一度見ると病みつきになる種の作品 芸劇eyes plus 12月のワワフラミンゴ『くも行き』


 ワワフラミンゴは作・演出の鳥山フキを中心に活動する演劇団体。2004年に旗揚げされ、カフェやギャラリーといった小さな空間での公演が多く、その場所の特性を生かした作品づくりを得意としている。

 その作品はエビ、カニ、ホッチキス、双子等、独自の興味や関心をもとにシュールな漫画を思わせるような不思議な世界観で構成される。いわば一度見ると病みつきになる種の作品だ。

 また鳥山の作風は、特定のストーリーにこだわらず見聞きしたものや感じたもの、俳優たちの話から自身の生活に至るまでを作品に反映するというもの。それはポストドラマ的でありつつも、目を覚ましたときに何となくつながっていたかのように思えてしまう「夢」のようでもある。 そんなオフビートで「脱力系」な物語を女性キャストを中心に紡ぎ出す。

 今回は2度目の芸劇登場。2013年に芸劇 eyes番外編「God save the Queen」に招聘され、注目を浴びたのだが、だからといって何が変わるわけでもなくマイペースの創作活動を続けているのもまた彼女たちらしい。

 というわけで、彼女たちが大きな舞台で上演することはめったにないことなので、必見。18日の夜、19日の昼夜には終演後にアフタートークもあり。
芸劇eyes plus 12月のワワフラミンゴ『くも行き』
【日時】12月18日(水)~22日(日) (開演は水金19時30分、木土14時/19時30分、日15時。開場は開演30分前、当日券は開演1時間前)
【会場】東京芸術劇場 シアターイースト(池袋)
【料金】一般2800円、U-25(25歳以下)2500円、高校生以下1000円(一律) ※当日券は各200円増し。
【問い合わせ】ワワフラミンゴ( wawaflamingo@gmail.com 〔公式サイト〕 http://wawaflamingo.com/next
【作・演出】鳥山フキ
【出演】北村恵、生実慧、佐伯さち子、椎橋綾那、多賀麻美(青年団)、森すみれ、柳沢茂樹