伊東四朗「伊東家の誇りです」菊田一夫演劇賞 授賞式で爆笑スピーチ

 

 第五十回 菊田一夫演劇賞の授賞式が21日、都内にて行われ、大賞に輝いた演出家・栗山民也ら受賞者が登壇。特別賞を受賞した伊東四朗が爆笑スピーチで会場を盛り上げた。

 劇作家・菊田一夫が日本の演劇界にもたらした多大な貢献を伝えるとともに、大衆演劇の舞台で優れた業績を示した芸術家(作家、演出家、俳優、舞台美術家、照明、効果、音楽、振付、その他のスタッフ)を表彰する演劇賞。

 今回、長年の功績に対して伊東四朗と林与一に特別賞を授与。

 授与された賞金目録をのぞき見みてニヤリと笑みを浮かべる伊東に、会場は大爆笑。受賞スピーチでは開口一番「ご覧の通りの爺さんです。一時、ベンジャミンと名乗ったこともありますがそれは忘れてください」と、おとぼけトークで会場を爆笑させ“つかみ”もばっちり。

「舞台をやりたいと思ってこの世界に入ったので、この受賞は本当にうれしい」と喜んだ伊東。「芸歴66年、1年に1回は舞台をやってきた。20代のころは400日続けた記憶があります」と舞台歴を振り返りつつ「今も(壇上に)上ってくるとき手を借りますけど舞台に立つと、そんなこと忘れる。“あいつ詐欺師じゃないか”って」と現役ぶりをアピール。

「伊東四朗一座」の話題では、三宅裕司の勧めで座長になったと言い「本当は嫌だったんですけど、うまいこと乗せられて。“伊東さん、1回だけですよ。旗揚げ解散公演でどうですか”と。旗揚げ解散公演って…」とぼやく一幕も。

 昨年は「伊東四朗一座」から派生した「熱海五郎一座」の舞台に立った伊東。「まだまだ元気でやってます。どこかで転んでいるのを見たら助けてください」ととぼけつつ、自身の名物冠番組『伊東家の食卓』を引き合いに「“伊東家”の誇りです」と、スピーチを笑いで締めくくった。

 他、演劇賞には俳優の明日海りお、長澤まさみ、甲斐翔真、演出家の上田一豪。菊田一夫演劇大賞は、今年「オーランド」「ファンレター」などで高く評価された演出家・栗山民也が受賞した。

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