1周年を迎えたプレミアムフライデー。今後は「働く側にもアピールを」

『PERSOL PREMIUM FRIDAY』テープカットをする渡辺麻友、パーソルホールディングス株式会社代表取締役社長CEO水田正道氏、若槻千夏

 働き方改革や消費喚起につなげるべく「月末の金曜日は、早めに仕事を終えて豊か・幸せに過ごす」というアクションを推進するプレミアムフライデー。2月23日で1周年を迎えたことを機に「プレミアムフライデー1周年PRイベント」が都内各地で行われた。

 総合人材サービスのパーソルホールディングスのサポートによりスタートした『PERSOL PREMIUM FRIDAY』では、毎回テーマを設けたプレミアムフライデー向け企画を開催していく予定。初回となるこの日は、限定で国立新美術館、東京国立近代美術館の一部展示を無料開放するという企画が行われ、オープニングセレモニーには元AKB48の渡辺麻友と若槻千夏らが登壇。金曜の午後を美術館で豊かな時間を過ごすという企画に「今後もやってほしい」と2人とも笑顔。

 その一方で、第2部のサミットでは今後の課題も浮き彫りに。経団連の石塚邦雄副会長は「これまでは、サービスを提供する側に対して魅力的な商品や企画開発を呼びかけたり、企業に対して働き方改革を訴えてきたが、今後は働く個人に対して、プレミアムフライデーをきっかけに、自己啓発や健康増進など、新しことを始めてもらえるよう促していきたい」とあいさつ。

 現在、事務局による調査では、認知度は約9割、参加したいという人は若い世代を中心に約6割を超えているものの、実際に早い時間に退社しているという人は2割ほどで、実施状況にも企業や自治体によって大きな差があるという。

 全国・男女20〜50代のビジネスパーソンを対象にした「プレミアムフライデー」利用実態調査(株式会社VSN調べ)では、これまでのプレミアムフライデーの過ごし方は「ショッピング」が全体で57.9%、次いで外食や飲み会が46.9%、帰宅が26%、旅行が22.3%。運動や勉強など、継続して活用できることを始めた人は1割ほどにとどまっていた。また、参加意欲のある人が多い一方で「必要ない」という意見も18.1%あり、その理由のトップは「早く帰った分、翌週に仕事が残るから」。“プレ金”の浸透は、やはり働き方改革にかかっているようだ。