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小池百合子東京都知事「東京の多彩さ」サステナブルな視点で描く作品に感激『SSFF & ASIA 2025』授賞式

2025.06.11 Vol.web original

 国際短編映画祭『ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(略:SSFF&ASIA)2025』のアワードセレモニーが11日、都内にて行われ、グランプリ〈ジョージ・ルーカス アワード〉はじめ各賞が発表。小池百合子東京都知事も登壇し、サステナブルな視点で東京を見つめた作品に感激した。

 今年で27回目を迎えるアジア最大級の国際短編映画祭。

 同映画祭では東京都と映画祭が連携し、多彩な東京の魅力を発信するショートフィルムを世界から公募する「Cinematic Tokyo部門」を毎年実施しており、小池都知事も「短いだけに中身が濃密で、ギュッと思いが詰まっている楽しみな部門です。近年、映画の世界で日本勢が大変に元気。この部門も東京から世界へ羽ばたく部門として、これからも映画を通じて世界の輪が広がっていくことを願っています」。

 また、東京都と映画祭との映画製作プロジェクト「サステナブル・リカバリー プロジェク ト」の3作目『日の出を知らない街』からは、キャストのB.T.や小西真奈美が登壇。B.T.は「奥多摩の景色が美しかった」、小西も「休憩中にキャストの皆さんと登山や自然の話で盛り上がりました」。細田佳央太も「僕自身東京出身で23年、東京で暮らしながら初めて知った東京の魅力に触れることができました」、井之脇海も「こんなに自然豊かな場所があるんだと改めて東京の魅力を感じました」とビデオメッセージを寄せ、豊かな自然が残る奥多摩での撮影を振り返った。

 増田彩来監督も「サステナブルというテーマで、今回は皆ができることではなく、1人ができることは何だろうと考え、思い込みを持たないことで、持続させたいものが自分の中に生まれていくのではと思いました。東京は夜景のイメージが強く、日の出を見る場所という印象はありませんが、東京でもこんなに美しい日の出を見れる場所があること、こんなに豊かな奥多摩という自然を持っている東京の魅力を改めて感じてもらえたら」。

 他にも、ホッピー発売77年の記念作品『宇宙飛行士からの手紙』からは、ホッピービバレッジ株式会社の石渡美奈社長と、キャストの前田吟、堀海登が登壇。石渡氏は「ホッピーのビンへのこだわりは創業者である祖父の代から続いています」と振り返り「地球温暖化を止めるために、必ずガラス瓶が何か役割を果たせると思っています。ガラス瓶は一度ビンになるとずっとビンとして使うことができる環境に優しい容器であることと、人生、年をとればとるほど楽しい世界であればという願いを込めて作った作品です」と紹介。

 主演の前田もショートフィルムへの出演に「主人公は77歳、僕は81歳なのでちょっと若返らないといけなかった」と笑いを誘いつつ「30年後、50年後はほとんどが短編映画になるのでは。その短編映画に爪痕を残したいと思って」。

 サステナブルな視点で描かれたショートフィルムにも注目が集まっていた。

 米国アカデミー賞公認映画祭でもあるSSFF & ASIAでは、ライブアクション部門のインターナショナル、アジアインターナショナル、ジャパン各カテゴリーと、ノンフィクション部門、アニメーション部門の各優秀賞・計5作品が、翌年のアカデミー賞短編部門へのノミネート候補とされる。

『SSFF & ASIA 2025』オンライン会場は6月30日まで開催中。

LiLiCo、小田井涼平と夫婦で映画祭参加に「うれしい」グランプリ受賞作に共感「ウチかな(笑)」

2025.06.11 Vol.web original

 国際短編映画祭『ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(略:SSFF&ASIA)2025』のアワードセレモニーが11日、都内にて行われ、映画祭アンバサダーLiLiCoが、審査員を務めた夫で俳優の小田井涼平との登壇を喜びつつ、夫婦のやり取りを描いたグランプリ作品に共感した。

 今年で27回目を迎えるアジア最大級の国際短編映画祭。

 米国アカデミー賞公認映画祭でもあるSSFF & ASIAでは、ライブアクション部門のインターナショナル、アジアインターナショナル、ジャパン各カテゴリーと、ノンフィクション部門、アニメーション部門の各優秀賞・計5作品が、翌年のアカデミー賞短編部門へのノミネート候補とされる。

 今回、アニメーション部⾨の審査員を務めた俳優の小田井は「アニメは表現方法のバリエーションがものすごく幅広い。その中で作品に点数をつけていくことがどれだけ難しいかを改めて感じました」と審査を振り返りつつ、優秀賞に輝いたスコットランドのルーク・アンガス監督作『夏の白夜』について「雄大な自然のなかで壮大な愛をテーマにしているんですが、うちの奥さんがスウェーデンで北欧出身なもので。結婚してからスウェーデンに行って初めて白夜を経験したんです」と妻で、同映画祭のアンバサダーを務めるLiLiCoにも触れ、会場もほっこり。

 一方のLiLiCoも「今年は夫婦愛を感じる作品が多かったと思いました。この人、私の旦那なんですけど…」と小田井との映画祭参加に感激。

 グランプリ〈ジョージ・ルーカス アワード〉に選ばれた、フィンランドのファビアン・ムンスターヤーム監督作『破れたパンティーストッキング』についても、外出前に妻のストッキングが破れたことで繰り広げられる夫婦のやり取りに「ウチかなと思いました(笑)」と共感しきり。

 ムンスターヤーム監督もグランプリのトロフィーを手に「フィンランドにいる私のチームに感謝と愛を捧げます。子供のころに大きなインスピレーションを得ていたジョージ・ルーカス監督の名前がついた賞を頂けるなんて、とんでもなくうれしいです」と喜びをあらわにし、映画祭代表の別所も「ショートフィルムとはこういうものだという作品」と絶賛していた。

『SSFF & ASIA 2025』オンライン会場は6月30日まで開催中。

上野樹里「世の中の人に届けたい作品」国際短編映画祭で熱い審査員評

2025.06.11 Vol.web original

 国際短編映画祭『ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(略:SSFF&ASIA)2025』のアワードセレモニーが11日、都内にて行われ、グランプリ〈ジョージ・ルーカス アワード〉はじめ各賞が発表。審査員を務めた上野樹里が熱い総評コメントで出品作をたたえた。

 今年で27回目を迎えるアジア最大級の国際短編映画祭。

オフィシャルコンペティション・ライブアクション部門のインターナショナルカテゴリー(日本・アジア以外の国と地域の作品)と、ノンフィクションカテゴリー(ドキュメンタリー部門)の審査員を務めた上野。

「ノンフィクション部門は個人で選んだ作品がすべて入っていたので皆さんと意見が一致してうれしかったです(笑)」と笑顔を見せつつ「どれも社会への問題提起が強く描かれていた。今回、優秀賞に選ばれた『塀の中で』は、2年間、独房に入っていた方のリアルな肉声で描いた、ぜひ世の中の人に届けたい、見ていただきたいと思った作品。アニメーションという手法も意外でしたが、こういう見せ方もあるのだと思いました」と感嘆。

 グランプリ〈ジョージルーカス アワード〉と、インターナショナル優秀賞に輝いた『破れたパンティーストッキング』(監督:ファビアン・ムンスターヤーム)には「私も最高得点をつけさせていただいていた作品」と喜び「いろいろな作品がある中で、見る人皆が楽しめるものをと考えました。男女の普遍的な、終わらない溝みたいなことを描き、現代社会のリアリズムを感じられる作品。カメラワークも1カットで役者の熱量を途切れさせないところにも温度感を感じましたし、美術も可愛らしくて…。登場人物の男性にも女性にも共感できる、ユーモアと新しさと希望をいただけた作品」と評価した上野。

 さらに「他にも個人的に素晴らしいなと思いました」という『いないいないばぁ!(I See You)』や『ケープライオンが逃げた!』についても目を輝かせて語り、審査を通して出会ったショートフィルムへの熱い思いをあふれさせていた。

 米国アカデミー賞公認映画祭でもあるSSFF & ASIAでは、ライブアクション部門のインターナショナル、アジアインターナショナル、ジャパン各カテゴリーと、ノンフィクション部門、アニメーション部門の各優秀賞・計5作品が、翌年のアカデミー賞短編部門へのノミネート候補とされる。

『SSFF & ASIA 2025』オンライン会場は6月30日まで開催中。

森七菜、吉沢亮に感謝「本気で殴りかかってくれた」チャンバラで距離縮める

2025.06.06 Vol.web original

 

 映画『国宝』の初日舞台挨拶が6日、都内にて行われ、俳優の吉沢亮、横浜流星ら豪華キャスト陣と李相日監督が登壇。森七菜が吉沢に感謝しつつ爆笑の撮影エピソードを明かした。

 作家・吉田修一が、本作の歌舞伎指導も務めた中村鴈治郎の元で3年間歌舞伎の黒衣を纏い、楽屋に入った経験をもとに書き上げた同名小説を映画化。

 公開初日を迎え、主人公・喜久雄役の吉沢、その親友にして宿命のライバルとなる俊介役の横浜をはじめ「早く見てほしい」と完成作に自信。

 本作を経て感謝したい人は?と聞かれると、吉沢、横浜は1年半にもわたる役作りを振り返りつつ、共演者やスタッフ、関係者に感謝。

 すると、喜久雄に思いを寄せる歌舞伎役者の娘を演じた森七菜も「作品に参加させていただいたこと自体がありがたいことなんですけど…」と切り出し「吉沢さんと、撮影する前に、チャンバラをさせていただいたんです」と明かし、吉沢も「やりましたね(笑)」。

 劇中にチャンバラシーンがあるわけではないが「慕う役で、初めましてに等しい状態だったので…まずはチャンバラで会話しながら。“元気?”、“はい、元気です!”って敬語で殴り合って。緊張してたんですけど、吉沢さんが本気で殴り掛かってくれたので感謝してます」と、チャンバラのおかげで緊張がほぐれたことを明かし、会場もびっくり。

 すると吉沢がすかさず「ちゃんと発泡スチロールの剣ですからね。当たっても痛くないやつ」と言い添え、会場も笑いに包まれていた。

 この日の登壇者は吉沢亮、横浜流星、高畑充希、寺島しのぶ、森七菜、見上愛、黒川想矢、越山敬達、永瀬正敏、宮澤エマ、田中泯、渡辺謙、李相日監督。

吉沢亮「これまでの役者人生かけた」、横浜流星「魂を込めた」映画『国宝』初日に感慨

2025.06.06 Vol.web original

 

 映画『国宝』の初日舞台挨拶が6日、都内にて行われ、俳優の吉沢亮、横浜流星ら豪華キャスト陣と李相日監督が登壇。吉沢と横浜が本作へ込めた熱い思いを語った。

 作家・吉田修一が、本作の歌舞伎指導も務めた中村鴈治郎の元で3年間歌舞伎の黒衣を纏い、楽屋に入った経験をもとに書き上げた同名小説を映画化。

 公開初日を迎え、主人公・喜久雄役の吉沢、その親友にして宿命のライバルとなる俊介役の横浜をはじめ「早く見てほしい」と胸を張った一同。

 李監督から「取材の時に流星が“魂を込めた”と何度も言うからやめなさいと言った(笑)」と明かされると横浜は苦笑しつつ「何度も言ってしまって安っぽい言葉になってしまってますけど…我々、本当に魂を込めて作ってますので」と念押し。

 名門・尾上一門生まれである寺島しのぶも「なんか見たことのある現場になっていました。すごいリアル。李監督は何を見て、どうやったんだろうなというくらい素晴らしい描写でした」と歌舞伎界を如実に映し出した李監督に感服した。

 1年半かけた渾身の役作りに吉沢は「この作品に関わったすべての人はもちろんですが、歌舞伎の所作や舞踊の指導をしてくださった中村鴈治郎さんと振り付けの谷口裕和先生がいなかったらスタートラインにも立てなかった」と深く感謝。

 最後に「何度も出てきているワードですが、本当に魂を込めた作品です。冗談抜きで、これまでの役者人生すべてかけたと思っています」と胸を張っていた。

 この日の登壇者は吉沢亮、横浜流星、高畑充希、寺島しのぶ、森七菜、見上愛、黒川想矢、越山敬達、永瀬正敏、宮澤エマ、田中泯、渡辺謙、李相日監督。

寺田心の“異世界転生”「マッチ」WEB CMやさかなクン原作アニメがSSFF & ASIA広告映像部門で受賞

2025.06.04 Vol.web original

 

 現在、開催中の国際短編映画祭『ショートショート フィルムフェスティバル& アジア(略:SSFF & ASIA)2025』の広告映像部門「BRANDED SHORTS」授賞式が4日、都内にて行われ、個性豊かなブランデッドムービーの数々が表彰された。

 SSFF & ASIAの⼀部⾨として2016年に設立された、ブランデッドムービー(企業や広告会社がブランディングを⽬的に制作したショートフィルム)を表彰する部⾨。必然性、認識変化⼒、シェアラブル、メッセージ⼒、視聴維持⼒、オリジナリティ、時代性、視聴後の想起⼒の8つの視点をもとに審査される。

 今年は国内外から661作品がエントリー。最優秀賞「Branded shorts of the Year」ナショナル部門では、俳優・寺田心が突然、男子校から共学に“異世界転生”した男子高校生を演じた「マッチ」のWEB CM『男子校のオレが共学に!? 異世界転校生ココロ』(広告主・大塚食品 広告会社・株式会社博報堂 制作会社・AOI Pro. 監督・永田俊)が受賞。ターゲット層である中高生の共感を引き寄せつつ青春の日々を凝縮させた作品に、審査委員⻑を務めたクリエイティブ・ディレクター⾼崎卓⾺氏も「バランスが完璧。クライアントも出演者も作る人も皆が楽しんで作っていることが伝わってくる。全員一致で選ばせていただきました」と評価。

 インターナショナル部門では、オーストラリアの実際の炎上コメントを使った食品会社のユニークな作品『ネット論争』が受賞した。

「BRANDED SHORTS HR部⾨ HR Best Short Award」はコロンビアスポーツウェアジャパンの最新スーツを着用してエベレスト登頂に挑んだチームを追ったドキュメンタリー『THE ROAD TO EVEREST』が受賞。同社・衛藤智氏は「商品を売る会社ではありますが冒険をともにする企業でありたいと思っています。HR部門での受賞に驚きましたが、この作品からマインドやパッションを感じて一緒に働きたいと思っていただけたらうれしい」と感激。

楽しく学べる勉強動画やCM風動画、日本を発信する「世界を変える30人」…人気YouTuberがSSFF & ASIA広告映像部門受賞

2025.06.04 Vol.web original

 

 現在、開催中の国際短編映画祭『ショートショート フィルムフェスティバル& アジア(略:SSFF & ASIA)2025』の広告映像部門「BRANDED SHORTS」授賞式が4日、都内にて行われ、今年新設された「パーソナルブランディングアワード」に人気YouTuber3組が輝いた。

 SSFF & ASIAの⼀部⾨として2016年に設立された、ブランデッドムービー(企業や広告会社がブランディングを⽬的に制作したショートフィルム)を表彰する部⾨。

 BRANDED SHORTS10周年に合わせ今年新設された、個⼈のブランディングという視点でソーシャルメディアから選ばれる「パーソナルブランディングアワード」。

 第1回目の受賞者は勉強が苦手な人でも楽しく学べる動画を配信している教育系インフルエンサーあきとんとん、「CM風動画」で話題のガダバウツ、日本の文化や言葉をテーマに発信するハワイ出身の日系アメリカ人で、米フォーブス誌が選出する「世界を変える30歳未満」30人にも選ばれたCyberBunnyの3組。

 あきとんとんは「皆さんも周りに勉強で困っている人がいたらおすすめしてください!」。ガダバウツの2人も「普段は和歌山で活動しています。このような賞を頂けて光栄です」。CyberBunnyは「これからも頑張って自分らしく発信していきたい」と喜びを語った。

「Branded shorts of the Year」ナショナル部門は『男子校のオレが共学に!? 異世界転校生ココロ』、インターナショナル部門は、オーストラリアの『ネット論争』が受賞。HR部⾨はコロンビアスポーツウェアジャパンのドキュメンタリー『THE ROAD TO EVEREST』。観光映像⼤賞は、⼭形県⾦⼭町の『⾦⼭の道、百年の光。』が観光庁⻑官賞を受賞。特別賞には⼤阪府堺市の『3rd Destination 堺–⽇本らしさを、⾃分らしく味わおう』と、さかなクンの絵本を原作に水俣の海の今と歴史を伝える、熊本県の『ハコフグとみなまたの海』が輝いた。

 BRANDED SHORTS受賞・ノミネート作品は『SSFF & ASIA 2025』(6月11日まで都内各会場にて)またはオンライン会場(6月30日まで)などで配信中。

別所哲也の映画祭マネジメント術 3.11、リーマンショック、コロナも乗り越え27年目

2025.06.03 Vol.web original

1999年、一人の俳優が原宿で立ち上げた小さな短編映画祭は、9.11や東日本大震災、コロナ禍など幾多の危機にも中断することなく、今では米国アカデミー賞への道を切り開くアジア最大級の短編映画祭へと成長。今年で27年目を迎えた。国内外の映画祭関係者や若い俳優たちはもちろん映像の力に可能性を見出す企業や自治体までもが注目する、別所の“映画祭マネジメント”に迫る。

カンヌってなんだ?!入門ガイドつき映画祭最新レポート!

2025.06.02 Vol.web original

 今年もカンヌ国際映画祭に参加した。通算5回目。世界最高峰の映画祭が開催されるカンヌはフランス南部の地中海に面したリゾート地で、パリからは飛行機でニースまで行き、そこからバスやタクシーで1時間弱で到着する(パリから電車でも行けるが約5時間かかる)。今年は5月13日から24日まで12日間に渡って開催された、第78回を迎えたカンヌ国際映画祭だが、僕は13日の午後カンヌに到着し7泊して、20日朝の上映を観てカンヌを発った。

 カンヌは小さな街で、映画祭会場が密集している中心部は簡単に歩いて回ることができる。カンヌ国際映画祭の公式作品(オフィシャル・セレクション)は、目玉の「コンペティション」や「ある視点」「アウト・オブ・コンペティション」など様々な部門で構成されているが、並行開催の「監督週間」と「批評家週間」は公式作品ではなく、異なる別の団体が運営する部門であり、「監督週間」の会場はメイン会場から徒歩10分の距離にあるシアター・クロワゼットで、「批評家週間」の会場ミラマーは、そこからさらに東に徒歩7分程度の距離に位置する。

 僕は今年もコンペティションの作品を中心に35本を鑑賞した。映画祭は連日朝8時半頃から上映が始まり、ミッドナイトの上映がある場合は深夜3時頃までスクリーニングが行われている。文字通り映画のお祭りが2週間弱続くことになる(映画祭前半で帰る人が大半だが)。その前に、カンヌの戦いは朝7時前から始まる。なんの話だと思うかもしれないが、オンラインのチケット予約が連日7時に始まるのである。チケットがないと鑑賞できない上映が多いのだが、争奪戦で数分でチケットがなくなるので、毎朝7時前に起床することがルーティンになる。映画祭期間中は必然的に毎日寝不足になるわけだ。ちなみに、カンヌ映画祭には毎年世界各国からインダストリー(配給会社のバイヤーや製作者、映画祭関係者など)が3万人、プレスが5千人集まると言われている。 週末はフランス国内の観光客も詰めかけるので、会場周辺は常にごった返していた。

 カンヌ名物といえば、レッドカーペット。メイン会場のリュミエール(映画の発明者リュミエール兄弟から取られている)では、連日18時以降に「ソワレ」と呼ばれるコンペ作品を中心としたプレミア上映が行われ、スターたちがレッドカーペットを練り歩く。ソワレにはドレスコードがあり、男性の場合はタキシードかイヴニング・ガウンの着用を求められるが、スーツでも可。ただしボウタイが必要になる。そんなこともあって、僕は一度もソワレで映画を観たことがない(面倒だから)。しかし朝や日中、深夜の上映でリュミエールに入るので、毎日のようにレッドカーペットを歩くことになる。が、この会場がキャパ2300という広さで、1階席は場所によってかなりスクリーンが見づらく、僕は2階席のサイドの前方で観るようにしている。音響の設備は悪くないが、特殊な形状の広大な会場でサウンドの響きは良くなく、スクリーンもあまり大きくない。なので、リュミエールは映画祭会場の中で僕が一番好きではない会場だったりする。

上田慎一郎監督『進撃の巨人』は「美しい。最初から最後まで計算され尽くしてる」

2025.05.31 Vol.web original

 

 映画監督の上田慎一郎が31日、都内にて行われたトークイベントに登壇。作品に感じる「美しさ」について語った。

 現在、開催中の国際短編映画祭『ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(略:SSFF&ASIA)2025』内で、「美しさ」をコンセプトにミルボンと映画祭が選んだショートフィルムを上映するトークイベント。

 中学生時代から短編映画を作り始めた上田監督。縦型ショート作品なども手掛けており「最近の縦型動画は、余白を残しておくと“あれ、何だったの?”とコメントがつきやすい(笑)。作品への“参加感”が出るんでしょうね」と作り手の視点を明かし会場も興味津々。一方で短編の厳しさについても「テレビってチャンネルを変えさせない戦いじゃないですか。短編はそれに近いものがあると思う。長編は映画館に入れば見てもらえるけど、短編はスワイプされたら終わり。冒頭で引き込まないといけない戦いがある」。

 プログラムのテーマである「美しさ」について聞かれ「実家が美容室なので子供のころは髪を切りに行ったことが無いんです。ちなみにこれは“天パ”です(笑)」と笑いをさそいつつ「映画に美しさを感じるとき」について熱く語った上田監督。

「このシーンが…というより全体を通して、美しいと感じるほうが多い。例えば『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は美しい。まったく無駄がない。すべてが必然性を持っている。必要な無駄も含めて美しさを感じます」と感嘆。

「最初はタイトルの意味が分からなかったけど見ている途中で、こっちの意味だったんだと気づくときや、映画を見終わってポスターを見たら見え方が変わるとかも」と“美しい”例をあげ、観客も共感しきり。

 さらに「最近、やっと漫画の『進撃の巨人』を読みまして。美しいなと思いましたね。初めから最後まで計算され尽くしている。大体、20巻、30巻くらいで終わる漫画って美しい印象があります」と笑いを誘いつつ「映画も、アイデアを思いついても長編にすると水増し感が出てしまうものもある。一方で、世界の複雑さを描くには短編では足りないこともある」と短編、長編それぞれの魅力を語った。

 映された3本それぞれに感じた「美しさ」を、上田監督ならではの視点で語り、観客もすっかりショートフィルムの面白さに引き込まれていた。

『SSFF & ASIA 2025』は5月28日から6月11日まで都内各会場にて開催。オンライン会場は6月30日まで開催中。

呪物蒐集家ユーチューバーの“戦利品”に会場戦慄「妻のストーカーが置いてった靴」

2025.05.31 Vol.web original

 

 俳優の生駒里奈とYouTuberコンビ都市ボーイズのはやせやすひろが30日、都内にて行われたイベントに登壇。世界の呪物を集めているというはやせの“戦利品”に会場が身震いした。

 現在、開催中の国際短編映画祭『ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(略:SSFF&ASIA)2025』で新設された、ホラー&サスペンスカテゴリーのイベント。

 この日は『SSFF & ASIA 2025恐怖と悦楽の境界線!上映&トークイベント』と題し、ゲストにホラー好きの生駒と、呪物・怪異蒐集家のユーチューバーはやせやすひろを迎えトークイベントを実施。

 実は友人という生駒とはやせ。ホラー好きという生駒が「家にも行かせていただいて、ビビり散らかして帰ってきました(笑)。ここに人が住んでるのというくらい呪物があった」と振り返ると、はやせは「“日用品が”邪魔で倉庫に預けてる」と明かし、生駒が「普通は逆(笑)」と苦笑。

 呪物収集を始めたきっかけを聞かれると、はやせは「国外でも取材してるんですけど、ミャンマーで人を呪い殺す首飾りというものを手にしたことがきっかけ」と明かし、「目的があって作られたのに、そうやって捨てられる子たちを、学生時代に友達がいなかった自分と照らし合わせてしまって、かわいそうに思えて。この子らを家に呼んでかわいがろうと思って集め始めたんです」と語り、会場も怖がりつつ大笑い。

 イベントでは、最終ノミネート作品4本も紹介。統合失調症の主人公が見る世界を描いたChavo監督作『茄子の丑』、殺害した人物の遺体を穴に捨てようとする男女3人の寓話的な物語を描いた野上鉄晃監督作『ABYSS』、主演・ロバート秋山を主演に迎えた仲里依紗監督作『撮影/鏑木真一』、SNSがもたらす恐怖を描いた中村好伸監督の『Twitter』が上映され、仲以外の監督も登壇。

 各作品の魅力を語り合う中で、はやせが「うちの妻がストーカーに家に入られたことがあって。ストーカーが靴だけ置いて逃げてったんです。ただ、同じ女性を愛したんだな、と思って、その靴を履いてるんです。これなんですけど」と靴を見せて、会場も戦慄。

 さらに、はやせは、魚の腹から出てきたという小さな仏像や、1700年代に日本で流布されていたまじないの本、インドネシアの首狩り族の呪術書といった博物館レベルの呪物を持参。ホラー監督たちも興味津々だった。

 最終ノミネート作品の中から選ばれる「最震賞supported by CRG」は6月11日のアワードセレモニーで発表される。『SSFF & ASIA 2025』は5月28日から6月11日まで都内各会場にて開催。オンライン会場は6月30日まで開催中。

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