トム・クルーズ“ワンオペ”だった驚異の空中アクション 監督が「楽しんでいるように見えたらダメ」とNG?

映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』(5月23日公開)の来日会見が6日、都内にて行われ、来日したトム・クルーズらキャスト陣とクリストファー・マッカリー監督が登壇。トムが約30年続いた同シリーズと俳優としての思いを語った。
トム・クルーズが究極のスパイ、イーサン・ハントを演じる『ミッション:インポッシブル』シリーズの最新作。
前作『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング』では、米国俳優組合のストライキの影響で来日を果たせず、2022年の主演映画『トップガン マーヴェリック』ジャパンプレミア以来3年ぶり、25回目の来日。
昨日、東京都庁で行われたジャパンプレミアも大盛況で、改めて日本のファンへの愛を語ったトム。
7年もの歳月をかけた最新作。複葉機での空中バトルから潜水シーンまで、シリーズの集大成ともいえる破格のアクションも満載。トムも「今までいろいろなアクションをやってきましたけど、今回のようなものは初めて」と苦笑しつつ。完成作に自信。
数々のアクションを経験し「僕はパイロットでもありダイバーとしてもエキスパート」とトム。今回、トムの操縦する飛行機に乗ってみたというマッカリー監督が「ハラハラしたけど大丈夫でした(笑)」と言うと、トムも「ちょっとエアロバティックスをやってみようか?ってね(笑)。彼は冒険心あふれる監督なので」とニヤリ。
複葉機上で繰り広げられるアクションシーンのため、監督にも空中を体験してもらったと語ったトム。「監督が、何秒でここからここまで移動してもらいたいと言って、僕がそれは無理!と。風圧がすごくて、呼吸もできないくらいなんです。で、監督にも体験してもらうのが一番かな、と思って」。水中シーンでも監督はトムと一緒に潜水。ジェスチャーで話し合いながら撮影することで状況を直接把握し、時間の短縮にもなったと監督も胸を張った。
トムが「彼はクリエイティブ・ブラザー」とマッカリー監督への信頼を語ると、監督も「トムが撮りたいような映像を撮る機材がそろってなくても、何とかやってみようとトムが言って、実際に翌日、機材がそろって午後から撮影できたりする。無理、と言うようなことも必ず解決策が出てくるんです」と不可能のような撮影を成功させてきたトムの熱意をたたえ「トムが言わないから僕が言うけど、機体上でトムが演技をしているシーン、カメラの焦点や照明など、かなり細かく具体的に決められているんですけど、オペレーターがいないので、これトムが1人でやってるんです。1人で全部、機材をコントロールしていたんです」と究極のアクションシーンでの“ワンオペ”を明かし、トムも照れ笑い。
まさに不可能なミッションをやり遂げたトムは「監督はヘリからその状況を見ていて。僕が“これで満足?”って聞いたら“うーん、ちょっと…”って」と苦笑。すると監督が「いつも言うんだ。楽しんでいるように見えたらダメだよって(笑)」と返し、会場も爆笑に包まれていた。
また、この日は同シリーズの日本での人気を踏まえ、日米同時公開に先駆け5月17日から先行上映されることも発表された。
この日の登壇者はトム・クルーズ、ヘイリー・アトウェル、サイモン・ペッグ、ポム・クレメンティエフ、グレッグ・ターザン・デイヴィス、クリストファー・マッカリー監督。