2021年は前年から続くコロナ禍の中、1年の延期を経て東京オリンピック・パラリンピックが開催されるなど東京都にとっては歴史に残る1年となった。とはいえ、それも過去のこと。今年はそのレガシーを生かし、新しい東京を作る第一歩の年となる。小池百合子東京都知事に昨年を振り返ったうえで、今後の東京について語ってもらった。(聞き手・一木広治)
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話題の技術「NFT」って何ですか?『NFTの解説書』著者・足立明穂さんに聞いた
「2021 ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされた「NFT(Non Fungible Token、非代替性トークン)」。大手企業が相次いで参入し、経済産業省が実証実験に乗り出すなど話題が尽きないが、そもそも「NFT」とはどんな仕組みでなぜここまで注目されているのか。発売1カ月で3刷となった書籍『だれにでもわかる NFTの解説書』(ライブ・パブリッシング)の著者で、ITビジネスコンサルタントの足立明穂さんに聞いた。
ノンスタ石田と小野塚勇人(劇団EXILE)、 コロナ禍の「しゃべっちゃダメ」のルールでコメディ舞台
2月、これまでに見たことがない舞台の幕が開く。題名は『結 -MUSUBI-』。お笑い芸人として活躍する一方で、舞台などで俳優としても活躍するNON STYILEの石田明が手掛けるノンバーバルのコメディだ。舞台制作の発表にあたって発表されたコピーにあった「しゃべらないのにうるさい」ってどういうこと? 脚本と演出、そして出演もする石田と主演の小野塚勇人(劇団EXILE)に質問をぶつけてはみたけれど……
舞台は相撲部屋。「私語をしないこと」、そして「女性を土俵にあげないこと」という2つの「してはいけない」ルールのもとで日々鍛錬、そして精進をする実の兄弟でもある4人の力士たちがいる。そこに妹がフィアンセを連れてきたことで、物語は大きく動き出して……なさそうでもない話ではある。この舞台がノンバーバルのコメディでなければ。
舞台『結 -MUSUBI-』は、お笑い芸人でありながら、数々の舞台に出演し、脚本を書き、演出もする石田が4年の構想期間を経て上演する舞台だ。この4年という構想期間、石田が所属する吉本興業においては最長らしい。
石田明(以下、石田):もともとは漫才を、フジヤマ、テンプラ、ゲイシャ、マンザイみたいに海外に知らしめたいというというのがあって。漫才を英語でやるということもできないことではないけれど、翻訳すると、どうしてもクオリティが下がってしまって、それをするのはちょっと違うだろうなと思いました。であれば、イチから作ってみよう、と。そうなるとノンバーバル。言葉を排除して、いろいろな要素をふんだんに取り入れよう、と。僕が一番得意なのはお笑いですから、笑いに来たいという人に見てもらえるようなものに正解があるような気がしました」
チャップリンのように、これまでにもノンバーバルのコメディには様々な名作があるが……。
石田:外国ものですから外国人ならではリアクションで進みますよね。おもしろいんだけれど、日本人には正直ピンとこなかったりするところもあるじゃないですか。(この舞台では)なるべく日本人のリアクションで、日本人のなかの常識を覆したりして笑いを取れたらと思っています。海外も日本も笑いの取り方は似ているんですけど、日本のほうがいろいろな笑いの取り方があるように思っていて、そこを上手く利用したら、海外にも通用するんじゃないかな(この舞台は)新しいお笑いだと思っていただければと思います。
アイデアを温める中で、コロナ禍に突入。《黙食》《ライブでは声を出さずに拍手で》など《しゃべってはいけない》ルールが普通の生活のなかに入り込んできた。
石田:何かとコミュニケーションを奪われていっているんで、しゃべらなくても面白いことはできるで!っていう思いもあった。それにノンバーバルってね、外国の人だけではなくて、耳の聞こえない方にも楽しんでもらえるんです。
武田砂鉄インタビュー「小学生の頃から聞いていた人たちが、これからもしゃべろうとし続けている」
東京で初めての民間放送局として開局し、70周年を迎えたラジオ局「TBSラジオ」。書籍『開局70周年記念 TBSラジオ公式読本』(リトルモア)では、同局にゆかりのある31人が思いを語る。自身もTBSラジオのパーソナリティーで、責任編集を務めたライターの武田砂鉄に聞いた。(撮影:蔦野裕、撮影協力:新宿「どん底」)
Girls²「どんどん進化したい」ファーストアルバム『We are Girls²』をリリース
次世代ガールズ・パフォーマンスグループのGirls²がファーストアルバム『We are Girls²』をリリース! これまでに発表した作品のなかから12曲のタイアップソングと、新曲「80’s Lover」を含む全15曲を収録しており、まさにデビューからのGirls²の全てが詰め込まれたスペシャルな内容だ。今回のリリースにあたり、彼女たちに話を聞いた。
――『We are Girls²』の推し曲を教えてください!
小田柚葉(以下、柚葉):「#キズナプラス」です。原宿の竹下通り初の公式イメージソングにもなった曲なので、思い出もたくさん詰まっています!
隅谷百花(以下、百花):リード曲の「80’s Lover」は、リズムが気持ち良いのでお気に入りです。
鶴屋美咲(以下、美咲):私も「80’s Lover」がお気に入りです! リズムが気持ち良いし、曲の雰囲気も艶っぽくて素敵だなって。
小川桜花(以下、桜花):被っちゃうけど私も「80’s Lover」です。シンプルに楽曲やダンスも自分好みで、2人も言うようにパフォーマンスしていてすごく気持ち良いから。
増田來亜(以下、來亜):「スキップ!」がお気に入りです。落ち着いた曲調に甘酸っぱい歌詞のバランスが良いなぁって。
菱田未渚美(以下、未渚美):アルバムのラストに収録されている「Girls Revolution」は、那須ハイランドパークでミュージックビデオを撮影させていただいた思い出の曲なんですよ。lovely2と一緒に13人で撮影してみんなでわちゃわちゃするのが楽しかった〜! グループでの撮影も多くあり見どころも満載なので、ぜひ見てほしいです!
山口綺羅(以下、綺羅):新曲の「人人人生紹介ソング」は、Girls²初の自己紹介ソングなんですが、ボカロ調に仕上がっているのですごく耳に残りやすい楽曲なんですよ。それに私たちを知らない方でも、この曲を聴けばメンバーのことを知ってもらえる。1つ1つのフレーズの癖も強くて、聴いているうちに何度もリピートしたくなっちゃいます!
原田都愛(以下、都愛):「Enjoy」はスバにぃ(木村昴)さんと共演させてもらえたし、ライブでもたくさんパフォーマンスできたので、すごく思い出に残っています。
石井蘭(以下、蘭):映画の主題歌にもなった「私がモテてどうすんだ」です! この曲はロックテイストなサウンドに仕上がっていて、耳なじみが良いんですよね。それにGirls²にしては珍しい雰囲気の歌詞も好きです!
――ファーストアルバムをリリースするにあたり今どんな気持ちですか?
柚葉:とてもうれしいです! やっとアルバムを出せるほど、私たちも曲をリリースできていたんだなって。友達から「買うね!」と言ってもらえてテンション上がっちゃいました。
美咲:私もすごくうれしいです。今回は新録曲やジャケット写真でいつもと雰囲気をガラッと変えてみました。これを機にGirls²もどんどん進化したいです。あとファンの方もワクワクしてくれているみたいでそれもうれしい!
未渚美:そうそう! アルバムのジャケ写を見て「ビジュアルがすごく大人っぽくなったね!」と周りの方に言われるので、その度にすごくテンション上がります!
蘭:今作はデビューしてから約2年半のGirls²の歴史がぎゅっと込められたアルバムになっています。ようやく皆さんの元に届けられることができて本当に幸せです!
來亜:アルバムはずっと出したいと思っていたのでついに念願が叶いました! 蘭ちゃんの言うように、私たちのデビューから現在までの軌跡が詰め込まれたアルバムになっているので、たくさんの方に聴いていただきたいです。
都愛:初アルバムをリリースできること自体もそうですが、周りの子が「買う!」と言ってくれていて、そういう言葉をもらえると本当に良かったなと思います。
綺羅:このアルバムを通してたくさんの楽曲を愛していただきたいです。あとファンの皆さんのSNSを通して喜びの声を聞いていたらうれしくなっちゃって、「もっと頑張ろう!」って気持ちが強くなりました。
桜花:私も最初は緊張していたのですが、ファンの皆さんが喜びながらアルバムの発売を待っているのを知って、すごく幸せな気持ちになりました。
百花:私はアルバムが出せるうれしさもありつつ、「まだ出してなかったんだ」という思いもあります(笑)。けど周りの方が「おめでとう」と言ってくれるので、そういう言葉を聞くとアルバムを出す実感が湧いてきます。
植物由来原料のファストフード「2foods」が話題!株式会社 TWO・東義和さん
中性重炭酸入浴剤「BARTH」で知られ、ウェルビーイング(心身が健康で、社会的にも満たされている状態)事業を行う株式会社TWOを創業した東義和さん。2021年4月に立ち上げた初の飲食業態「2foods(トゥーフーズ)」は、注目のプラントベース(植物由来)フードブランドとして、現在都内に6店舗を構えている。コロナ下で快進撃を続ける“ヘルシージャンクフード”の戦略とは?
<インタビュー>LDHの新ガールズユニット iScreamが限界に挑戦! MISIAの『つつみ込むように…』をカバー
LDHの新しいガールズユニット、iScream(アイスクリーム)がニューシングル『つつみ込むように…』を14日に配信リリースする。MISIAが歌って一世を風靡した楽曲をリスペクトしつつ、iScreamが新たな形で届ける。昨年、情報番組でアカペラ歌唱を披露して視聴者をくぎ付けにした彼女たち。エネルギーと優しさにあふれた楽曲とともに、新しい年をスタートする。RUI、YUNA 、HINATAにインタビューした。
――ニューデジタルシングルの『つつみ込むように…』は、圧倒的な歌唱力を誇るアーティストのMISIAさんのデビュー曲。この楽曲のカバーがシングルになることを聞いたときのことを教えてください。
RUI:前作の『himawari』をリリース後に、次の曲はどうなるんだろうって気になりすぎて、スタッフさんに「決まってるんですか?」って前のめりに聞いちゃったんです(笑)。その時に「カバーになるかもしれない」と聞いて、3人で驚いたのを覚えています。
YUNA:「カバーを歌わせてもらえるんだ!」と驚きでした。
HINATA:デビューして半年も経っていない新人グループの私たちが!って(笑)。
RUI:少し後になって、MISIAさんの『つつみ込むように…』と聞きました。私たちにチャレンジしてみてはどうか?とHIROさんからご提案をいただきました。MISIAさんのデビュー曲を歌わせていただくなんて……驚きました。
HINATA:HIROさんの想いはもちろん、MISIAさんの想いもたくさん込められている曲なので、挑戦でもあり、歌わせていただけるという、うれしい気持ちもありました。良いプレッシャーも感じながら、MISIAさんをリスペクトした iScreamらしい『つつみ込むように…』を届けられるようにと挑みました。
YUNA:……私としては異世界に放り込まれたような気持ちでした。今まで歌って来た曲とは違うものですし、『つつみ込むように…』は挑戦の曲です。レコーディングをするまで、先生やプロデュースしてくださる方と一緒に練習したり、自分たちでも何度も聴いたり練習して、自分たちのレベルアップもできたように感じています。自分たちがここまで挑戦できるんだということも分かりました。
――挑戦について詳しく教えてください。
YUNA:すごく変な言い方になってしまうんですが……この曲が、こんなにも難しい曲だと最初は思わなかったんです。
――それはきっとあれですね、MISIAさんがいつ見ても気持ちよさそうで、楽々と歌っているように……
YUNA:見えるから! そうなんです(笑)。
TOKYO MX『堀潤モーニングFLAG』キャスター 堀潤氏が番組と2021年を振り返る
ジャーナリストの堀潤氏がキャスターを務めるTOKYO MXの『堀潤モーニングFLAG』が放送開始からこの1月で10カ月になる。1995年以降に生まれた“Z世代”を中心としたコメンテーターを起用するという大胆な試みのもと始まったこの番組のここまでとこれからを堀氏に語ってもらった。
EPICURE オーナーシェフ 藤春幸治さん「これからの日本の食に“おいしい”の 一つ先にある多様性を」
流行に敏感なグルメの人だけでなく、ベジタリアンやヴィーガン、ハラール、アレルギーの人や糖質や塩分を控えたい人まで、みんなが同じテーブルで自分に合った美食を楽しめたら…。そんな理想を実現した元麻布のレストラン「EPICURE(エピキュール)」。オーナーシェフにして「ケアリングフード」の第一人者・藤春幸治氏が語る、飲食店の新たな価値とは。
<インタビュー>小栗旬「“新しい”鎌倉時代になっている」新大河ドラマ『鎌倉殿の13人』
新しい年の始まりには新しい大河ドラマ。そんな年明けが戻ってきた。9日、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合、毎週日曜20時~など)がスタートする。本作の主人公は鎌倉幕府の二代執権・北条義時。野心とは無縁だった田舎の若者が源頼朝と出会ったことで、武士の頂点へと昇りつめていく。義時を演じるのは、多くの時代劇はもちろん、大河ドラマにも複数出演してきた小栗旬。脚本は数々の舞台作品や映画やドラマの名作を手がけてきた三谷幸喜だ。大河ドラマへの注目が高まっているなかで、小栗は、どうこの作品に挑むのか。本人に聞く。
自分が義時なのか、義時が自分なのか
いま小栗旬の頭のなかは『鎌倉殿の13人』、そして北条義時のことでいっぱいになっている。
「日々、義時のことを考えているので、自分が義時なのか、義時が自分なのか分からなくなってくるみたいなことを経験させてもらっている。大河ドラマで主演をさせていただている醍醐味かもしれませんね」と、小栗。
『鎌倉殿の13人』の13人とは、鎌倉幕府を開いた源頼朝を支えていた家臣団のこと。義時もその一人だ。頼朝の死後、13人は激しい内部抗争を繰り広げ、、義時は最後まで生き残り権力を手にする。
これまでも大河ドラマへの出演経験はあるが主演は初めて。
「ほかの作品とそんなに変わらないと思っていますが、道のりが長いので大変だなと思うことは多いです。撮影が始まってから半年経っているけれど、まだまだゴールも見えないし」
昨年6月にクランクイン。約半年毎日、義時としての時間を重ねている。それとともに、義時への理解も深まっているかといえば「……それが、難しいんですよねえ」と苦笑い。こんな人!とシンプルには説明しがたい人物のよう。
義時は権力争いを制して、鎌倉幕府の二代執権となるが、もともとは野心とはまったく無縁なところで生きてきた伊豆の弱小豪族の次男坊に過ぎなかった。
「義時という人は決して権力が欲しかったわけではないんです。守らなければいけない人が増えてきてしまって、その人たちを守るためにはこの決断をせざるを得ないとしたことで、権力争いに参加してしまっている」と、ゆっくりと語る。
「これは僕たちが作っている作品の中での話になりますが、義時は自分の置かれている立場に不満がない青年なんです。戦にも興味がなく、米蔵で米の勘定をしているのが楽しいというような青年。そんな彼が、平家に虐げられ、源氏として立ち向かっていかなければということになって、そこからはひたすら頼朝の横にいて、政治の在り方みたいなものを見ていきます。その結果、いま演じているところだと、清濁を併せ飲んで、ものすごく計算高い人になってきています……歴史劇としては面白いところなんでしょうけど、義時を演じている自分としては哀しい感じもあります」
最新作『PHOENIX』で聞かせる、NEW EXILE。 ー EXILE SHOKICHI インタビュー ー
EXILEが最新アルバム『PHOENIX』を1月1日にリリースする。前作から約3年ぶりとなる本作は、14人の新体制となっては初めてのアルバム、そしてコロナ禍で生まれた最初のアルバム。感染状況によって多大な影響を受けてきた領域のひとつにして最大といっても過言ではないエンタテインメント分野のど真ん中で、悩み、苦しみ、それでも不屈の精神で立ち上がった不死鳥(PHOENIX)=EXILE。彼らがいま、届けたい音は? そしてエンタテイメントは? EXILE SHOKICHIに聞く。
変わらないために変わらなきゃいけないことってある。
僕らはそこに全力を投じました。
ーー現体制になって最初のアルバム『PHOENIX』が完成、本日リリースになりました。この作品、どんな作品に仕上がったと感じていますか?
……なんか、EXILEって変わったなって思いますね。EXILEはこの20年のあいだ、変化しながら進化してきたところがあります。例えば、二代目 J SOUL BROTHERSのメンバーがEXILEの新メンバーとして加わりましたが、あの時もものすごい変化でした。そうしたことがEXILEというエンタテイメントのひとつの表現方法になっているんじゃないかと思いますし、それがEXILEスタイルなんだと考えると、このアルバムもやはり“EXILEらしい”作品に仕上がったのかもしれません。
ーーアルバムにおける大きな変化といえば、やはり制作体制の変化ですよね。
そうですね。前作まで、EXILEの楽曲の制作については、ATSUSHIさんが中心となって進められてきました。歌詞も、曲のチョイスにしても。その大きな存在が現場になくなったわけですから、ずいぶん変わりました。今作は、HIROさんとEXILEメンバーみんなで創り上げました。みんなで集まって、こういう曲があったらいいんじゃないか、ああいう曲があればいいなって、全員で話し合いながら作っていきました。
ーーいろいろ選択肢はあったと思いますが、そうした進め方になった理由はありますか?
ずっとEXILEの楽曲の部分を担ってきたATSUSHIさんが現場にいなくなるーー。ものすごい大きなチェンジですし、ファンの皆さんも不安になると思うんです。あることじゃないですか、好きなアーティストの最新作を聴いて変わったなって思うようなこと。「私が好きだったEXILEじゃなくなってしまった」なんて感じさせるようなことをさせたくないし、そういう思いが先に来てしまってアルバムを聞いてもらうチャンスが減るのも……。そうしないためにどうしたらいいかって考えるなかで、この方法に落ち着いたのかなって思います。変わらないために変わらなきゃいけないことってあります。僕らはそこに全力を投じました。
ーー収録されている楽曲を見ると、TAKAHIROさん、NESMITHさん、白濱亜嵐さん、関口メンディーさんといったメンバーの名前がクレジットに並んでいますが、SHOKICHIさんの名前の数、多いですよね。アルバム制作のなかで全体を見回す役は、SHOKICHIさんだったのかなと推測しますが……。
そういうところはあったかもしれませんが、このアルバムは、みんなで作った感覚です。EXILEが新体制になって初、そしてコロナ禍になって最初のアルバムですから、気合も入ったし、僕もいろいろな曲をプレゼンさせてもらいましたが、僕が作った曲に関して言えば、そのすべてがパフォーマーは今こういう楽曲をやりたいんじゃないかなって想像して作っています。メンバーをずっと見ているとわかるんですよ、今こういうバイブスだなとか、こういう感じでしか新しいEXILEを表現できないなみたいな……いろんなことを思いながら曲を作ってプレゼンしましたが、その時には、わざわざ英詞にして外国のシンガーに歌ってもらったりして、できるだけ作ったのは僕だって分からないようにしてました。「SHOKICHIが作ってくれたから」って、メンバーがちらっとでも思うのが嫌で。
ーー先ほど、変わらないため変わらなければならないという話がありましたが、その一方で、EXILEとして守らなければいけないという部分もあるのではないかとも思うんですが。
今回はそれを全部取っ払った感じなんです。すでに発表済の楽曲も含めて、以前だったら「EXILEっぽくない」って判断しそうな曲であっても、「いや、新しいEXILEなんだからやってもいいでしょう」って。そういう思考チェンジを、僕を含めて、みんなしたんじゃないかな。だから僕が作った楽曲にしても、かなり自由に作っています。何かに縛られたり制御することなく、自由自在に動けるEXILEの魅力を伝えたい、そう思いました。