第38回東京国際映画祭グランプリはパレスチナの代表的女性監督作『パレスチナ36』
東京グランプリ受賞『パレスチナ36』喜ぶ俳優のワーディ・エイラブーニとカルロ・シャトリアン審査委員長(撮影・蔦野裕)
第38回東京国際映画祭のクロージングセレモニーが5日、都内にて行われ、アンマリー・ジャシル監督の『パレスチナ36』がコンペティション部門最高賞となる東京グランプリを受賞した。
『パレスチナ36』は1936年、英国委任統治時代のパレスチナを舞台に、パレスチナのアラブ人たちがユダヤ人入植者たちと、英国植民地支配への反発から起こした民族主義的な反乱を描いた作品。パレスチナを代表する女性監督アンマリー・ジャシルが単なる歴史劇を超え、現在のパレスチナ問題にもつながる民族のアイデンティティーに迫った意欲作。
最高賞となる東京グランプリ/東京都知事賞を受賞したジャシル監督は動画コメントで「チームにとっても私自身にとっても、この作品の制作に懸命に力を尽くしてきたすべての人たちにとっても、大きな意味を持つものです」と受賞に感激のメッセージ。
麒麟像を授与した小池百合子東京都知事も「映画は言葉、文化の壁を超えることができます。心を繋ぐ力を持っている大変パワフルなアートです」と語り、東京からのさらなる文化発信に期待を寄せていた。




