おせち料理や脂の乗ったサンマ…実は “水引” !? 水引作家・森田江里子さんの「かわいい水引」

最新刊『季節をむすぶ かわいい水引 新装版』(ブティック社)を手にする森田さん

 最近はアクセサリーやディスプレーなど、街中でも水引細工を見かける機会が増えてきました。森田さんの水引教室にはどんな方が通っているのでしょうか。

「生徒さんは20~80代までいらっしゃいますが、祝儀袋を渡すくらいの年齢に差し掛かり、水引細工の存在を知って習いにくる女性が多いです。ご夫婦で習っている方もいますし、男性だと食品関係やしめ飾りを作る会社の方、ブライダル関係、学校の先生などさまざまです。水引っていろいろなものが表現できて、私が水引細工では作れなさそうなモチーフを作るので、それを楽しみに通われている方が多いですね」

 森田さんにとって水引の魅力とは?

「手芸としても楽しいのですが、奥深い意味があって、素材が軽いのでどこでもできます。私もよく新幹線でやっているんですけど(笑)、道具もそんなに使わずに気軽にできます。アクセサリーや、がまぐちを作ってファー素材を入れればバッグになったり、ワインバッグなども作れるんですよ。基本のあわび結びができるようになると、それを発展させてさまざまなモチーフを作ることができます。どなたでもできるところが水引細工の魅力でもあると思います」

 これから作りたい作品は?

「今年作りたくて時間がなくて作れなかったのは “カニ”。リアルなカニが作りたかったんですけど、他にも食べ物とか作りたいものはいくつかあります。ケルト文様に興味があるので、ケルト文様のようにあわび結びだけでどこまでも広がっていって、出来上がりが自分でも想像できないような作品にも取り組んでみたいですね」

(TOKYO HEADLINE・後藤花絵)