井上芳雄は見た目が「まったく変わらない」山崎育三郎、古川雄大が感嘆

 

 ミュージカル『エリザベート』(10月10日開幕)の製作会見が18日、都内にて行われ、俳優の望海風斗、明日海りお、古川雄大、井上芳雄、山崎育三郎とスタッフが登壇。黄泉の帝王トートをトリプルキャストで演じる古川、井上、山崎が爆笑トークを繰り広げた。

 ミヒャエル・クンツェ(脚本/歌詞)、シルヴェスター・リーヴァイ(音楽/編曲)により1992年にオーストリア・ウィーンで初演され、1996年に宝塚歌劇団で日本初演、2000年に東宝版が初演された大ヒットミュージカル。

 コロナの影響を受けて全公演中止となった2020年、一部中止となった2022-23年に続いてトート役を演じる古川、井上、山崎。

 東宝版初演から25年。冒頭、演出の小池修一郎氏は「古びたものをご覧いただくのではなく新たな進化を見ていただけると思う」と意気込みを語りつつ「思い返しますと、2000年の製作発表を“オーストリア”大使館で行ったんですが、そのとき井上芳雄くんが“オーストラリア”大使館へ向かってしまって。(会見には)間に合いましたけど(笑)」というエピソードを披露。井上も苦笑しつつ「幸運なことに、けっこう近所にありました」と振り返り、一同大笑い。

 初演から2005年まで、エリザベートの息子・ルドルフ役を演じた井上。「25年前も今も出ているのは僕だけかも(笑)」と言い「今回の新ルドルフ役の2人(伊藤あさひ、中桐聖弥)がどちらも25歳、初演の年に生まれたということで。一瞬、稽古場から帰ろうかなと思ったんですけど」と冗談めかしつつ2人を絶賛。「豊かな人材が生まれているんだと25年の時を感じます」。

 ユーモアを交えてそれぞれ意気込みを語った3人。古川は「よく寝言を言うんですが、この間、人生で初めて寝言で歌を…『愛と死の輪舞』を歌ってました。寝ているときも稽古しているのできっと大丈夫」と気合十分。井上は「一旦、まっさらな気持ちで新たな『エリザベート』をお見せしたい」、山崎は「コロナでの中止もあり、やり残した思いもあった。今年30代最後の年なので“サンキュー(39)”の気持ちですべてを出し切りたい」と笑いを誘った。

 古川は全公演、井上は東京公演、山崎は北海道・大阪・福岡公演に出演。地方公演での楽しみを聞かれた山崎が、近年よく古川と食事に行き、そのたびに先輩である自分が全額支払っていると明かし「今回はごちそうしてもらう」。

 そこに井上が東京で3人で集まることを提案したが、最年長の井上はハッとして「そうなると支払いは僕…」。
 
 先輩・後輩問題で紛糾する3人。山崎が古川に「1歳しか違わない」と主張すると古川は「学年は2年違いです。それにお2人はミュージカル界を築いてきた方々なので」。井上と“同世代”とされた山崎はふいに「芳雄さん、本当にお若いですよね。久しぶりにお会いしてもまったく変わらない。肌も体型も」とほめたたえ、井上を苦笑させていた。

 この日の登壇者は望海風斗、明日海りお、古川雄大、井上芳雄、山崎育三郎、 小池修一郎(演出・訳詞)、池田篤郎(東宝株式会社専務執行役員演劇本部長)。

 ミュージカル「エリザベート」は10月10日から11月29日まで渋谷・東急シアターオーブ(東京) にて、12月9日から18日まで札幌文化芸術劇場 hitaru(北海道) 、12月29日から2026年1月10日まで梅田芸術劇場メインホール(大阪)、2026年1月19日から31日まで博多座(福岡)にて上演。

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