92歳の岡田茉莉子、年齢聞かれ22歳サバ読む軽妙トーク「エアロビクスもやってます」

 

 映画『浮雲 4Kデジタルリマスター版』のジャパン・プレミアが1日、日比谷にて開催中の日比谷にて開催中の第38回東京国際映画祭で行われ、出演俳優の岡田茉莉子が登壇。年齢を感じさせない軽妙なトークで70年前の代表作を振り返った。

『浮雲』(1955年)は林芙美子の同名小説を原作に、成瀬巳喜男監督が、戦中戦後の混乱期を舞台に男と女の宿命的な愛と悲劇を描いた恋愛映画の最高傑作。

 1951年に成瀬監督の『舞姫』の準主役に抜擢されて女優デビューを果たした岡田。成瀬監督について「巨匠ですのに、とても優しくしてくださって」と振り返り、『浮雲』で演じた、おせい役に「難しい役でしたけど今になってみれば本当に好きな役です」と振り返り「(成瀬監督は)あまり演技指導をなさらない方で。1回だけ、ほめていただいたことがあるんです。(主人公たちを見送った後の)戸の締め方がすごく良かった、と(笑)」。

『浮雲』の主演・高峰秀子や、森雅之との撮影を懐かしそうに振り返った岡田。「高峰さんはとても明るい方で、私が緊張しないように冗談を言ってくれたりして。森さんも、普段はとても明るい方なんです。役と全然違って(笑)」と語り、会場の笑いを誘った。

 本年のカンヌ国際映画祭でも上映され絶賛された『浮雲 4Kデジタルリマスター版』。聞き手の軽部真一アナウンサーから「『浮雲』が今でも若いファンを増やし続ける理由とは?」と聞かれると「私にも分かりません。でも魅力ありますね」と笑顔。

 軽部アナから「本当にお元気ですね」と感嘆されると「まったく元気です。今のところはどこも悪くないし、頭もまだ大丈夫だと思います。一生懸命生きております」と胸を張り、会場からも大きな拍手。

 体をよく動かしていると言い「スポーツクラブに行って、全身を動かすようにして。エアロビクスもやっております」と答え、会場もびっくり。

 軽部アナから「ご年齢を伺っても?」と言われると岡田は「いくつだと思います? まあキャリアから見ると分かりますよね」とじらしつつ「70になります」とオチをつけ、岡田の茶目っ気に会場も大笑い。

「皆さんと一緒。テレビを見ておいしいものを食べて」という岡田。好きな食べ物を聞かれると「おすし。(とくに好きなのは)マグロでーす!」と元気いっぱいに答え、会場を沸かせていた。

 第38回東京国際映画祭は11月5日まで日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区にて開催中。

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