皇治が大岩に薄氷の勝利。愛鷹は現王者にKO勝ちの番狂わせ

互いに一歩も引かない打ち合いを展開した皇治(右)と大岩(撮影・蔦野裕)

皇治「意地の差が出た」


 延長ラウンドもプレッシャーをかけて詰めてはパンチを連打する大岩と、下がりながらも手数で上回る皇治という展開は変わらず、最後まで2人は手を休めないままゴングとなった。

 ジャッジが難しいラウンドとなったが2−1で皇治が勝利を収めた。

 皇治は試合後「強かった」と大岩を称えつつも「大阪で俺がメインやから負けるわけには死んでもいかなかった。意地の差が出た」などと試合を振り返った。

 そしてすっきりとした形での勝ちではなかったため控えめな表現ではあったが、かねてからの目標である他団体への出撃を改めてアピールした。

愛鷹はベルト獲り宣言


 この日は「日本vs世界・5対5」のクルーザー級戦で愛鷹亮が現K-1 WORLD GPクルーザー級王者のシナ・カリミアンを3R57秒、KOで破るという大番狂わせを起こした。

 愛鷹は身長差とリーチの差に苦しみながらも距離を詰め、パンチを振るっていく。

 1Rこそ劣勢だった愛鷹だったが、2Rに入ると徐々にパンチが当たり出し、3R開始早々にコーナーに詰めると右のオーバーフック一閃。カリミアンはばったりと前のめりに倒れ、失神してしまった。

 カリミアンはリング上で意識を取り戻したものの状況がつかめず、なおも戦う姿勢を見せるなど錯乱状態。

 愛鷹は試合後、そして一夜明け会見でタイトル挑戦をアピール。そしてカリミアンが試合後に控室でも暴れたことなどを挙げ、「K-1チャンピオンがそういうことをしたらダメ。彼がベルトを持っていちゃいけない。僕がベルトを取ります」と力強く王座獲りを宣言した。
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