『マーティ・シュプリーム』と『レンタル・ファミリー』日本舞台の最新傑作ハリウッド映画!

『レンタル・ファミリー』2月27日(金) 公開 配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン ©2025 Searchlight Pictures. All Rights Reserved.  

オスカー俳優や巨匠監督が日本でロケ

 もう一本が、全編日本でロケをした『レンタル・ファミリー』(2月27日公開)。東京に移住して活動を続けるアメリカ人俳優が、レンタル家族という新しい仕事に出会い、身知らぬ人々の人生に入り込み「仮の家族」の一員など様々な役を演じているうちに、想像を超えた新たな人生体験をするというハートウォーミングなコメディドラマ。日本で異邦人として暮らすアメリカ人が、仕事であることを忘れて日本人と心の絆を深めながら、孤独な心を埋めつつ、自分の人生を見つめ直し、再建させていく姿を描いた感動的な作品だ。主演は『ザ・ホエール』でアカデミー賞主演男優賞を受賞したブレンダン・フレイザー。共演は平岳大(「SHOGUN 将軍」)、柄本明(『万引き家族』『うなぎ』)、山本真理(「Pachinko パチンコ」)。監督は『37セカンズ』(19)や「BEEF/ビーフ」(23)の日本人監督HIKARI。トロントなど様々な国際映画祭で話題を呼び、北米では11月に公開されトップ5入りのヒットを記録した。

 新作ではないが、台湾の巨匠エドワード・ヤン監督の『ヤンヤン 夏の思い出 4Kレストア版』も公開中だ。結婚式で始まりお葬式で終わる、このヤンの集大成的な遺作は、台北に住む中産階級の家族の3つの世代の恋愛を交錯させながら、一見ばらばらな家族の姿をリアルに親密に、優しいまなざしで丹念に描いたマスターピース。タイトルの大人びた少年ヤンヤンの父親が日本で昔の恋人と再会し、それぞれの胸の内を交互に、ストレートにぶつけ合うシーンがドラマティックで白眉だが、東京では京王井の頭線の駒場東大前駅や赤坂の氷川神社、JR新宿駅(南口近辺)、他にも静岡県の熱海など多くの重要なシーンが撮影された。2000年のカンヌ国際映画祭で監督賞を受賞。

 最後に、日本ではないがお隣、韓国のSFコメディ『地球を守れ!』(03)をリメイクした、ヨルゴス・ランティモス監督の『ブゴニア』も2月13日に公開。世界的に著名なカリスマCEOが、地球侵略を目論むエイリアンだと固く信じる陰謀論者が、彼女を誘拐し監禁するが…というストーリー。ランティモスらしい、ホラー的なショック描写も炸裂するスリリングかつスタイリッシュなブラックコメディだ。主演はジェシー・プレモンスとエマ・ストーン。ゴールデングローブ賞で作品賞(コメディ・ミュージカル部門)と、主演男優賞(プレモンス)と主演女優賞(ストーン)にノミネートされている。

取材・文:小林真里(映画評論家/映画監督)

『ヤンヤン 夏の想い出 4Kレストア版』公開中
配給:ポニーキャニオン
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