喜安が今作で選んだテーマは「芸術家になること」ブルドッキングヘッドロック『芸術家入門の件』


 ナイロン100℃の劇団員であり、脚本家としては映画『桐島、部活やめるってよ』で日本アカデミー賞の優秀脚本賞を受賞するなど多方面で活躍する喜安浩平。その喜安が主宰するブルドッキングヘッドロックが2000年の旗揚げから今回で30回目の本公演を迎える。昨今、ユニットという形の劇団運営が多い中、劇団員が21名という大所帯で、喜安を含め劇団員が外部での活動などで徐々に時間が取れなくなるなか旗揚げ以来ほぼ毎年、作品を発表し続けるのは並大抵の努力ではできない。

 喜安が今作で選んだテーマは「芸術家になること」。

 主人公は創作に迷う鳴かず飛ばずの60代の芸術家。大金とわずかな名声に飛びつきうっかり新しい依頼を受けてしまうのだが製作は一向に進まない。そんな時、街で「芸術家入門」の看板を発見し、ここでもうっかり足を踏み入れてしまうのだが…。

 資格でも称号でもない「芸術家」という肩書の意味を、自ら「芸術家志望」という喜安がブルドッキングヘッドロック流のおかしみをもって問い直す。
ブルドッキングヘッドロック『芸術家入門の件』
【日時】5月18日(土)~26日(日)(開演は平日19時、日15時、土は18日19時、25日13時/18時。21・24日は14時の回あり。22日休演。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前)【会場】吉祥寺シアター(吉祥寺)【料金】前売4200円、当日4800円、U-18割引1800円(18歳以下対象・枚数限定・前売当日共・公演当日要身分証)/ゴッツイ割3500円(5月21日14時の回。前売のみ)【問い合わせ】ブルドッキングヘッドロック制作部(TEL:070-5590-1731=12~20時[HP]https://www.bull-japan.com/)【作・演出】喜安浩平【出演】永井幸子、佐野大樹(*pnish*)/葛堂里奈、髙橋龍児、橋口勇輝、竹内健史、はしいくみ、小笠原健吉、猪爪尚紀、岡山誠、寺井義貴、浦嶋建太、篠原トオル、山口かほり、鳴海由莉、平岡美保、山田桃子、喜安浩平/石井エリカ、うらじぬの(劇団子供鉅人)、小林義典(クロムモリブデン)、山脇唯/橘花梨、有馬自由