“ジャイアント・キリング”を果たした愛鷹 亮【格闘家イケメンファイル】


 K-1 GYM SAGAMI-ONO KRESTに移籍した経緯は?

「チャンピオンが多数在籍しているジムなら、いい練習ができるだろうというのがありましたし、高萩(ツトム)さんのような、自分が“こんな人とはやりたくないな”とすら思っていたヘビー級の選手がトレーナーとして教えてくれるのだから、絶対に強くなれると確信しましたし、プロの選手が圧倒的に多いので、いい雰囲気で練習できると思ったからですね。KRESTは本当にみんな仲が良くて、派閥のようなものもなくて。それでいてみんなが目立ちたいもの同士なので、取材のカメラが自分以外の選手のために来ていると悔しいし、みんな、ガンガン出て行って食ってやろうとお互いに思っている。そういうハングリー精神がないとダメですよね。静岡への地元愛が強かったのですが、“井の中の蛙だった”と思いました。外に出ないと人生はもったいないなと。今、めちゃくちゃ楽しいし、格闘技でいうと、圧倒的に競技人口が多くて、トレーナーの、選手に対するモチベーションが全く違って、質も高いです。選手が少ないとトレーナーの教え方も一般に向けてのものと変わらなくなってしまうんですよね。ですから、2月の敗戦は、結果としては良かったと思えます。あの時負けていなかったらずっと静岡にいたので。今は、日々どんどん自分が成長しているという実感があります。結果も伴っていますし、まだまだ強くなりますよ」

 目立ちたいという意味では赤褌での計量や和装での会見など個性が際立っていますが、あれは全てセルフプロモーション?

「そうです。客観的に自分が“かっこいいな”と思う男性像をイメージしています。格好もそうなんですが、体を鍛えたり実力をつけて攻め込まれないようにするということは、“本当に強い男”への憧れの現れですからね。最初から強ければ鍛える必要はないわけで、弱い人間のほうがそういう気持ちがあると思います。だから最初は背伸びをするんですけど、いつしかそれが定着する時が来る。自分も、今は自然体でいられています」

 元警官にしては任侠色が強いですよね?

「実際、警察官って、マル暴さんや二課の方たちなども任侠への憧れは絶対にみんなあると思いますよ。見た目も寄せてます。パンチパーマだったりヒゲを生やした見た目の方が多いですから。ただ、どんなに生き様やスタイルに憧れても、彼らがやっていることは犯罪だし悪いことですから、そんな相手を捕まえて優位に立つということですよね。狩りでいったらハンターの側にいるわけで、そこに警官のオスの本能があると思うんですよ」