平井卓也 IT・科学技術担当大臣「Disruptiveなイノベーションが起きる国へ。私が目指すもの。」【BEYOND 2020 NEXT FORUM】


 大臣就任後、自らの担務に関する「政策立案エンジン」となるプラットフォームとして『平井ピッチ(HIRAI Pitch)』という懇談会を立ち上げるよう、すぐに準備に取り掛からせた。創造する未来社会からバックキャスト的に新たなイノベーションを起こしていくため、情報通信技術(IT)、科学技術、知的財産戦略、クールジャパン戦略、宇宙開発等はどのように進めていくべきか。IT戦略特命委員長の経験も活かし、創造的なアイデアを持っている方、新たなビジネスに挑戦している方を中心に、その取組みを直接ヒアリングし、政策を立案していくべき、と考えたからだ。また、私の担務は、「デジタル化」をキーワードに全て繋がっている。しかし、日本は「縦割り」の言葉に代表されるように、横の繋がりが十分ではない。言うまでもなく役所も例外ではない。平井ピッチにより、関係する各部局が自分のもとに一堂に会し、セクションを越えた情報共有を進め、統合的な政策立案、提言が出来るよう心掛けている。加えて、結果論になるが、平井ピッチは、私(大臣)がピッチを直接受ける、ということで、頑張っている方を広く応援することにも一役買っているようだ。ピッチをして欲しい、という方から多数問い合わせがあり、今や順番待ちになっている。

 日本をDisruptiveなイノベーションが起きる国へ。課題先進国である日本の舵取りを今、間違ってはいけない。昨年10月に起動した平井ピッチは、まず、AI・IoT、バイオ、量子、宇宙などの分野で果敢に挑戦を続けているスタートアップ、VC(ベンチャー・キャピタル)、研究者等の方々を中心にピッチを受けた。通常は内閣府の大臣室でピッチを受けるのだが、出来るだけ現場に赴き直接意見交換すべき、と考え、地方版ピッチもこれまで福岡、渋谷、麻布、日本橋、つくば、大阪、名古屋で行った。これまでのピッチで、今後何をすべきか、自らの考えもほぼ纏まった。カギは「都市を中心としたスタートアップエコシステムの拠点形成を加速すること」。今、ベンチャーブームと呼ばれる向きがあり、確かにスタートアップがアツい。だが、まだまだ持続可能性のある強い動きになっていない。日本が持っている技術、人材のポテンシャルを解き放ち、限界を超える加速度をつけなければならない。『Beyond Limits. Unlock Our Potential.』(https://www.hirataku.com/topics/919/)ということだ。3月29日に、政策提言として中間的な取り纏めを行ったので、ぜひ参照してもらえたらありがたい。

 ちなみに、平井ピッチ。正確には「Pitch to the Minister懇談会」という。名前のヒントはエストニアから。同国には、役所の方がピッチに参加することがよくある、と言う。ならば、直接、大臣にピッチ、ということで、Pitch to the Minister。大臣に直接、という取組みはこれまで聞いたことはない。恐らく、初めてではないだろうか。
用語説明:Pitch(ピッチ):概ね、新しいアイデアやビジネスを端的にプレゼンテーションする意味で用いられる言葉。シリコンバレーで投資家へのプレゼンを「Pitch(ピッチ)」と呼び、さまざまなピッチイベントが行われている。
平井ピッチのページ: https://www.cao.go.jp/others/soumu/pitch2m/index.htmlhttps://www.cao.go.jp/others/soumu/pitch2m/index.html
「BEYOND 2020 NEXT FORUM」第1回イベント開催
 これからの日本に必要な新しいモノやコトを創り出す場を提供する本フォーラムの第1回イベントを4月12日(金)18時15分より行います。タイトルは、「2020年以降に向けた次世代エコノミー(経済)の開拓戦略」です。
詳細・参加登録はこちら: https://id.sankei.jp/e/625

「BEYOND 2020 NEXT FORUM」は、「2020年東京オリンピック・パラリンピック」のレガシーを活かし、2020年以降の日本を元気にしていくためには、何が必要なのかを考えて行く場です。ダイバーシティ、イノベーション、スタートアップ、エンターテインメントなどのテーマのもとに、各界で活躍中の有識者によって構成されたメンバーを中心に新たな“モノ”、“コト”を創り出すべく活動をしていきます。

2020年以降の日本の活性化に向けて「BEYOND 2020 NEXT FORUM」… https://www.tokyoheadline.com/436908/
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