八代目尾上菊五郎襲名披露興行の最後は7月の全国公演。「雨の五郎」「藤娘」の舞踊2本立てに襲名披露の口上を挟み音羽屋ゆかりの「魚屋宗五郎」
今回の興行の見どころとしては「音羽屋にとって縁の演目。そして今回は片岡愛之助さん、中村雀右衛門さんとご一緒させていただきまして、愛之助さんに『雨の五郎』、雀右衛門さんに『魚屋宗五郎』の女房おはまを務めていただきます。『藤娘』は祖父が大事にしてまいりまして、六代目菊五郎が今までの演出を変え、藤の大木に藤の精が絡み、藤の精として可愛く踊るというのがこの藤娘の見どころ。そして『魚屋宗五郎』はこの巡業で、初役で魚屋宗五郎を務めさせていただきました。この巡業で菊五郎の襲名としての興行は千秋楽を迎えますけれども、これが始まりという意味も込めて魚屋宗五郎を務めさせていただくことになりました。『藤娘』『雨の五郎』という歌舞伎美が詰まった舞踊、そして口上もございますし、江戸情緒が詰まった『魚屋宗五郎』ということで、初めて歌舞伎をご覧になられる方でも楽しんでいただける内容となっております」とそれぞれの演目について語った。
昨年は歌舞伎界を舞台とした映画「国宝」の大ヒットにより、歌舞伎に改めて注目が集まったのだが「昨年は松竹130周年ということで、歌舞伎の三大狂言もかかりましたし、古典も新作歌舞伎も去年はたくさんかかり、今まで歌舞伎をご覧になられた方も、初めてご覧になられる方にも非常に多くいらっしゃっていただいた1年でした。映画の影響もあり、非常に注目いただいた1年だったと思っていす。客席にも今までご覧になられていた方の他に外国の方も多く見受けられますし、若い方にも多くいらっしゃっていただいていた1年でしたので、これを継続して歌舞伎の魅力を引き続きお伝えできるように精進してまいりたいと思っています。そしてこれからも古典を守りながら、新作歌舞伎、それから復活狂言と、伝統を継承しつつその時代に合わせた表現方法も探りながら、今の時代に息づく歌舞伎をお届けできるように頑張っていきたい」などと語った。

