“ジャイアント・キリング”を果たした愛鷹 亮【格闘家イケメンファイル】



 おばあさんの反応はかなり印象的ですが、女性ばかりの家庭で、ご家族の皆さんがそういう勝気な女性たちなのですか?

「家庭の中に男が自分一人だけだったので、母親からもおばあちゃんからも、明らかに姉と妹よりも自分が可愛がられていたんですけど(笑)、女性たちのそういう性格というのは完全におばあちゃんの血脈でしょうね。母親も、自分が子どもの時にあおり運転にあったことがあったのですが、クラクションを鳴らしてやり返していましたからね(笑)。姉もハングリー精神が強くて、都内のIT企業に就職して今はリーダーを務めていて、出世の道を進んでいます。お金が潤沢な家庭ではなかったので、将来自分が欲しいものを我慢したくないという気持ちは培われたと思います」

 愛車のハーレーダビッドソンも“かっこいい男性像”や“欲しいもの”へのハングリー精神の表れですか?

「そうですね。趣味らしい趣味がなくて。筋トレが好きで、趣味=筋トレ、仕事=筋トレみたいな感じだったんですよね。あとは映画を一人で見に行ったりはしますが、やっと巡り合えた趣味がバイクなんです。昔からハーレーに憧れていて“乗りたい”というのがあって、先に大型免許を取っておいて乗れる時がきたら乗ろうと思っていたんです。“かっこいい男は、鍛えていて強くて、ハーレーに乗っている”というイメージがあったので、そういうストーリーのある人生で、次のステージに上がれたらきっと次にやりたいことが出てくると思います。まずは精いっぱい見えているのが、ベルトを持っている姿ということですね」

 愛車にも大きなスピーカーが付いていますが、音楽はどんなものを聴いているのですか?

「玉置浩二さんが好きです。あとは最近だと米津玄師さんとか、ノリがいいばかりのものよりは聴かせるバラードが好きなんですよね」

 愛鷹選手ご自身も、いわゆる “イケボ”ですよね。歌うのもお好きなんですか?

「ありがとうございます。カラオケとかはあまり行きませんが、『さそり座の女』をふざけて歌ったら声とマッチしてよかったみたいなので、十八番ってことにしておきます(笑)」

 趣味といえば、愛猫のしずくちゃんとの生活がSNSなどでもよく登場しますね。

「もともとは犬派だったんですが、ランニング中に、マンガみたいに猫が段ボールに入れられた状態で捨てられて鳴いていたんです。“こんなドラマみたいなことあるんだ!?”と。運命だと思って、拾ったんです。それから6年半になります。実際に飼ってみたら、メチャ可愛いんですよ。猫…、いいですよね。あの気まぐれな感じと、犬ほど忠実じゃないのだけれど、甘える時もありながら自立しているところですかね。家に帰ると玄関まで走ってくるんですけど、ちょっと甘えたらすぐ戻ってしまったりするんです(笑)。でも、あんまりべったりされると面倒くさいので、それがちょうどいい」

 女性の好みも“猫派”ですか?

「そうかもしれませんね(笑)。ちょっとワガママ系が好きで、よく周りに“女を見る目がない”とか言われてしまうのですが、多分そういう子を選んでいるんでしょうね。振り回されたいというような気持ちではないのですが、自由にやっている子が好きですね。本当は、格闘家なので献身的に支えてくれるパートナーのほうがいいだろうとは分かっているのですが、自分でできてきたことは自分でできるわけだし、依存されるのもしんどいというか。だから自分をもっている人がいいですね、やっぱり。心の中では、本当は、支えてほしいというのもあるんですけどね」
格闘家イケメンファイル Vol.104
魂の日本男児 愛鷹 亮(あいたか りょう)
 

1989年12月31日生まれの29歳。中学・高校時代に柔道を学び、高校卒業後は静岡県警に就職して機動隊員として活動。しかしプロ格闘家になる夢を諦められずに警察を辞め、立ち技格闘技の道を志す。Bigbangではヘビー級王座を獲得。今年行われた「初代K-1 KRUSH FIGHTクルーザー級王座決定トーナメント」では1回戦でRUIにKO負け。これを機にK-1 GYM SAGAMI-ONO KRESTへ移籍。8月のK-1大阪大会でK-1クルーザー級王者シナ・カリミアンを渾身の右フックでマットに沈め“ジャイアントキリング”を成し遂げた。twitter:@aitakaryo_gtr
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