この夏、東京近郊で見られるパラリンピック競技が目白押し!【観戦ポイントにも注目!!】



16年ぶりシッティングバレー国際大会が開催!
最年少アスリートにも注目!



「せーの、いっぽん!」
 コート上に選手たちの威勢の良いかけ声が響き渡るのは、シッティングバレーボールの試合会場。5月23〜26日、日本で16年ぶりの開催となるシッティングバレーの国際大会「シッティングバレー チャレンジマッチ2019」が千葉ポートアリーナで開催された。

 シッティングバレーは、その名の通り、座ったままプレーするバレーボール。ルールはオリンピックの6人制バレーボールとほぼ同じで、バレーボールを見たことがある人なら、誰もが楽しめる競技。常に床にお尻をつけた状態でプレーするため、ネットの高さやコートの広さが小さく設定されているのが特徴で、床面ギリギリのレシーブや、ジャンプしないからこそ可能なスピーディーな攻撃は、見どころのひとつ。

 日本では16年ぶり、2回目の国際大会となった今大会。4日間行われた大会では、4000人を超える観客が来場し、中国、カナダ、イタリア、日本の計4カ国が熱戦を繰り広げた。アジア王者で世界ランキング2位の中国が、今大会でも強さを見せつけて優勝。2位はイタリア、3位にカナダ、日本は4位という結果だったが、強化してきたサーブ力を生かし、格上の相手に健闘した。

 シッティングバレーの魅力は、一体感あるプレー。お尻を床につけたまま移動するので、選手ひとりひとりが動ける範囲は通常より狭く、そのため、全員で拾い、全員でつなぎ、全員で攻める「全員バレー」が求められる。それを実現させるために、シッティングバレーは、ほかの競技に比べて、コミュニケーションが盛んだ。プレーごとに交わされる掛け声や、アイコンタクト、ハイタッチなど、選手同士の距離とともに、気持ちの距離も近いチームスポーツ。年齢もばらばらな選手たちがプレーを通じて生み出す強い一体感には、思わず目を奪われるはず。次回の国内大会は、7月に台東区で行われる夏パラバレーボール選手権。バレーボールの新たな魅力を発見できるかも。