東京都知事にふさわしいのは誰だ!? 各党ともに候補者選定は参院選後!?

写真:Pasya/アフロ
【自民が出馬要請?】増田寛也氏 元岩手県知事という実務能力を評価も…

 自民党の東京都連が推薦するといわれているのが増田寛也元総務相。増田氏は1995年から岩手県知事を3期務め、その後、2007年に第1次安倍改造内閣で総務大臣に就任福田内閣でも再任され、2008年まで務めた。

 元県知事ということでその実務能力を評価され、舛添要一前都知事の辞職問題が取りざたされて以来、たびたび名前が挙がっていた。

 増田氏は『東京消滅−介護破綻と地方移住』という著書の中で将来の東京で予想される医療や介護施設の不足問題などを指摘するなど、都政の問題点については熟知しているもよう。

 しかし増田氏は岩手県知事時代に6000億円あまりだった県の公債費を1兆2000億円にするなどしており、その実務能力にはやや疑問が残る。

 また4日に秋田県の佐竹敬久知事が増田氏について「地方創生で、東京都をいかに小さくするかを主張してきた人が都知事になると矛盾する」と指摘したように、総務相時代には大都市に偏る法人関連の税収を地方に再分配する税制改正を行い、以降、東京都は毎年約1200億円〜約2000億円の減収になっている。

 自民党都連は当初、人気グループ「嵐」の桜井翔の父親で前総務事務次官の桜井俊氏に出馬を打診。しかし桜井氏は「器ではない」「家族に迷惑がかかる」などと固辞。自民党は擁立を断念した。そこで浮上したのが増田氏。自民党都議団は3日、増田氏の擁立を目指すことを決め、4日には都内23区の首長でつくる特別区長会の幹部が増田氏と面会し、出馬を要請した。なお、区長会では23人中、21人が増田氏の出馬要請に賛同したが、小池氏の地元である豊島区と練馬区の区長はそのなかには入っていない。

 増田氏は「相当の覚悟がいる。スカイツリーから飛び降りるくらいの感じがないと駄目だ」(1日)、「熟慮の上、決めたい」(4日)などと発言しているが、8日現在、出馬については明確にはしていない。
民進党の候補にも本紙コラムニストが浮上 長島昭久氏

 野党側は舛添氏が正式に辞任した6月21日に民進党、共産党、社民党、生活の党の4党が、幹事長・書記局長会談を行い、参院選同様、都知事選でも野党統一候補を擁立することを決定。

 さまざまな著名人の名がメディアを騒がせたがいずれも擁立には至らず、野党の候補者選定も混迷を極めた。
 民進党都連は元鳥取県知事の片山善博氏、元三重県知事の北川正恭氏、元岩手県知事の増田寛也氏、前厚生労働事務次官の村木厚子氏らの実務派に、本紙コラムニストで東京21区選出の衆議院議員・長島昭久氏、海江田万里元民主党代表、衆議院議員の江田憲司氏、柿沢未途氏らの擁立を模索。

 増田氏については民進党の岡田克也代表は1日の記者会見で「与党と相乗りすることはない」と述べ、松原氏も5日、「自民党が応援する増田氏には、同調できない」と相乗りは否定した。

 名前があがった中でも有力とされたのは長島氏で、3日に同党都議有志から出馬要請を受けたが「重く受け止めている」と語ったものの、「都連幹事長として参院選東京選挙区の2議席を守り抜かなければ」と多くを語らず。5日には松原氏が長島氏を軸に候補者を検討していると述べたが、長島氏は参院選中とあって8日現在、出馬に関しては明らかにしていない。
俳優の石田純一氏が8日に条件付きの出馬表明

 その一方で、6日には突如、俳優の石田純一氏の出馬の可能性が浮上。

 石田氏は8日、都内で会見し、「野党統一候補としてならば出馬させていただきたい」と表明。ただ必ずしも自身が出馬にこだわっているわけではなく、とにかく「野党に統一候補が必要」というのが石田氏の考えのようで、「野党が統一候補を立てずに分散するというなら、自分は出馬しないで応援に回りたい」とも話した。

この日の会見を用意したのは「都政を考える市民の会」。主催者は石田氏の会見を受け、野党各党に申し入れをするとのことだが、参院選のラストの週末ということもあり、その動向がはっきりするのは週明けの参院選後ということになりそう。

 また7日には、元日本弁護士連合会長で2012、14年の都知事選では次点となっている宇都宮健児氏も出馬の意向を示した。
【すでに出馬表明】山口敏夫元労相も立候補を表明

 その他に出馬を表明しているのはマック赤坂氏、中川暢三氏、桜井誠氏、河野充喜氏、河野なみ平氏、今尾貞夫氏、立花孝志氏、山口節生氏、高橋尚吾氏。

 そして5日に都庁で会見を開き、立候補を表明した山口敏夫元労相となっている。(8日現在)

 山口氏は昨年12月に東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長らに辞任を迫る文書を衆参国会議員と都議会議員に配布。今回の会見でも森氏を名指しで批判している。
舛添前都知事が韓国人学校のために貸与しようとしていた旧都立市ヶ谷商業高等学校の都有地。2016年度末までは愛日小学校の校舎として利用されている
待機児童問題は待ったなし! 共感できるオリンピック・パラリンピックに!!

【東京都の抱える問題】

 2012年に石原慎太郎都知事(当時)が参院選出馬のために任期途中で辞職して以降、猪瀬直樹氏、舛添要一氏と結果として3人続けて任期を全うできない状態が続いている東京都知事。

 そのたびに都政は停滞し、突然の選挙となることから候補者も政策や支持基盤をしっかり整えることができず、何事も後手後手に回るという悪循環が続いている。

 東京都が現在抱える問題として真っ先に上がるのは「オリンピック・パラリンピックの財源負担問題」か。当初は3013億円と試算されていたが、今では約6倍となる1兆8000億円にまで膨張。“コンパクト五輪”の面影はもはやどこにもない。2013年の猪瀬氏の辞職はちょうど2020年東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の発足時期に重なり、招致の中心人物であって猪瀬氏が姿を消したことも、この歯止めの利かない財源負担の増大の原因の一端となっているのは間違いない。エンブレム問題、新国立競技場問題に並び、都民が五輪に共感できない原因となっているだけに、新都知事には負担の縮小と原因の追及はぜひお願いしたいところ。

「待機児童問題」も深刻だ。今年2月に「保育園落ちた日本死ね!」の匿名ブログで一気に火がついた感があるが、これは今に始まった問題ではない。東京都は人口が多いこともあるが、待機児童は約7000人程とみられ、日本一多い。これは全国の4割を占める異常な数字。

みんな保育所や幼稚園を増やさなければいけないことは重々承知しているのだが、杉並区では保育園建設に住民が反発するなど不幸な出来事が起こっている。

 待機児童問題に関して小池氏は、舛添氏が進めていた韓国人学校の用地にするため韓国政府に有償で都有地を貸与する計画をとりやめ、そこに保育園を建てることを言及するなど、前向きに取り組む姿勢を見せており、改善が期待される。

 そのほかにも「高齢者介護問題」「防災問題」「築地市場の豊洲移転問題」など都民が疑問を感じる課題が山積している。