皇治が大岩に薄氷の勝利。愛鷹は現王者にKO勝ちの番狂わせ

一気にクルーザー級の中心に躍り出た愛鷹(撮影・蔦野裕)
「K-1 WORLD GP 2019 JAPAN〜日本vs世界・5対5&スペシャル・スーパーファイトin大阪〜」(8月24日、大阪・エディオンアリーナ大阪)のメインで皇治が大岩龍矢を延長にもつれ込む接戦の末、2−1の判定で下した。

 大岩はかねてから皇治戦をアピールしていたが、皇治はことごとく拒否。しかし大岩が「皇治争奪戦」が裏テーマだった6月のK-1両国大会での芦澤竜誠戦に勝利を収め、ついに皇治を追い詰めた格好となった。

 カード発表会見からいまいちテンションが低めの皇治。それでも大岩を武尊のマネジャー扱いし、スケジュール帳を小道具で用意するなど対戦ムードをあおるものの、マイペース過ぎる大岩には柳に風。

 後日、そのスケジュール帳について「いいノートをもらった」と笑顔で話し、会見での皇治の態度についても「伝え方が勉強になった」などと究極のポジティブシンキング。

 前日会見でも皇治が大岩のことを飼い主に従順な「名犬ラッシー」になぞらえずっと「ラッシー君」と呼んでいたのだが、大岩には「アッシー君」と聞こえていたようで会見後半になって「ラッシー君? アッシー君って聞こえていた」などと暖簾に腕押し。最後までかみ合わない展開が続いていた。

 しかし大岩は試合では持ち前の強打で皇治を追い込んでいく。1R、皇治はガードをがっちりと固め、大岩の打ち終わりを狙ってパンチを放っていくが手数では大岩が圧倒。スタミナに難があるといわれていた大岩だったがこの日は攻撃の手は衰えない。しかし皇治も2R、3Rと尻上がりに調子を上げ、試合は激しい打撃戦に。後半やや大岩の攻撃が雑になったところで皇治がポイントを取り返し本戦は皇治の1−0でドロー。
1 2>>>