黒澤明×三船敏郎の名作「酔いどれ天使」を北山宏光主演で舞台化。「今の時代で僕が演じるっていうことの意味を持たなきゃいけない」

主演を務める北山

 三船さんが演じていたことについては「とても意識はします。だけど今の時代で僕が演じるっていうことの意味を持たなきゃいけない。もちろん意識して、お手本ではあると思うんですけれども、僕がやることでオリジナルにしていく。これが僕が今回の課題になってくるんじゃないかなと思います」と手本にはしつつも自身の色を出していくことに意識を傾けた。

 幼馴染で密かに松永に思いを寄せる、ぎん役は横山由依と岡田結実のダブルキャスト。

 横山は「酔いどれ天使は戦後すぐの話ではあるんですけど、今の時代ともリンクするところがあると稽古しながら感じています。エネルギッシュな作品になると思いますので、皆さんにしっかりとエネルギーをお届けできるように。ぎんは舞台の中ではよりお客様と近い存在なんじゃないかと思っているので、そこをしっかりと担って務めていきたい」、岡田は「この作品は戦後すぐの話でもありますし、今の時代も戦争というものからは目を背けられない、向き合っていかないといけない現実がそこにあると思う。深作さんが常におっしゃられるように、この現実を偽物にしたくない、戦争ということを偽物に感じてほしくない。本当にあることだからということを胸に、思いを込めて偽物を演じないように頑張りたいなと思っています」などと作品についての思いを語った。