PSYCHIC FEVERがジャパンツアーファイナル!「想像を超えるような景色を見に行こう」

 暗転した場内一帯で緑のペンライトの光が広がる中、荘厳なSEの後でステージの幕が下り、メンバーの姿が現れると、さっそく割れんばかりの歓声が沸いた。もはやファンの間では耳慣れたものであろう“JIGGのビートが聴きたいな”のプロデューサータグが鳴り、華やかにアレンジされたビート上で、洗練された歌声が響き出す。一曲目は最新EPからのリード曲「Reflection」だ。黒のセットアップで統一された衣装を纏った7人により、途中のダンスブレイクも含めてクールに歌われた後は同じく最新EPから、ツアーと同タイトルの「EVOLVE」へ。一種の号令のようにも聴こえるJIMMYの低音フロウがこだますると、客席からさらに熱を帯びた歓声が上がった。

「PSYCHIC FEVER LIVE TOUR 2025 “EVOLVE” in JAPAN、盛り上がる準備できてますか?」

 小波津志の煽りから始まったのは「Spread The Wings」。活動初期から歌われている同曲は新たにHIPHOP要素を強めたアレンジで届けられ、続く「Spark It Up」ではログドラムらしきパーカッションが鳴る。比較的懐かしい楽曲群に少しずつ今っぽいアレンジが加えられている点には、実にPSYCHIC FEVERらしいこだわりが感じられた。続いて「大阪、まだまだ盛り上がっていけますか!」とJIMMYが激しく煽った「RICH & BAD」では、ソロを回すダンスブレイクで盛大に沸かせた。驚きなのは、ここまでノンストップで踊り続けていながら各人の歌声の柔らかさやフロウの響きに全くブレがみられない所で、改めて彼らのスキルの高さ、フィジカルの強さを実感させられる。ライブ序盤の締め括りは今年1月にリリースされた「What’s Happenin’」。Y2KテイストをPSYCHIC FEVERの色に落とし込んだ人気楽曲に、歓喜のこもった大合唱が沸き起こっていた。

 そして短いSEを挟んだ後、WEESAと志の美麗なアカペラから冬のバラード「Snow Candy」が始まる。白いステッキや街灯、ベンチなどの小道具で冬の街中をイメージさせる世界観で表現した後、同じくボーカル2人がフィーチャーされた「アシンメトリー」では、2人それぞれが客席に花束を渡すパフォーマンスで大きな歓声が上がっていた。

「続いてはまだリリースしていない新曲を、この二人で。気持ちを込めて歌います」

 そう語る小波津の隣に立っていたのは、PSYCHIC FEVERのもう一人のボーカリスト・渡邊廉。星空のようにきらめく青い照明の下、遠く離れた大切な存在に向けた切なる思いを綴る新曲「Dream Flight」は、2人の繊細なハーモニーで届けられた。

 その後は、PSYCHIC FEVERの多才さが遺憾なく発揮される中西椋雅=DJ RYOGAのDJタイムに突入。虹色のレーザーが光る中、激しいダブステップのビートや「Up and Down」のRemixとともに客席を煽り、クラブさながらに盛り上げたのち、他のラッパー陣が再登場すると「Psyfe Cypher」が始まった。個性やグルーヴの異なる4人によるパワフルなマイクリレーを終えた後は、ドリル系のビートにアレンジされた「Tokyo Spiral」へと続き、さらにアウトロから渡邊廉がビートボックスのソロパフォーマンスへと繋いだ。最後はDJプレイとビートボックスも交えながらの「Highlights」のRemixで、会場全体に熱気を巻き起こした。加えてそこからシームレスに曲間を繋ぎ、JIMMYとWEESAが「Perfect feat. JIMMY & WEESA」「SH♡TGUN feat. JIMMY, WEESA, ぺろぺろきゃんでー」と続けて歌唱。2人のスキルフルなフロウと都会的なサウンドで会場を魅了した。