〈COOL MOVE TOKYO〉首都圏9鉄道事業者で国内初の日傘シェアリングサービス開始 快適な移動で都市経済も活性化期待

鉄道事業者らで構成するイノベーションクラスター「TRIP(Tokyo Railway Innovation Partnership)」、傘のシェアリングサービス「アイカサ」などが首都圏の鉄道事業者9社局と連携したプロジェクト「COOL MOVE TOKYO」が7月10日に始動した。猛暑でも安全かつ快適に移動できる都市インフラを構築するのが目的で、第1弾として国内初の「日傘シェアリング」のサービスを山手線全駅を筆頭に都内の主要駅約150カ所で始めた。
「日傘シェアリング」のサービスは、アイカサの晴雨兼用折りたたみ傘「アイカサ mini」を活用して行う。山手線全駅(JR東日本)を始め、西武鉄道、小田急電鉄、京浜急行電鉄、東武鉄道、東急電鉄、京王電鉄、都営地下鉄、東京メトロの都内の主要駅約150カ所に3000本の晴雨兼用折りたたみ傘を置く。

10日、都内で行われたメディア向け発表会では、「アイカサ」を運営する株式会社Nature Innovation Groupの丸山照司社長が登壇し、「COOL MOVE TOKYO」によって、熱中症など猛暑による健康被害を軽減することが期待できるのはもちろん、猛暑による外出控えによって停滞する都市生活や都市経済を活性化へとつなげられるのではないかと話した。
JR東日本スタートアップ株式会社の柴田裕代表取締役社長は「真夏の強い日差しの中、駅から外へ 1 歩踏み出した時の、うっとたじろぐようなあの瞬間。そんな場面を少しでも軽く快適にしていきたいと思っています」と意気込みを語ると、「私たちがアイカサと共に目指しているのは傘をシェアする便利さだけではありません」と続け、「駅を起点として大量消費大量廃棄の文化を変えること、そして環境に優しい街を作ること。それが私たちがこの取り組みに込めた思いです。今回の新たな挑戦がそんな文化や街づくりを加速させてくれることを心から願っています」と熱っぽく語った。