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THE RAMPAGE 浦川翔平「ゴリゴリのパフォ-マンス、見せたい」今週末に “PRIMAL SPIDER”台北公演〈BUZZらないとイヤー! 第103回〉

2025.07.15 Vol.Web Original

 16人組ダンス&ボーカルグループ、THE RAMPAGEのパフォーマーとして活躍する一方で、MA55IVE THE RAMPAGEとして、DJ Sho-heyとして、日々バズることについて思いを巡らせている浦川翔平が、BUZZの中心に乗り込んだり、その兆しを探りながらBUZZのワケを探る連載企画「BUZZらないとイヤー!」。ライブを中心に活動を展開しているTHE RAMPAGE。国内はもとよりアジアでも精力的に動き回っています。7月20日には現在展開中の最新ツアー“PRIMAL SPIDER”を携えて、台北でライブを開催します。THE RAMPAGEのツアーがいよいよ日本を飛び出します。引き続き、中目黒駅高架下の最新BUZZスポット、台湾居酒屋「熱炒 虎打楽(ルーチャオ ホダラ)」で、新たな挑戦に向けての意気込みを伺います。(撮影・蔦野裕)

ーーさて、もうすこし台北の話を。『THE RAMPAGE LIVE TOUR 2025 “PRIMAL SPIDER” ~Borderless Threads~ in TAIPEI』が今週末(7月20日)に迫ってきました。

翔平さん:前回の台北はファンミーティングでしたけど、ツアーを日本から持ち出す感じになるので、台北でしか僕らのライブを見ていない人にはギャップを見せられるのかなとも思っています。ファンミーティングでのライブのパフォーマンスは短めで、トークもあったりするじゃないですか。でも今回はゴリゴリのパフォーマンス! ファンミーティングとは違って、ライブに来た!っていう感覚を楽しんでもらえるかなと思っています。なので、自分たちもどんな反応をもらえるのか楽しみですね。

ーー台北といいますか現地のファンの方も多く足を運ばれると思います。台北のオーディエンスを意識したアプローチ、例えばセットリストの変更のような構成変更も考えていらっしゃいますか?

翔平さん: “PRIMAL SPIDER”(以下、プラスパ)のツアーも好評ですし、プラスパの流れは生かしつつ、先月の「RAVERS DAY」(THE RAMPAGEとファンの記念日、毎年6月16日)のイベントの感じをミックスした台北公演バージョンのセットリストになっています。

無理をしない、困難という贅沢、すべてクリアソン新宿が教えてくれた〈徳井健太の菩薩目線 第247回〉

2025.07.10 Vol.web Original

“サイコ”の異名を持つ平成ノブシコブシ・徳井健太が、世の中のあらゆる事象を生温かい目で見通す連載企画「徳井健太の菩薩目線」。第247回目は、新しい贅沢について、独自の梵鐘を鳴らす――。

 東京都新宿区をホームタウンとするサッカーチーム「クリアソン新宿」の試合を見続けている。このコラムで触れたように、カーシェアを利用して現地まで行くようになった。

 サッカーを観戦する人なら、なんとなく分かると思うのですが、サッカーのスタジアムは、屋根があるところとないところがある。資本力のあるJ1のチームなら、立派なスタジアムを持っているだろうけど、J3の下であるJFLに所属するクリアソン新宿は、全国サッカー高校選手権の東京都予選を行うような場所で試合をする。屋根らしい屋根はなく、雨ともなるとサポーターは、かなりの辛抱を強いられる。

 試合の日は、キッチンカーが数台出店しているため、晴れていれば最高の気分で推しチームを応援することができる。半面、雨の場合は購入した飲食物を守りながら観戦するという、こちら側が得体のしれない競技をしているような雰囲気になる。

 先日観戦した試合は、「バケツをひっくり返すとはこのことか」と思うくらいの大雨に見舞われた。僕らは、キッチンカーでそうめんを購入していたため、途中からめんつゆの容器におびただしい量の雨が降り注ぎ、これでもかというほどめんつゆの味を奪い取っていった。隣にいるはずの奥さんの声すら打ち消すほどの土砂降りだった。

 雷まで鳴り始めると、試合は一時中断し、「この後どうしようか?」と僕らは相談した。止むまでここにいるのはあまりに辛すぎる。かといって身を隠せるような場所も限られている。帰ろうという判断に至ったのは、ごく自然な流れだったと思う。

 駐車場に戻って、車のエンジンをかけて、帰路につく。そのはずだったのに、ふと試合の続きが気になった。

「YouTubeで試合が流れているから見てみよう」

 スマホの画面をのぞいていると、僕は何かとてつもなく贅沢な時間を過ごしているような気になった。目と鼻の先で試合は行われているのに、僕らは車の中でリアルタイムで視聴している。多少、雨の強さが和らいだとは言え、相変わらず大雨の中で選手はプレイしている。

 同じ世界にいるはずなのに、僕らは雨に打たれることもなく、それでいて好きなチームをそばで応援できている。車の中にいるのに大盛り上がり。もし、家に帰ってからYouTubeを見ていたら、気持ちがいったんリセットされているから、こんな気分にはならなかったと思う。

 雨が降ったりすると、「せっかく来たんだから」とか「もったいない」とか、そんなマイナスの心理が働いて意固地になってしまう。これは雨が降るといったことに限ったことではなくて、自分が歓迎していない想定外のことが起きると、どうしても人は意固地になってしまう。

 でも、そんなときこそちょっと考え方を変えてみたらどうでしょう。雨が降ったら帰ればいい。だけど、単に帰るのではなくて、自分にとって都合の良いように、新しい選択肢を作る。雨が弱くなったら、また中に入ればいい――。と言っても、あまりに居心地が良すぎた僕らは、そのまま試合終了まで車の中で試合を見続けてしまったけど。あの車の中で食べたファミチキは、今まで食べたファミチキで一番おいしかった。

 あれもこれもやろうとすると疲れてしまう。だから、都合の良いところだけつまみ食いをするような楽しみ方だってある。楽しむことを目的に行ったのだから、楽しめるように工夫をしたほうがいいと思うんです。それが、余裕というものの正体なのかもしれない。観戦しているんだけど、無理をしない観戦。現地に行ったけど、あえて間接的に楽しんでみる。これから真夏になることを考えると、前後半を屋外で応援するのは疲れそうだ。だから、僕たちは前半は屋外で観戦して、後半は冷房の効いた車の中で応援するかもしれない。新しい贅沢のかたち。きっといろいろなところにあると思います。

天才高校生たちが起こすカンニング大作戦!実話を元にしたクライムサスペンス『BAD GENIUS/バッド・ジーニアス』が、本当に天才的だった!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

2025.07.09 Vol.web Original

 こんにちは、黒田勇樹です。

 今週も世間ではいろいろなことが起こっていますが、こちらは粛々と次回作に向けて準備の毎日を送っております。

 来週には「生徒会長金子のMoonlight☆Wave」というYouTube番組に出演しますので、よろしければぜひ!

 では今週も始めましょう。

夏ですね、7月こんにちは🍉🌻〈Girls² 小田柚葉の柚葉24じ 第101回〉

2025.07.08 Vol.Web Original

こんにちは!柚葉です🍋🩵
7月ですね🎐🍉🌻

少し前にはなってしまいますが…
「Girls² LIVE TOUR 2025 -ガルガルエイト- 6th Anniversary Party」
来ていただいた皆さん、ありがとうございました〜〜!!

数日経った今でも忘れられない思い出…✨️

写真で見てもびっくりしたけど、こんなにもたくさんの方が私たちに会いに来てくださってて😭😭
本当に幸せ者です。
ありがとうございます💫

今回の演出の中でも特に好きな演出がここです😚
全員でのダンストラックのはじめはメンバーカラーで証明落としてもらってました!!
気づいたかな〜〜??笑

自分の今日のパフォーマンスどうだったかなっていつも本番映像見返すんだけど、ここだけは毎回10回くらい見ちゃう笑笑笑笑
ってくらいお気に入りの演出です✌🏻

にしても中々スペシャルだったでしょ〜〜😉

スペシャルゲストとして、
DJ HELLO Kittyちゃん
ゴリエちゃん
が来てくれました〜〜!!🥹✨️

私ライブの前日に配信してたんだけど、ほーんとに口を滑らさないか自分でヒヤヒヤしてた笑笑笑笑

なんなら、デビュー日の配信は全員がヒヤヒヤしてました😂😂

“奴ら”が、襲ってくる!純然たる王道サバイバルホラー映画『エレベーション絶滅ライン』が、ただただ面白かった!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

2025.07.02 Vol.web Original

 こんにちは、黒田勇樹です。

 世間ではいろいろなことが起こっているようですが、それに対するリアクションなんかを見ながら、いろいろ学ぶ今日この頃です。

 相手の実力を全て引き出してから、それを上回って勝つのがアントニオ猪木さんだったと担当編集さんが言ってました。なるほどです。

 さて、今週も始めましょう。

THE RAMPAGE 浦川翔平、中目黒の最新BUZZスポット「熱炒 虎打楽」で一足早く台北体感〈BUZZらないとイヤー! 第102回〉

2025.07.01 Vol.Web Original

 THE RAMPAGEのパフォーマーとして活躍する一方で、DJ Sho-heyとして、TikTokerとして、日々バズることについて思いを巡らせている浦川翔平が、BUZZの中心に乗り込んだり、その兆しを探りながらBUZZのワケを探る連載企画「BUZZらないとイヤー!」。THE RAMPAGEやMA55IVE THE RAMPAGE、さらにはバラエティ番組のロケで全国各地を飛びまわっている翔平さんが訪れたのは、中目黒の最新BUZZスポット「熱炒 虎打楽(ルーチャオ ホダラ)」。高架下の心地よいサイズ感の台湾居酒屋が国内外から熱い視線を送られていると聞いて……(撮影・蔦野裕)

お庭に山野草を植えてみたい〈黒谷友香の友香の素。vol.382〉

2025.07.01 Vol.Web Original

 皆さん、こんにちは。毎日暑い日が続きますねぇ。皆さん体調はいかがですか? 私は趣味のガーデニングやDIYも、昼間は暑さ+日焼けが気になるところ。だけど雑草取りや、花がら摘み、やりたい作業もあったりで、紫外線が強くなる5月から夏は、日焼けを気にしないでいられるアウトドア仲間がほんとに羨ましい季節です。

 実は私、以前からお庭に植えてみたいジャンルの植物があったのですが、今はそれをちゃんと植えて実現させたいなぁと思っています。

 植えてみたいジャンルの植物、それは山野草です。私は表千家のお茶を習っているのですが、そのお稽古で毎回楽しみに思っている一つに、花入に生けらているお花を拝見することがあります。先生の手で生けられたお花の凜とした美しい佇まいに魅されます。様々な面から、美意識を磨いて、その魅力を引き出せる様な人になりたいと思いますが、そのだい~ぶ手前の段階、まずは山野草を植えてみることが初めの一歩でしょうか。

 こう思ったのは、先日、生まれ故郷、大阪府堺市にある、さかい利晶の杜(りしょうのもり)に行ったことも大きかったです。さかい利晶の杜は、堺生まれの千利休と与謝野晶子をテーマにした、堺の特色ある歴史文化を広く発信する文化観光施設です。仕事では行ったことはありましたが、プライベートで行ったのは初めて。チケットを買って中に入ろうとしたら、観光ボランティアのおじさまが案内してくださることになり、そのおじさまが堺の歴史や千利休について説明をしてくださいました。それがとっても楽しくてクイズあり、笑いありで、堺の魅力が良くわかりました。

フリースタイラー吉村崇の圧倒的なパンチラインにほれぼれした話〈徳井健太の菩薩目線 第246回〉

2025.06.30 Vol.Web Original

“サイコ”の異名を持つ平成ノブシコブシ・徳井健太が、世の中のあらゆる事象を生温かい目で見通す連載企画「徳井健太の菩薩目線」。第246回目は、新婚の相方・吉村崇について、独自の梵鐘を鳴らす――。

 相方である吉村は、結婚したというのに芸能界の“天下獲り”を諦めていないらしい。吉村は、「天下と家庭は両立できるのか?」をテーマに、『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(6月20日放送回)に登壇し、その胸中を語っていた。

 平成ノブシコブシは賞レースとは無縁だから、やっぱりコンプレックスがある。特に、吉村はそれが強い。この話をすると、賞レースにかすっていない僕たちがテレビに出ているだけですごいと言われるし、吉村に限って言えば、賞レースで結果を残せていない芸人たちの“希望の星”といっても過言じゃない。

 お笑いファンならいざ知らず、一般の人たちからすれば賞レースで結果を残しているかどうかなんて興味がないだろうから、「テレビに出続けている今」があるだけで世間的にはすごいことなのだと思う。

 吉村自身、そんなことは10000回くらい言われてきただろう。だけど、オードリーの若林くんが話すには、「自分は賞レースとは無縁だから」と、お酒が入ってくると吉村はこぼすという。だから吉村は、破天荒なことをやり続けなければいけない。そう思い続けている。結婚したというのに。

 番組をご覧になった皆さんには、同じ説明をすることになりますが、番組内で吉村は自分にないものとして、澤部に対してはツッコミのスピード、若林くんには切り口、アルコ&ピースの平子さんにはコント力、酒井くんには度胸といったことを挙げていた。全員、ピンと来ていなかったから、吉村の考察力はとても低いんだろう。

 そのあと、澤部が「徳井さんのがないじゃないですか?」と口を開いた。すると吉村は、「打ち合わせの段階では、徳井が出演するとは決まっていなかったから、考えていなかっただけ」と説明し始めた。

「だったら、今、徳井さんは何かを言ってくださいよ」

 澤部が言うと、吉村は少し考え込んで、「徳井はお笑いを信じている」と答えた。

 僕は、その言葉を聞いてちょっと震えた。よく咄嗟に、こんなフレーズが言えたなって。「お笑いを信じている」という言葉は、考えて出てくる言葉じゃない。例えばこれが、「お笑いの力を信じている」であれば出てきそうなものだけど、「お笑いを信じている」は、また違う。

 シンプルに、その言葉は僕にとってとても嬉しい言葉だった。本当に僕は信じているから。と同時に、吉村は用意していないときにこそ、本領を発揮するフリースタイルの芸人なんだなとも再確認した。

 もし、事前の打ち合わせで僕のフレーズを用意していたら、おそらく「徳井は考察力に優れている」なんてリリックを書いていたと思う。でも、吉村はアドリブの人間だから、刹那の瞬間にこそ異常な力を解き放つ。

 吉村は追い詰められれば、追い詰められるほど強くなっていくサイヤ人みたいなところがある。『週刊さんまとマツコ』のように、さんまさんやマツコさんといった圧倒的な人がいるときにこそ、吉村は戦闘民族としてのポテンシャルを開放する。裏を返せば、自分がMCで、周りは後輩芸人みたいな状況になるとびっくりするくらい普通になる。

 吉村は、背伸びを続けていたら、本当に背が伸びてしまったタイプなのだ。あきらめずに背伸びを続けたら、できもしなかったトークができるようになり、回せなかった現場を回せるようになった。

 というようなことを考えると、僕は吉村の奥さんがどんな人か知らないけれど、吉村よりも圧倒的に強い奥さんだったらいいなぁなんてことを思う。吉村が背伸びをしつづける結婚生活であってほしい。そうすれば、天下と家庭を両立できるような気がするのだ。    

配信希望!SSFFのクロージングで上映された『Voice Activated 音声認識中』が、凄かった!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

2025.06.25 Vol.web Original

 こんにちは、黒田勇樹です。

 今週も絶賛台本執筆中です。プラス雑務もこなしています。楽しくて仕方がありません。いや、本当です。

 そして昨年12月に上映された映画「もしも僕の彼女が妖怪ハンターだったら。。。(おしまい)」がU-NEXTとかAmazonで配信されているようですので、ご覧になっていただけるとうれしいです。

 では今週も始めましょう。

デビュー6周年6️⃣✨〈Girls² 小田柚葉の柚葉24じ 第100回〉

2025.06.24 Vol.web Original

こんにちは! 柚葉です🍋🩵
今月後半の更新もやってまいりました🆕

今週はなんといってもGirls²デビュー6周年です✨

ふぁぁあ、、、もうそんなに経つのか、、、、

“柚葉24じ”を始めたのは「Girls Revolution」あたりだったなぁとしみじみとしております笑

てことは何年目なんだろうか?!?!😳

実は実は、、、、

本日で更新100回目でございまーーーすっ!!!✨
100回も更新していることに自分でもびっくり…!!

いつも更新を楽しみにしてくださりありがとうございます🙌🏻♡

シン・ラジオのスマッシュヒット企画「並んだグランプリ」。皆さんは、並んだ話をしたくありませんか?〈徳井健太の菩薩目線 第245回〉

2025.06.20 Vol.web Original

“サイコ”の異名を持つ平成ノブシコブシ・徳井健太が、世の中のあらゆる事象を生温かい目で見通す連載企画「徳井健太の菩薩目線」。第245回目は、誰かに話したいことについて、独自の梵鐘を鳴らす――。

 生きている以上、人間には“誰かに話したいこと”が、必ずあるのだと思う。

 bayfmで毎週月曜日から金曜日の夕方に放送されているラジオの帯番組『シン・ラジオ -ヒューマニスタは、かく語りき-』。火曜の最終週の「週替わりパートナー」として、僕は登場している。

 先日、「並んだグランプリ」と題して、人生で一番並んだときの話を募集した。火曜パーソナリティ(この番組ではヒューマニスタと呼ぶ)を務める鈴木おさむさんが、大阪・関西万博に行くという。きっと並ぶことになるから、リスナーの皆さんの並んだ経験を教えてほしいということで、募集することになったのだ。

 すると、過去一、メールが届いた。『シン・ラジオ』のリスナー年齢層は、思いのほか高い。この日、寄せられたメールも、僕にはピンと来ないようなイベントに並んだというものが多かった。特に、1985年に茨城県つくば市で開催された国際科学技術博覧会、通称「つくば万博」について寄せられるエピソードが多かった。

 このとき、「ポストカプセル郵便」なるものが大きな話題を呼んだらしい。郵政省(当時)が受け付け、16年後の2001年、21世紀の最初の年に配達を約束する――。このポストに投函するために、長蛇の列が出来上がったそうだ。リスナーからのメールには、「彼女と並んでポストに投函したけど、結局別れてしまった」とか「本当に届くのかワクワクして21世紀を待った」とか、一つ一つのエピソードが、とても人間的で輝いていた。

 休憩中、おさむさんと、「どうしてみんな、並んだエピソードをしたがったんだろう」と話した。最近あった出来事や、最近食べた美味しい食べ物。そういった話題は、さほど返信が多くない。ところが、“並んだ話”は信じられないくらい食いつきが良い。きっと理由があるはずなのだ。

 個人的な見解だけど、並んだ話というのはいろんな感情が絡み合っている。並んでまで食べたかったもの、並んでまで手にしたかったもの、並んでまで見たかったもの。それなのに、「大したことがなかった」とか「想像以上に興奮した」とか。並んでいる間は、天国と地獄の間をウロチョロする。気持ちが高揚したり、沈んだり、さまざまな工程を経て、やがて自分の番が回ってくる。だけど、そのことを誰かに伝えることはあまりない。

 僕自身、このコラムでバンクシー展に並んだことを書いたけど、振り返るとそれは、並んでまで見たかったのに、そのときに起きた一部始終に納得がいかなかった……そんなことを誰かに伝えたかった、いや、吐き出したかったのだと思う。誰かに話せる範囲で吐き出したくて仕方のない話が、人には絶対にある。その最たる例が、“並ぶ”という思い出なのかもしれない。

 この日、おさむさん自身も、並んだエピソードを話していた。中学生のとき、卒業旅行でディズニーランドに行ったという。ビックサンダーマウンテンが誕生して1年ほどだったから、皆がお目当てのマシーンに乗るために、長蛇の列をなしたという。おさむさんたちも、その列に並んで、今か今かと楽しみにしていたそうだ。

 2時間ほど並んで、あと少しというところで、何人かのヤンキーたちが口汚い言葉とともに割り込んできた。我が物顔で、ビックサンダーマウンテンに乗り込んだ。

 そのとき、おさむさんはものすごく嫌な気持ちになったそうだ。ずっと楽しみな気持ちを抱えて2時間も並んでいたのに、バカたちのせいでその気持ちが汚されたのだから、想像に難しくない。おさむさんは、割り込まれたこと以上に、ウキウキしていた気持ちが一転して不愉快な気持ちになってしまったことが許せなかったともらしていた。

「あのとき、せめて何か言えばよかった」

 今でも後悔がよぎるそうだ。並んだ記憶は、どうしてこんなに心の深くに根ざしているんだろう。並ぶなんてばかばかしい。だけど、並ばないと手に入れることのできない記憶があることも確かなのだ。

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