戸田恵梨香 演技振り返り「間違えたな、と思う」原作者・湊かなえに“答え”を確認

 

 映画『母性』初日舞台挨拶が22日、都内にて行われ、戸田恵梨香、永野芽郁と廣木隆一監督、原作者・湊かなえが登壇。「難しい役どころだった」と振り返る戸田が「間違った」という演技を振り返った。

 小説家・湊かなえによる大ベストセラーの映画化。ある未解決事件に隠された母娘の真実に迫るサスペンス。

 原作者・湊かなえも「書いているときも映像が浮かんでいたんですが、映画を見たら、こんな表情があるんだと2人に教えてもらった感じ。全部上書きされました」と大絶賛し、娘を愛せない母・ルミ子を演じた戸田とその娘・清佳を演じた永野も「恐縮です」と感激。

「普段は、ある程度時間が経ってから反省点に気づくんですですけど…」と切り出した戸田は「ルミ子が清佳を“愛してる”と言って抱きしめるシーン、あそこ表情を間違えたなと思うんです」と告白。「湊さんがどういう意図で書かれたかは分かりませんが、あそこは大地真央さんが演じた(ルミ子の)母を投影すべきだった、と。どうですか?」と物語の“生みの親”に解釈を確認。

 湊は戸田のもう一つの解釈を肯定しつつ「映画の表情からは、ルミ子がやっと、これが愛しているんだとたどり着いている感じがした」と戸田の演技に感嘆。加えて「“愛してる”の奥に私は大地さんが見えました」と戸田の奥深い表現をたたえ、戸田も「ありがとうございます(笑)」と安どと喜びの表情を見せた。

 最後に戸田は「普通に過ごしていく中で気づかなかったことにハッと気づかされるような作品。自分がいつか母になるとき、いま母として過ごしている方、娘の自分が母をどう見ていたか…自分自身を振り返らざるを得ない作品になってくると思います。ただそれが、前を向くためのきっかけとなったらうれしいです」と思いを語っていた。

 映画『母性』は公開中。

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