中井貴一「個人的にはまだ終戦ではないと思っている」終戦記念日に平和への思い

 

 映画『雪風 YUKIKAZE』の初日舞台挨拶が15日、都内にて行われ、俳優の竹野内豊、玉木宏、奥平大兼らキャスト陣と山田敏久監督らスタッフが登壇。実在した司令官を演じた中井貴一が平和への思いを語った。

 太平洋戦争の激戦を最前線で戦い抜きほぼ無傷で終戦を迎えた唯一の駆逐艦「雪風」の史実をもとに激動の時代を生き抜いた人々のドラマを壮大なスケールで描く話題作。

 この日は戦後80年という節目の終戦記念日。冒頭、観客とともに黙とうをささげた一同。

 残された実際の記録やエピソードを参考に描かれた登場人物たちの中、大日本帝国海軍・第二艦隊司令長官・伊藤整一という実在した司令官を演じた中井。

「役者を始めてから戦争映画に携わるたびに勉強させていただいてきました。僕のデビュー作は『連合艦隊』(1981年公開)で、そのときは少尉だったんですが、44年を経て司令官まで上りつめました。役者の技量はともかく、役柄的にはけっこう上に来たな、と」と笑いを誘いつつ「短い期間の撮影でしたが心を込めて演じさせていただきました」。

 「雪風」艦長・寺澤一利役の竹野内をはじめ、終戦記念日に迎えた公開初日に、それぞれの思いを語った一同。

 中井は「個人的にはまだ終戦になってないと思っています」と語り「いつか世界が平和になるまで、皆で努力していきたい。そんな思いが伝わる映画になれば」と平和への願いを語っていた。

 この日の登壇者は竹野内豊、玉木宏、奥平大兼、當間あみ、田中麗奈、中井貴一、長谷川康夫(脚本)、山田敏久監督。

1 2>>>