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のぞき見するような緻密な会話劇が展開される『あつい胸さわぎ』iaku

2019.09.09 Vol.722

 iakuは劇作家・横山拓也が2012年に大阪で立ち上げた演劇ユニット。

 作品は、暗黙のうちに差別的なものとして扱われる職業や場所、性的なマイノリティーといったアンタッチャブルな題材を多く扱っている。

 そのスタイルは徹底的にセリフ・会話にこだわったもの。ストレートプレイの中で他人の議論・口論・口喧嘩をのぞき見するような緻密な会話劇が展開される。

 横山のオリジナル作品を日本各地で発表していくこと、また各地域の演劇作品や情報を関西に呼び込む橋渡し役になることを目標としていることから、劇場公演はもとより、小さな座組でカフェやギャラリーなど場所を選ばずに全国を巡るミニマルなツアーなども積極的に行っている。

 今回の作品は二人暮らしの娘と母の物語。大学生の娘とその母はダイニングは散らかり、脱いだジーパンがそのまま放置されているようなだらしない生活をしていた。そんな中、2人には互いに意中の男性がいた。2人の暮らしを中心に彼女たちの生活圏内にある、恋愛、仕事、健康、将来などを持ち前の会話劇で描き出す。

『ハムレット』主演のSexy Zoneの菊池風磨「一筋縄でやらせてくれないのがハムレット」

2019.09.08 Vol.Web Original

初日が台風で中止に
 Sexy Zoneの菊池風磨の単独初主演作となる舞台『HAMLET −ハムレット−』が9月8日、初日を迎えるはずだったのだが、台風による観客の安全などを考慮して、この日の公演が中止された。

 開演に先駆けて行われたフォトコールと囲み会見で菊池はこの日の公演の開催について協議中であることを明かし「一筋縄でやらせてくれないのがハムレットなんだな、という感じ」などと話していた。

 菊池は約4年ぶりの舞台出演。ストレートプレイは初めてというなかで、これまで日本では市村正親、内野聖陽、藤原竜也といった名優たちが演じてきた難役に挑む。

 今回の出演について「伝達ミスだと思った。(中山)優馬と風磨を間違っているんだと思った。ずっと実感がわかなくて、立ち稽古に入ったくらいでもう逃げられないんだなと思った。それだけ重圧もあった。役者の先輩がよく“ハムレットをやってみたい”と言っているのは聞いていたので、もうちょっと経験を重ねてきたときに、やりたくなるものなんだな。やりたいと思うようになったらレベルアップしたのかなと思えるような指標としてみていた。なのに、まだやりたいと思う前だったから青天の霹靂でした」と出演が決まった時の心境を振り返った。

 演出の森新太郎氏は「初めてのストレートプレイでハムレットを演じるのは大変だと思っていたが、本当に大変だった。僕のひと夏を返してほしいくらい(笑)。でも彼は上に行くしかない。フォトコールの時もできなかったことができるようになっていたりした」などと菊池の成長を認めた。

 ただ第一印象はあまりよくなかったらしく「最初に会った時の印象がものすごく悪かった。僕の芝居を見にきたが、目が虚ろで、ボソボソ喋っていて芝居の感想も何にも言わない。“こいつとは絶対に無理だと思った”。後から差し入れがあると聞いて、それがすごく美味しいイチゴだったので、いい奴なんじゃないかと思った(笑)」などと冗談交じりに話す。

Sexy Zoneの菊池風磨が単独初主演作『HAMLET −ハムレット−』

2019.09.02 Vol.721

 Sexy Zoneの菊池風磨が単独初主演作でハムレットに挑むこととなった。

 ハムレットは言わずと知れたシェイクスピアの不朽の名作。主要な登場人物が最後は全員死んでしまうというシェイクスピア悲劇の最高峰と言われる作品だ。

 最初に戯曲が書かれてから400年余りが経つが世界中で毎年のように上演され、日本でもさまざまなカンパニーがさまざまな解釈で上演し続けている。

 菊池は約4年ぶりの舞台出演で、これまで日本では市村正親、内野聖陽、藤原竜也といった名優たちが演じてきた役に挑むのだが「とにかく驚いた。プレッシャーを感じていることは否めない」としながらも「この機会に全身全霊で向き合いたい。Sexy Zoneの可能性を広げるきっかけになれば」と固い決意を見せている。

 演出は数々の翻訳劇の演出を手掛け、高い評価を得る森新太郎。シェイクスピア作品は今回が4作目だが、ハムレットは初めて。

 共演もオフィーリア役に10代からジャンルを問わず幅広く活動する実力派の南沢奈央、ボローニアス役に大鷹明良、クローディアス役に大谷亮介、ガートルード役に安蘭けいと菊池にとっては心強い布陣となっている。

ダメっぷりを見事に表現する俳優に注目「オフィスコットーネプロデュース 大竹野正典 没後10年記念公演 第4弾『さなぎの教室』」

2019.08.27 Vol.721

 オフィスコットーネでは2009年に不慮の事故により48歳の若さで亡くなった関西の劇作家・大竹野正典さんの作品を2012年から数々上演してきた。

 今年は大竹野さんの没後10年の年にあたることから、その集大成として「大竹野正典 没後10年記念公演」と銘打ちさまざまな企画のもと作品を上演している。

 その第4弾となる本作は大竹野さんの代表作である『夜、ナク、鳥』と同じく、2002年に実際に起きた4人の女性看護師による連続保険金殺人事件をモチーフに松本哲也が『夜、ナク、鳥』のオマージュとして新作を書き下ろす。

 松本は宮崎県出身でこれまで宮崎弁で芝居を作ってきたのだが、今回も舞台を宮崎に移し、より閉鎖的な人間関係から彼女たちが犯行に至るまで、またその後の心理描写を緻密に描き出す。

 4人の看護師を演じるのは佐藤みゆき、吉本菜穂子、森谷ふみ、今藤洋子。それぞれ早くから小劇場で活躍してきたが、「修羅の生きざま」を演じるにふさわしいキャリアを着実に重ねてきた。

 また本作ではそれぞれの夫役の俳優の存在感も大きなポイントとなるのだが、今回も絶妙なダメっぷりを見事に表現する俳優たちが揃った。

磯村勇斗とGANG PARADEで新感覚のミュージカル「夏フェスに来るような感覚で遊びに来て」

2019.08.25 Vol.Web Original

 異色アイドルグループ「GANG PARADE(通称ギャンパレ」)」と、注目を集める磯村勇斗が共演するミュージカル『プレイハウス』が25日、池袋の東京芸術劇場プレイハウスで開幕した。

 初日公演前に最終通し稽古が公開され、ギャンパレのメンバーと磯村、そして演出・脚本の根本宗子が取材に対応。本作で初めてミュージカルに挑む磯村は「挑戦の舞台だと思っている」と意気込み、「ライブといってもいいような新しいミュージカルになっていると思う。夏フェスに来るような感覚で遊びに来ていただけたら」と、胸を張った。

実弾生活の面白さの秘密を探るチャンス! オムニバスコント「実弾生活20 サメなる浜辺」

2019.08.20 Vol.721

 ある時はコメディアンのインコさん、またある時はマルチアーティストのリタ・ジェイ——がプロデュースするオムニバスコントライブ「実弾生活」の新作公演。

 出演するのはコメディアン、俳優、ミュージシャンといったジャンルにとらわれない、なにか一癖も二癖もある者たち。インコさんをはじめとしたお笑い芸人と女優やミュージシャンといった異ジャンルの者同士のからみは不思議なリズムを奏で独特の笑いを生む。

 最近は続けて出演する女優陣が増え、からみが熟成されてきた感もあり、中毒性は増すばかり。

 回を重ね今回でもう20回になるのだが、この本公演とでもいうべく「実弾生活」以外にも今年2月に上演した短編の連作二人芝居「実弾生活デュエル」や昨年12月に長編の演劇作品を扱った「実弾生活アナザー」など数々の顔を持つ実弾生活。このへんの多彩な展開はマルチアーティストとして活躍するリタ・ジェイの引き出しの多さによるもの。

 今回も本公演中に一度だけ出演者による企画・トークのライブ「雑談生活」を開催。実弾生活の面白さの秘密を探るチャンスともいえる機会なのでこちらもチェックしたい。

この夏、必ず見ておきたいショーのひとつ「ブラスト!:ミュージック・オブ・ディズニー」

2019.08.19 Vol.721

「ブラスト!」は、ブラス・マーチングバンドをベースに、打楽器や管楽器の演奏、色とりどりの旗を振るカラーガードやバトンを操るダンサーたちが加わって展開する、エネルギッシュなエンターテインメント。
2003年に日本に初上陸して以来毎年、魅せるステージで多くの人をくぎ付けにしてきた。

 今年の「ブラスト!:ミュージック・オブ・ディズニー」は、「ブラスト!」と魅力あふれるディズニー音楽が融合して生まれたショー。誰もが1度は耳にしたことがあるだろうディズニーの名曲の数々を、「ブラスト!」ならではアレンジとパフォーマンスで届ける。

 演奏曲は、『アラジン』の「フレンド・ライク・ミー」、『美女と野獣』の「ひとりぼっちの晩餐会」、『メイン・ストリート・エレクトリカルパレード』など。ショーの時間は約2時間。そのあいだは、もれなくハッピーな魔法にかかることができるはずだ。

 また今年のツアーはいつになくスペシャルだ。2000年に初の日本人パフォーマーとして入団し、初来日を果たしてからずっと『ブラスト!』を率いてきたパーカッショニストの石川直が、このツアーを持って卒業することを発表している。今後は、これまでとは違う立場からカンパニーを支えるという彼の、ラストステージ。いつも以上にパワフルで楽しく、エモーショナルなものになることは、間違いなさそう。この夏、必ず見ておきたいショーのひとつだ。

【根本宗子×GANG PARADE】ミュージカル『プレイハウス』で異色タッグが実現

2019.08.18 Vol.721

 脚本家、演出家、そして女優と幅広く活躍する根本宗子。自ら主宰する月刊「根本宗子」の旗揚げから10周年の今年、初めてミュージカルの作・演出を手掛けることとなった。常に何かしらの驚きをくれる根本。今回は主演に異色アイドルグループ「GANG PARADE(通称ギャンパレ」)」と、話題の若手カメレオン俳優、磯村勇斗を迎えるなど今回もやってくれそうな雰囲気。その根本とギャンパレのカミヤサキ、ヤママチミキ、キャン・GP・マイカ、ナルハワールドの4人に今回の作品について大いに語ってもらった。

関西ジャニーズJr.室龍太、仲間のデビューに「おめでとう!」

2019.08.09 Vol.Web original

 舞台「オリエント急行殺人事件」の東京公演が9日開幕し、主演の小西遼生や関西ジャニーズJr.の室龍太、乃木坂46の伊藤純奈、演出の河原雅彦らが囲み取材に出席した。

 これまで数々のクリエイターによって映画・ドラマ化されてきた人気長編推理小説「オリエント急行殺人事件」。2017年にアメリカで公演された舞台版が、この夏、河原雅彦の演出によって日本初演を飾った。7月26日の大阪公演を皮切りに、これまで大阪・名古屋で公演。8月9日からはサンシャイン劇場で、東京公演が開幕する。

人気ボクシング漫画「はじめの一歩」舞台化決定! 来春東京で上演

2019.08.07 Vol.Web Original

人気ボクシング漫画『はじめの一歩』の舞台化が決定、7日発売の「週刊少年マガジン」(講談社)で発表された。舞台版のタイトルは、リアルファイティング「はじめの一歩」The Glorious Stage!!(ザ・グロリアス・ステージ)。

「はじめの一歩」は、同誌で1989年から連載が続いている森川ジョージによるボクシング漫画。単行本は既刊125巻、累計発行部数は 9600 万部(2019 年 8 月現在)を超える。今年連載 30周年を迎えることを記念し、舞台化が決定した。

 森川は「舞台でボクシングというのが全くイメージ涌かなかったのですが、見学させていただいたオーディションでとんでもない熱気を 感じました。厳しいアクションを伴う演技も彼らならきっとやりきってくれるはずです」と、期待を寄せている。

 作・演出はアニメ版で主人公・幕之内一歩(まくのうち いっぽ)の声優を務め、「はじめの一歩」を知り尽くした喜安浩平。

「はじめの一歩」は、内気でいじめられっ子の幕之内一歩がひょんなことからボクシングに出会い、「強いってどういうことだろう?」という素朴な疑問を抱えながら、持ち前の頑張りで過酷な練習に耐え抜き、 強くなって、チャンピオンを目指すという、ストーリー。

 2020年1月、東京で上演予定。

この夏「ライオン・キング」から目が離せない!日本初の展覧会が今日から開幕

2019.08.07 Vol.Web original

映画『ライオン・キング』公開を記念して、「映画『ライオン・キング』公開記念 Disney ライオン・キングの世界展」がラフォーレミュージアム原宿で7日から始まる。一般公開を前に6日、メディア向けの内覧会が開かれた。

日本初公開となる本展では、映画『ライオン・キング』にまつわる貴重な資料が初めて展示。これまでの『ライオン・キング』の歩みや、映画製作の舞台裏が公開された。

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