たった一人になった。でも、ひとりきりじゃなかった。『ひと』【著者】小野寺史宜

【定価】本体1500円(税別)【発行】祥伝社
 全国の書店員が一番売りたい本を選ぶ「本屋大賞」の2019年ノミネート作品。

 交通事故で父親を亡くし、女手ひとつで育てられた柏木聖輔。母は学食で働きながら、聖輔を東京の私大に進ませてくれたが、ある日急死したという知らせが入る。20歳で両親を亡くした聖輔は大学を辞め、仕事を探そうと思うが、なかなか積極的に動く気持ちになれない。ある日、商店街を歩いていると、どこからともなくいい匂いが。その匂いに吸い寄せられ立ち止まった1軒の惣菜店。手元の現金は55円。ギリギリ買える50円のコロッケを買おうと思ったが、見知らぬお婆さんにそれを譲る羽目に。

 結局、コロッケを譲った事をきっかけに、聖輔はその惣菜店・田野倉で働く事になった。そこから、店主、同僚、仲間、同郷の友人と“ひと”との縁が少しずつつながっていく。ひとりぼっちで、未来に夢も希望も見いだせなかった聖輔だが、人と関りを持つたびに、夢が生まれ、喜びを知り、感謝の気持ちを持つ事ができるようになっていく。時には人に傷つけられる事もあるが、周りには守ってくれる人もいる。天涯孤独でも、貧乏でも、先が見えなくても、大丈夫。人が人とつながる事で、絆が生まれ、その絆から未来が開ける事もあると信じられる気がする。聖輔の成長とともに、その周りにいる人たちの大げさではない無償の行いに、胸がほっこりと温かくなる青春小説。
ポケモンたちが3Dでビルに出現ニャ!「猫の日」に合わせ新宿クロスビジョンに登場
三浦春馬さん、共に歩んだボイストレーナーが“夢と努力”明かす『春馬くんとの“未来の雑談”』
夏休み、家の中でも痛快、爽快!『THE BATMAN-ザ・バットマン-』『ミステリと言う勿れ』【オススメDVD & Blu-ray】
現代アートの巨匠、ついに東京の美術館で大規模個展開催「ゲルハルト・リヒター展」
『天ない』『NANA』…髙島屋で矢沢あいの名作に涙!「ALL TIME BEST 矢沢あい展」
ゲイの男性2人と彼らと深い関わりを持つ1人の女性との時代を超えて描かれるラブストーリー『The Pride』が日本では約11年ぶりの上演