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EXILE TETSUYA「DANCEの道」第45回 欲求の先にある夢の実現

2016.04.23 Vol.665

 僕がDANCEを始めたころは、もっとDANCEをカッコよく踊って有名になりたいとか、好きなことをやってお金持ちになりたいとか、モテたいとか(笑)、とにかく、たくさんの漠然とした欲求を“夢”と呼んで過ごしていたように思います。あのころは、まさか自分がEXILEになれるなんて思っていませんでしたし、公共放送でDANCEの教育番組をやらせていただけるとも、大学で講義をさせていただけるとも、夢にも思っていませんでしたが、あの時の欲求はいい意味で実現できたのかな? とも思います。ですが、今の自分自身、まったく満足していませんし、たくさんの叶えたい夢や欲求があるのです。このままいくと間違いなくEndlessに欲求は膨らむばかりだと確信しておりますが、人間の欲求には段階があってそれを順番に感じて順番に階段を上っていくらしいです。
 
1、まずは生理的欲求 生きる上での本能的で根源的な欲求です。例えばお腹すいたとか生命維持のために必要な衣食住などが主だと言えます。
 
2、次に安全の欲求 簡単にいうと良い健康状態で安心して暮らしたいという欲求です。
 
3、次は社会欲求と愛の欲求 誰かに必要とされたい受け入れてほしいとか、どこかに所属したいという欲求。

4、そして承認の欲求 学校のクラスですごいって言われたいとか会社で認められて出世したいという欲求。

 この4つの欲求を満たした人に訪れる欲求が、

5、自己実現の欲求です。これも簡単にいうと自分の能力や可能性を最大限に発揮して、夢を叶えるためにするべきことをしたいという欲求です。
 分かりにくかったらすみません(笑)。文章にすると難しく感じますが、学校や会社、グループ、大きくいえば地球に所属していれば当たり前に感じる欲求だと思います。しかし、自分が今現在どこの段階にいるのかを把握することが大切なんだと思いますし、次に感じる欲求がどんなものか分かっていれば夢実現のヒントや近道にたどり着くような気がします。今の自分の最大の欲求は術後でリハビリ中の左肩を1日でも早く直したい! が1番プライオリティが高いのですが、何重にも異なる段階の欲求がカテゴリー別に存在していて、毎日最高に刺激的で楽しいです(笑)。まぁこんな当たり前のことをややこしくて難しく書いてしまいましたが、毎回このコラムではかなり自由に書かせていただいているので、皆さんの夢が叶う何かのヒントになるように聞いていただけたらうれしいです。これからも自己実現者を目指して、一つでも多くの笑顔とHAPPYの交換ができるように頑張っていこうと思っておりますので引き続きよろしくお願い致します。

 そして最後に、先日熊本で発生した地震により多くの災害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げます。
 日本を元気に!!

 自分たちは引き続きこのテーマを強く持って活動していきます! 大変で不安な毎日が続いていると思いますが、心を強く持ってどうか負けないでください。1日でも早い復旧、復興、そして皆さまのご健康を心から願っております。
EXILE TETSUYA

脱こじらせへの道 第21回 おっぱいの悩み

2016.04.22 Vol.665

 今回はおっぱいの悩みについて考えてみたいと思います。

 最近流れているユニクロのブラトップのCM、見ましたか?
 いろんな女性が出てきて、自分の胸について語るというもの。
 そしてどの女性も、結論は「自分の胸を気に入っている」んです。

 これを見て単純な私は、「自分のことを好きになれるって素敵だな〜」という感想を持ちました。
 大きくても小さくても形がどうであろうと、自分らしさの一部として認められるというのはとてもいいことだと思ったのです。

 一方、GIRL’S CHでは先日、「“おっぱいの悩み”ありますか?」というアンケートをとりました。
 小さい、形が悪い、色が悪い、感度が悪い、大きい、その他、悩みはない、という7つの選択肢を用意しました。
 その他というのは「陥没乳首」とか「おっぱいが離れている」といった回答があるかもと予測して用意したものですね。
 結果を見てビックリ。なんと「悩みはない」を選択した人がひとりもいなかったのです。

 ちなみに、このコラムの担当編集さん(男性)が「やっぱり男の人って巨乳が好きなんですか? AVもやはり巨乳ものが売れるんですか?」と聞いてきたんですが、AVにおいてはそうですね。
「貧乳」というジャンルがあえてあるのは、多分そういう少数派を救うためにあるのだと思います。ほとんどの人がAVに関しては「大きくて当たり前」と思っているんじゃないでしょうか。

 最近の一般女性の平均はカップで言うと「C」ぐらいだと思いますので、AVでいう巨乳はEとかFカップ以上だと思います。
 昔はDカップで巨乳といわれていた時代もあったようですが、今ではDカップの女優さんが「巨乳」と謳われることはまれ。自社の専属女優さんを見ても、Fカップ、Gカップ、Hカップ…というカップ数が並びます。

【鈴木寛の「2020年への篤行録」】第31回 AIの進化を見据えて自分を磨く時代

2016.04.11 Vol.664

 驚くニュースが飛び込んできました。グーグル傘下のベンチャーが開発した囲碁のAI(人工知能)、その名も「アルファ碁(AlphaGo)」が、世界最高峰の呼び声のある韓国の棋士と5局対戦し、4局で勝利しました。

 すでにチェスは90年代後半、将棋は数年前にトッププロを破っていますが、碁は、チェスや将棋と比べて形勢判断が複雑とされ、「囲碁はあと10年程度はかかる」という予測もありました。AIが人間の知性を上回るシンギュラリティー(技術的特異点)が2045年頃に訪れるという話もありますが、チェス、将棋、囲碁の世界においてはシンギュラリティーの一足早い“到来”です。

 前回、大学入試で記述式を大幅に増やす改革を論じましたが、その狙いの一つはシンギュラリティー時代への対応。工業化社会の名残で「教科書や先生に教わったことを間違いなくできるようになる」という人材育成では、もはや通用しません。コンピューターに置き換わる仕事がどんどん増えて行くでしょう。だからこそ、情報化社会の時代では、自分で物事を考えて、生産性を高めていかないとならず、考え、書く力を養う契機を作るのが入試改革なのです。

 今年大学に入学した皆さんは、シンギュラリティーが起きるメドとされる2045年は50歳前後。まだまだ現役バリバリのビジネスパーソンです。そこまで待たなくても、囲碁や自動運転のように、シンギュラリティーが訪れるのがもっと早い分野もあることでしょう。つまり、皆さんは、未来を見据えた上で、人間でなければできないことは何かを常に考えながら、学問をし、師や友と語らい、自己研鑽をしていかないとならない時代に生きているのです。

 人間でなければできないこととは何か? 私がひとつ思うのは、価値判断能力です。卒のない仕事を進めていくオペレーションの部分は機械に取って代わられていくにせよ、政治家が「福祉予算を高齢者向けから子育てに回す」、経営者が「今はこの事業で採算見通しがなくても将来必ず芽が出るから投資をする」などといった意思決定は、人間の領域です。過去にはない発想、イノベーションはまさにそこから生まれます。自分の価値判断能力を高めるにはどうすればいいか、その視点を常に持ち続けていきましょう。
(文部科学大臣補佐官、東大・慶応大教授)

【格闘家イケメンファイル Vol.46】軽量級のレジェンド 寺戸 伸近(てらど のぶちか)

2016.04.11 Vol.664

 この連載2回目の登場となる寺戸伸近。約1年前のインタビューでは、同年4月に開催の「K-1 WORLD GP 2015〜 -55kg初代王座決定トーナメント〜」への意気込みを語った。そして今回、第5代Krush-55㎏王者のベルトを引っ提げ再び登場。

「2015年の4月に行われた『K-1 WORLD GP 2015〜 -55kg初代王座決定トーナメント〜』は準決勝で負けてしまい、その後休養していました。昔はこの階級はほとんど選手がいなかったが、トーナメントでは日本人4人が準決勝に進んだ。それを見て、ずいぶん選手が増えて、層も厚くなってきたなと思いました」

 約1年の休養を経て、Krush-55㎏のベルトをかけた試合に挑戦者として出場。

「試合が決まったのが去年の12月ごろ。堀尾選手が1回目の防衛戦に勝った後ぐらいでした。防衛した時点で、なんとなく自分とやることになるんじゃないかって思っていたので、話が来たときは、やっぱりなって。昔はそんなに目立つ選手でもなかったし、倒す選手というイメージはなかったのですが、最近ではほとんどKOで勝っていたので、すごいなと思っていました。でも僕は挑戦者ですから、全力で勝ちたいなという気持ちで挑みました」

 数々のベルトを手にしながらなぜかKrushには縁がなかった寺戸。

「Krushが始まった時からずっと出ているので、欲しいなという気持ちは持ち続けていた。でも本当に縁がなかったので、ちょっとあきらめかけていた時もありました。でもこうやってタイトルマッチをやることになり、これはやっぱり俺がとらなきゃいけないんだなと。ここできた縁を引き寄せないでどうする。選手はいっぱいいるのに、その中で自分にタイトルマッチの話がきたんだから、ここしかないと思いました」

 試合前のインタビューでは、もし負けたら進退についても考えなければならないと発言。引退覚悟だったのか。

「まあ、そうですね。実は去年のK-1の準決勝で負けてから11カ月間試合をしなかったのも、負けたことで糸が切れたというか、モチベーションを保つのが難しくなって…。負けたら本当に一からのスタートなので、歳も歳だし一度切れた糸をつなぐのが難しいんです。今回はうまく作り直せたけど、今度負けたらうまくつなげられるかどうか分からない。ですから、負けたら引退も覚悟かなと思っていました」

 そしてタイトルマッチ。ベテランの試合運びで堀尾を翻弄。

「今回は作戦をしっかり立てて、ほぼその通りの試合運びになりました。相手は飛び膝が得意なので、それをもらわないように常に距離感を意識していたので、堀尾選手は嫌だったと思います。また、常に冷静でいられたので、2Rにはどんどん上げてくることを想定していましたし、1回ダウンを奪った後は、死に物狂いでくるのが分かりましたから、そこも冷静にしのいだ感じですね。パンチが見えていたら多分倒れないので、全部見切って。それが経験値なのかもしれません。僕も試合でそういう失敗をしてきていますし、倒せると思ったら自分が倒れていたとかも。そういうのを思い出したり、セコンドの声もよく聞こえていたので、かなり冷静に、自分が組み立てた展開で試合をすることができました」

 次はチャンピオンとして挑戦者を迎え撃つ。

「久しぶりの挑戦者で、あらためて挑戦者ってこんな気持ちだったんだっていうのを思い出しました。しかしチャンピオンになって、今度は守るほうです。守るほうがプレッシャーはあると思うけど、守り過ぎて変な試合はできない。チャンピオンらしい試合をしながら、ベルトをきっちり守っていきたいと思います。今回の試合で、改めてたくさんの人の応援やサポートが身に染みてありがたいと思いました。昨年結婚して、嫁さんだけじゃなく、そのご両親にもサポートしてもらったし、もちろんジムの仲間や友達、ファンにも。そういうことにもっともっと感謝をし、それにこたえられるような試合をしていきたいと思っています」

江戸瓦版的落語案内 三方一両損(さんぽういちりょうぞん)

2016.04.11 Vol.664

落語の中には、粗忽、ぼんやり、知ったかぶりなどどうしようもないけど、魅力的な人物が多数登場。そんなバカバカしくも、粋でいなせな落語の世界へご案内。「ネタあらすじ編」では、有名な古典落語のあらすじを紹介。文中、現代では使わない言葉や単語がある場合は、用語の解説も。

『SSFF & ASIA 2016』カウントダウン! Vol.1 リオに負けないお祭りがやってくる。

2016.04.11 Vol.664

今年は6月2日から会期を延長して開催!

 米国アカデミー賞公認 アジア最大級の国際短編映画祭『ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2016』が今年は6月2日から26日まで、東京・横浜で開催されることが決定。1999年に誕生して以来、国内外の優れたショートフィルムを紹介し、無限の可能性を持つ映像の魅力を伝えてきた本映画祭。今年はリオ五輪にちなんで「Cinema Carnival 〜Explore Your Emotions〜」をテーマに、昨年よりも期間を延長して開催。コンペティションを含む7つの部門とその他の特別プログラムで、選りすぐりの約200作品を無料で上映する(一部イベント除く)。

 また、映画祭アンバサダーは、昨年に続き映画コメンテーターのLiLiCoが務める。「短い時間の中にギュッと魅力の詰まった世界中の素敵なショートフィルムを楽しめるので、まだショートフィルムを見たことがない、という人にぜひ知ってもらいたいです!」と、意気込み満点。今年もSSFF & ASIA代表を務める俳優・別所哲也とともに映画祭を盛り上げてくれそう。

過去のショートフィルムをネットで予習

 本映画祭のオフィシャルコンペティションで見事グランプリを獲得した作品は、次年度の米国アカデミー賞短編部門のノミネート選考対象作品となる。未来のオスカー受賞作が誕生する瞬間を、目の当たりにできるかも。また映画祭では観客賞もあるので、映画祭開幕前に“予習”しておくのも良いのでは。横浜のブリリア ショートショート シアターでは多彩なショートフィルムを随時上映。現在、“嘘”がキーワードとなる作品を集めたプログラムやイギリスのショートフィルムセレクションなどを上映中(4月30日まで)。

 今すぐ見たい!という人は、スマホやタブレットでネット視聴をしてみては。キュレーションマガジン『Antenna』やネスレアミューズ『ネスレシアター』など、無料ですぐに視聴できるサイトも少なくない。ショートフィルムの魅力に触れておけば、出演者やフィルムメイカーも多数来場する映画祭での鑑賞が、もっと楽しみになるはず。

鈴木寛の「2020年への篤行録」第31回 AIの進化を見据えて自分を磨く時代

2016.04.11 Vol.664

 驚くニュースが飛び込んできました。グーグル傘下のベンチャーが開発した囲碁のAI(人工知能)、その名も「アルファ碁(AlphaGo)」が、世界最高峰の呼び声のある韓国の棋士と5局対戦し、4局で勝利しました。

 すでにチェスは90年代後半、将棋は数年前にトッププロを破っていますが、碁は、チェスや将棋と比べて形勢判断が複雑とされ、「囲碁はあと10年程度はかかる」という予測もありました。AIが人間の知性を上回るシンギュラリティー(技術的特異点)が2045年頃に訪れるという話もありますが、チェス、将棋、囲碁の世界においてはシンギュラリティーの一足早い“到来”です。

 前回、大学入試で記述式を大幅に増やす改革を論じましたが、その狙いの一つはシンギュラリティー時代への対応。工業化社会の名残で「教科書や先生に教わったことを間違いなくできるようになる」という人材育成では、もはや通用しません。コンピューターに置き換わる仕事がどんどん増えて行くでしょう。だからこそ、情報化社会の時代では、自分で物事を考えて、生産性を高めていかないとならず、考え、書く力を養う契機を作るのが入試改革なのです。

 今年大学に入学した皆さんは、シンギュラリティーが起きるメドとされる2045年は50歳前後。まだまだ現役バリバリのビジネスパーソンです。そこまで待たなくても、囲碁や自動運転のように、シンギュラリティーが訪れるのがもっと早い分野もあることでしょう。つまり、皆さんは、未来を見据えた上で、人間でなければできないことは何かを常に考えながら、学問をし、師や友と語らい、自己研鑽をしていかないとならない時代に生きているのです。

 人間でなければできないこととは何か? 私がひとつ思うのは、価値判断能力です。卒のない仕事を進めていくオペレーションの部分は機械に取って代わられていくにせよ、政治家が「福祉予算を高齢者向けから子育てに回す」、経営者が「今はこの事業で採算見通しがなくても将来必ず芽が出るから投資をする」などといった意思決定は、人間の領域です。過去にはない発想、イノベーションはまさにそこから生まれます。自分の価値判断能力を高めるにはどうすればいいか、その視点を常に持ち続けていきましょう。
(文部科学大臣補佐官、東大・慶応大教授)

新しい“ジブン発見”コラム My Discovery vol.02 増田有華(歌手・女優・タレント)

2016.04.11 Vol.664

増田有華の“My Discovery”
「基本の“まっ白”を大切に。そこから広がる可能性は無限」

脱こじらせへの道 第20回特別編 根っからセックスが嫌い

2016.04.08 Vol.664

 こじらせからの脱却を図るべくスタートしたこのコラムも今回で20回目となりました。
 こじらせを考えるのに、このコラムでは女性の性欲・セックス観というところを中心にして、アンケートを参考に話を進めてきたのですが、これまでに気づいたことや取りこぼしてきたことを振り返ってみようと思います。

 まず私自身のことを最初に言いますと、このコラムをやることで、こじらせから少しずつ脱却してきた気がします。
 やっていくなかで、脱却するにはこういうことに気をつけていけばいいのではないかと感じました。

 1.頭でっかちに「こうあるべき」と考えていると、理想と現実のギャップがうまらず、こじれを招く。
 2.自身の性欲を認められないと、これも同様にギャップが生じこじれを招く。
 3.女性の社会進出に伴い、選択の自由・権利と責任が増えていることを自覚できないままでいると、世間や体制との溝が深まり、男女間のこじれを招く。

 共通しているのは、自己を客観視できているかどうかということ。
 つまり、自分の現実を直視できているかどうかということ。
 客観視できないまま進み続けることがこじらせなのではないかということが言えるかと思います。

 例えば、どんなに顔がかわいくても、似合わない服を着ていれば残念なこともありますよね。
 それに対して、美人ではなくても全体的にかわいいイメージを与える女性も。
 客観視できていれば「こうあるべき」と考えるまでもなく、自分に必要なものが何かがおのずと分かるはずです。
 もちろん、着たい服を着る、やりたいことをやるということが大切な局面もありますけどね。

 と、こういったことが自分の中で見えてきました。
 あくまで私の場合ですが、当てはまる方も決して少なくないのではないでしょうか。

 このコラムでは私の職業の特性上もあって、女性の性欲ありきで考えることが多かったですよね。それも「女性にも性欲がある」ということを前提としていました。
 いわば「性欲肯定派」で話を進めてきたんですが、このコラムをやっていくなかで、そういう人たちばかりではないということも分かってきました。

 実は私の友人が、私のコラムを読んで
「私はセックスするよりも添い寝するくらいでちょうどいい」
「セックスは気持ち悪い」
 というふうに思っていることを教えてくれました。

 それまでは、女性にももちろん性欲があるはず、そういうことを言っている人は恥ずかしいか、性欲に気づいていないだけと思っていました。
 でも、話を聞いてみるとどうもそういうわけではなさそうです。

 たとえば「しなくてもいい」と思う人はいるかもしれない。必要性がないというだけで、必要とするときが来たらするかもしれない。
 でも「気持ち悪い」というのはどういうことなんだろう?
 必要・不必要に関わらず、嫌悪という感情がそこにはあるんですよね。

 友人というのは、似たもの同士が集まりがちです。私もあけすけに言うタイプなので、周りもそう言う人が多かった。「セックスが好き」とか「性欲がある」とかちゃんと言える人ですね。この業界の子ではないのに、オナニーの話だってできます。

 私はそういう人同士で集まるものだと思っていたんです。
 私的には「セックスが気持ち悪い」という人も「セックスが大好き」な人とも普通に友達でいられるということはちょっと不思議でしたが、そうでもないんですね。

 まあ、男性同士で下ネタで盛り上がっていても、いざみんなで「ソープに行くぞ!」という場面になると「いや、俺はいいわ…」という人はいるらしいので、聞いている分にはいいけど自分のことを語るのは嫌ということなのかもしれません。

 話だけならいいのか、自分に関わるものは話だけでもダメなのかとかハードルは人それぞれあるとは思います。

 そこでまた疑問として浮かぶのが「セックスが嫌い」「性欲がない」というのはどういうことが原因なんだろうかということです。

「たまたまいいセックスをしていない」
「初体験がうまくいかなかった」というのは分からないでもないのですが、
「根っから」という人もいるようです。
 どうも私の友人は、その「根っから」なのではないかと思っています。

「汚い」とか「不潔」とか、潔癖な人が嫌悪するという場合もあるかもしれません。
 でも、性の嫌悪と潔癖というのはちょっと違う気もします。
 そしてこれは、男女ともにあるようです。

 そして「根っからセックスが嫌い」というのは「こじらせ」とも違う気はします。

 嫌いな理由を「ミソジニー」みたいな意識高い系の言葉を使って説明しようとするとか紐付けようとするのはこじらせているかもしれませんが、この話を掘るのは今はやめときましょう。

 ただ昔に比べて格段に性は解放されてきているはずなのに、嫌いな人が増えるというのは不思議な気がします。

 ちょっと飛躍した考えかもしれませんが、それに関しては「空気を読む」という日本独特の、というか最近の風潮が影響しているのではないかとも感じます。
 
 例えば、このコラムの打ち合わせなんかは担当編集さんと社内でやっているのでなんとも思わないんですが、喫茶店でやっていたら怒られそうな話をよくします。
「教育に悪い!」とか言われるやつですね。

 もともと日本って公共の場でセックスの話をするのは美徳ではない世の中ですよね。
 その空気を読んでしまうと、あまりセックスの話はしないほうがいいということになって、そのうちに興味の対象から外れてしまう。
 語らないほうがいいから語らない。嫌われたくないから語らない。

 これって「こうしたい」ではなく「こうあるべき」「こうしなきゃ」「こうしないと嫌われる」という、こじらせのメカニズムと似ているような気がするんですが、どうなんでしょう。

 空気を読むことに一生懸命になって、自由な発想ができなくなっている?
 そういった文化で子供のころから育っていると、そもそも「こうしたい」と考える訓練ができていないので、「こうしたい」を見つけられないのではないでしょうか。
 もしかしたら、「こうしたい」を見つけてはいけないとすら思っているのかも。
「セックスの話題は苦手」というポジションでいたほうが正しいと思ってしまうのかもしれません。

 とは言え、これだけでは私の友人の例は説明しきれていません。
 これからは、「女性の性欲」とともに「性への嫌悪」というところも考えていきたいなと思います。

ダイノジ 大谷ノブ彦 カタリマス!【ARCHIVE】

2016.04.05 Vol.0

「表」は隔週でTOKYO HEADLINE紙面&WEBにて連載(〜2016.3.28)

 

最終回 好きなことを貫けばいい。

第22回 テーマは「思い出ご飯」。でも、リアルテーマは家族だった!

第21回 僕たちは、より正しく生きるしかない。

第20回 ムダする理由

第19回 「おんせん県おおいた」の、温泉のない佐伯市で考えた

第18回 大谷ノブ彦は腸だ?

第17回 氣志團万博でもらった大きな土産

第16回 スペシャルウィークは「しくじらない」。

第15回 ベタなことをやって夏休みを回収したい

第14回 10月は清水港でマグロック&フジソニック

第13回 みなさんの代わりにお話を「キキマス!」。

第12回 人にはそれぞれの役割がある

第11回 参加することが「おもしろい」

第10回 中畑清監督に「導」かれて

第9回 「芸人」って何でもやるべきだと思う

第8回 「こっち側の人間」とか、つまんない。

第7回 僕の役割は「なぜ素晴らしいのか」を伝えること

第6回 芸人”愛”じゃなくて、芸人”熱”

第5回 「文化を嗜むよりも合理性が勝る」?

第4回 王道を引き受けて王道を行く、白鵬とキムタクにシビれた!

第3回 映画『GODZILLA ゴジラ 』は試金石 

第2回 サッカーはテクノミュージック論。

第1回 楽しいことは中(ナカ)にある!

 

「裏」はWEB限定(〜2016.3.24)

 

第70回 さあ、最終回。最後の曲は何にしよう?

第69回「手放すことで何かを得る」って、あるね。

第68回 今こそ、エンターテインメントが本気を出すとき。

第67回 グラミー賞授賞式で受け取ったメッセージ

第66回 “町おこし”のダイノジ

第64回 いろいろな人に会いたい。

第63回 まだ本調子ではないけれど…イッツオーライ! 29日に独演会 

第62回 2016年は「いい感じ」です。

第61回 ドリカムのワンダーランドにやられた!

第60回 お昼の番組集合で分かっちゃったこと

第59回 その場を楽しむことが、ハッピーへの近道だ。

第58回 恋をした。

第57回 遅めの夏休みにした、10年に1度あるかないかの体験。

第56回 笑って学べる、「赤っ恥」は最高。

第55回 あの人の『蒙古斑』が見たい!?

第54回 清水で8年前のリベンジ、果たせました

第53回 東京の土産、やるじゃん!

第52回 ラジオの役割について考えさせられる日々。

第51回 糠漬けは、人生だ!

第50回 エンブレム問題は、パクリ探しで終わっちゃいけない。

第49回 『テイラー・バートン〜奪われた秘宝〜』、ついに本番。

第48回 佐野元春さんに夢見心地。

第47回 70年目の原爆の日に思うこと。

第46回 今年の夏フェス、DJ ダイノジはちょっと違う…かも?

第45回 一杯の立ち食い蕎麦。

第44回 カミさんは「知らない」

第43回 マンガみたいな野球が見たい!

第42回 この夏、ダイノジが上げる”喜劇”というでっかい花火。

第41回 「父ちゃん」はちょっと切ない。

第40回 マグロック復活! ダイノジがフェスをやります

第39回 「大谷に敵はいない」

第38回 「〇〇の日」は〇〇に想いをはせる日

第37回 子供が喜ぶことをしたい

第36回 「じゃないほうの大谷」

第35回 半チャーハンは愛情のないキスみたいなもの。

第34回 何が敵か。

第33回 2年目の『キキマス!』は、より”キキマス”に

第32回 板東英二さんは太陽だ

第31回 4年目の3.11に僕ができること

第30回 離婚の危機。どうにか、回避。

第29回 『フォックスキャッチャー』とスティーヴ・カレル

第28回 面倒くさいことだからやってみる

第27回 ベイスターズ本に感動した

第26回 僕たちには長渕剛が足りない!

第25回 答えって、ひとつじゃない。

第24回 ラジオ界のボケになりたい。

第23回 『キキマス!』からドラマ主演まで! なんかすごい、2014年。

第22回 ベイスターズを応援するための物語ができた!

第21回 人生、山あり谷あり……大谷あり

第20回 ムダする理由

第19回 澤本嘉光さんの話で燃えあがるラジオ熱

第18回 大きな声で好きって言えない、汁とイモ

第17回 チームスマイル・豊洲PITで俺のグッドタイム

第16回 芸歴20周年のお祭りで「衝撃」との邂逅

第15回 カッコいいのは、笑われることを恐れない愚直さ。

第14回 ハワイに行きたい

第13回 こんなに動物が好きだった……

第12回 本当に一番おいしいものって何だろう

第11回 草食男子こそラジオを聞け!

第10回 金言飛び出すスペシャルウイーク! 今日も『キキマス!』

第9回 オールナイトニッポン伝説を『キキマス!』

第8回 若者よ、失敗しに行け!

第7回 勃発!果物問題。僕のリンゴは6分の1!

第6回 夏フェスシーズン本格スタート! 「まずは現場に行け!」

第5回 聞きました! サッカー日本代表をもっと強くする方法。

第4回 ブレる自分を楽しむマイブーム

第3回 サッカーってライフ!

第2回 ”楽しいことをやることで抵抗したい”誕生日

第1回 ネガティブなことばっかりいってないで、楽しくやろうよ!
※第65回は欠番

江戸瓦版的落語案内 青菜(あおな)

2016.03.29 Vol.663

落語の中には、粗忽、ぼんやり、知ったかぶりなどどうしようもないけど、魅力的な人物が多数登場。そんなバカバカしくも、粋でいなせな落語の世界へご案内。「ネタあらすじ編」では、有名な古典落語のあらすじを紹介。文中、現代では使わない言葉や単語がある場合は、用語の解説も。

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