黒田勇樹です。
今週も特に社会復帰するでもなく、noteでいろいろなことを書き連ねる1週間でした。
いや、よく考えたらもともと復帰というほど社会と関わっていたのかという疑問すらわいてきたりしています。それにnoteでいろいろ発信しているんだから、実は社会復帰はしているだろうと思うようにします。
何を書いているのか最早自分でも分からなくなってきたので、今週も始めましょう。
黒田勇樹です。
今週も特に社会復帰するでもなく、noteでいろいろなことを書き連ねる1週間でした。
いや、よく考えたらもともと復帰というほど社会と関わっていたのかという疑問すらわいてきたりしています。それにnoteでいろいろ発信しているんだから、実は社会復帰はしているだろうと思うようにします。
何を書いているのか最早自分でも分からなくなってきたので、今週も始めましょう。
映画『金髪』(11月21日公開)の舞台挨拶が4日、日比谷にて開催中の第38回東京国際映画祭で行われ、俳優の岩⽥剛典、⽩⿃⽟季らキャストと坂下雄⼀郎監督が登壇。岩田が坂下監督とのタッグを振り返った。
『決戦は日曜日』(22)の坂下雄⼀郎監督が、日本独特のおかしな校則が発端で起こる騒動をオリジナル脚本で描く話題作。
主演の岩田は冒頭の挨拶で「今日のために金髪にしてきました!…嘘です」と冗談めかしたが、映画祭ならではの英語通訳でジョークが訳されると「恥ずかしい(笑)」。
生徒たちの金髪デモに翻弄される主人公の中学教師・市川を演じる岩田。「耳が痛くなるような世代間の話でもあり、僕が演じる市川を反面教師に思っていただけたら」。
友人役の⽥村健太郎が坂下監督の無口さを語りつつ「気づかぬうちに掌の上にいたみたいな感じ」と振り返ると、岩田は「昨日、初めて声を聞きました…嘘です(笑)」。
「坂下監督は何を考えているのか分からない人だなと思っていた」を振り返った岩田。「ところが監督から“岩田さんて何を考えているのか分からないですよね”と言われて…。この映画は、お互いに何を考えているのか分からない人が作っております」と冗談めかしつつ「校則をテーマにしながら、世代間のギャップや常識の掛け違いを描いた、全世代の方に刺さる作品です」とアピールしていた。
この日の登壇者は岩⽥剛典、⽩⿃⽟季、⼭⽥真歩、⽥村健太郎、内⽥慈、坂下雄⼀郎監督。
第38回東京国際映画祭は11月5日まで日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区にて開催中。
「Kodansha Studios」設立発表会見が4日、都内にて行われ、映画監督のクロエ・ジャオ監督らが登壇。講談社がハリウッドに設立する制作スタジオの最高クリエイティブ責任者に就任したジャオ監督が意気込みを語った。
講談社は、映画監督クロエ・ジャオとプロデューサーのニコラス・ゴンダによる制作会社「Book of Shadows」と提携し、ハリウッドを拠点とする制作会社「Kodansha Studios」を設立。ジャオ監督を最高クリエイティブ責任者に、ゴンダプロデューサーをCOOに迎え、同スタジオを通して日本の出版コンテンツの海外実写映像化およびグローバル展開において、より主体的な役割を担っていく。
講談社初の試みに同社の野間省伸代表取締役社長は、日本の漫画の世界的人気を受けハリウッドからの映画化オファーも多い一方、現地スタジオでの制作には課題も多いと語り「今までは日本のIP(知的財産)の映画化権を海外スタジオに渡して企画・制作はお任せ、という形だったが、スタジオとして我々も企画・制作に関与していくことで、日本のIPやクリエイターをより広く世界に広めつつ、海外の素晴らしいクリエイターとコラボして新たなコンテンツを作っていければ」。
スタジオの最高クリエイティブ責任者に就任したのは『ノマドランド』のアカデミー賞受賞監督、クロエ・ジャオ。
「私は深く深く日本のアニメや漫画を愛しています」と笑顔を見せたジャオ監督。
「私は日本の漫画、小説、アニメ、同人誌といったすべてに影響を受けてきました。私は孤独な子どもで、漫画のキャラクターが友達でした。それは世界の多くの人に共通することだと思います。私も、もともとは漫画家を目指していたんですけど、絵を描くのがあまり上手くなかったので断念しました(笑)」と明かし「日本の作家たちに大いなる敬意を抱いています」と、日本の漫画、アニメといったクリエイティブへの思いを熱く語った。
さらにジャオ監督は「私自身もこれまで、東西間の映画化で多くの困難を目にしてきた」と言い、同スタジオの東西文化の懸け橋としての役割にも期待しつつ「(同スタジオ設立によって)ハリウッドも大きく影響を受けると思います。ある意味これまではIPを好きに解釈して扱ってきたけれど、もともとのアイデアを傾聴し作家を尊重して、より作家性に近いものを作るというのはハリウッドにとっても健全な形じゃないかと思います」と語っていた。

映画『レンタル・ファミリー』(2026年2月27日公開)のアジアン・プレミアが3日、都内にて行われキャスト陣とHIKARI監督が登壇。オスカー俳優との共演を振り返っていた柄本明が、HIKARI監督からサプライズで喜寿を祝われ照れていた。
『ザ・ホエール』のオスカー俳優ブレンダン・フレイザー主演作。日本で“レンタル家族”として働くアメリカ人中年男性が、人々との出会いを経て生きる喜びを見出していく感動作。第38回東京国際映画祭ガラ・セレクション出品作品。
主人公フィリップ役のブレンダンとの共演シーンが多かったという柄本。印象を聞かれると「ブレンダンさんは大きい人です。“ホエール”くらい大きいわけじゃありませんが」と笑いを誘いつつ「本当に素晴らしい俳優さんで。大きい方です、体だけじゃなくて、大きな奥行きのあるお芝居をされる。演技も人柄も素晴らしい方。共演できて本当に光栄でした」。
海外映画祭でも注目を集めるHIKARI監督。作品を語っていたかと思うと「今日は特別な日です」と、この日、77歳の喜寿を迎えた柄本をサプライズで祝福。
一同からバースデーソング、娘役の真飛聖から花束を贈られた柄本は照れて「映画の宣伝をしてください」。
「柄本さんがこの役を受けてくださったことですべてが始まった」と感謝したHIKARI監督。「これからも一緒にもっと作品を作って…くれるかな(笑)と柄本に熱烈ラブコールを送り、柄本も「こちらこそ」と快諾していた。
この日の登壇者はHIKARI監督、木村文、森田望智、篠﨑しの、ゴーマン シャノン 眞陽、真飛聖、柄本明。
第38回東京国際映画祭は11月5日まで日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区にて開催中。
第38回東京国際映画祭・黒澤明賞授賞会見が3日、都内にて行われ、受賞者の李相日監督とクロエ・ジャオ監督が登壇。李監督が『国宝』の海外での広がりに手ごたえを語った。
「身に余る光栄」と受賞に感激しつつ「映画監督としてやってきて、これまで出会った俳優やスタッフたちに育ててもらったと思っています」と語った李監督。
黒澤明監督について聞かれると、李監督は映画学校で今村昌平監督や黒澤作品に本格的に触れるようになったと振り返り「日本映画の偉大さへの扉を開いてくれた作品群。特に黒澤さんの作品は、総合芸術とはこういうことを指すのかと体感させてくれた」と語り「今回『国宝』という、芸術に自分の人生を捧げる人間の物語を作ったのですが、まさに黒澤さんは映画に人生を捧げ孤独を引き受けて、誰も見たことがない景色に向かってひた走った偉大な人という印象。何に影響を受けたか、一言ではとても言い表せません」。
現在、最新作『国宝』が国内はもちろん海外でも注目。今後は米国アカデミー賞ノミネートを目指していくと明かしつつ「日本の伝統芸能である歌舞伎を題材にした作品。日本の固有の芸能文化がどう届くかとも思ったのですが…」と当初の懸念を振り返りつつ「描いていることがきちんと伝わっている」と、海外での手ごたえも感じている様子。
邦画の実写では破格の興行収入100億円超えを記録中。メガヒットの要因を聞かれると、李監督は「僕が知りたいんですけどね(笑)」と笑いを誘いつつ「皆さんがどこか不安感を抱えて生きている中で、何か美しいもの、見栄えといったことだけはなくて内面の、俳優たちが見せた血のにじむような努力のような、人間的なものの美しさをどこか欲していたんだなと感じることがあります」。
ともに同賞を受賞したクロエ・ジャオ監督も「今、舞台にも興味があって。実は今年の1月に歌舞伎を見に行ったんです。『国宝』を見るのが今から楽しみです」と笑顔。互いの作品を熱くたたえ合った。
今後の作品について質問されると李監督は「『国宝』がこんなに当たると思っていなかったので…もうちょっと早く次の作品に着手できると思っていたんですけど…こんな事態になってしまったので(笑)」と大ヒットの思わぬ影響を明かしていた。
第38回東京国際映画祭は11月5日まで日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区にて開催中。
【プロフィル】李相日(り さんいる):大学卒業後、日本映画学校(現:日本映画大学)の卒業制作作品『青~chong~』が「ぴあフィルムフェスティバル」のアワード 2000でグランプリ他4部門を独占受賞し注目を集めた後『BORDER LINE』(2003年)、『フラガール』(2006年)、『怒り』(2016年)など数々の作品が国内外で高く評価。現在大ヒット中の最新作『国宝』は邦画の実写では破格の興行収入100億円超えを記録中。
選考委員による受賞理由:李 相日監督は、しばしば社会の矛盾や人間の罪の問題を扱った重厚なテーマを描きつつ、それを多くの観客の共感を呼ぶヒューマニズム溢れる人間ドラマとして昇華させてきました。最新作『国宝』はカンヌ監督週間を始めとする多くの国際映画祭で上映されるとともに、日本国内でも幅広い観客層に支持され、商業的な成功をおさめました。今後の日本映画、そして世界の映画を牽引することを期待し、李 相日監督に黒澤明賞を授与します。
【プロフィル】クロエ・ジャオ:北京出身の脚本家、映画監督、編集者、プロデューサー。3作目の長編映画『ノマドランド』は2020年ヴェネチア国際映画祭金獅子賞やアカデミー賞監督賞、主演女優賞、作品賞の3部門を受賞。最新作『ハムネット』は東京国際映画祭に出品。
選考委員による受賞理由:クロエ・ジャオ監督は、通常のハリウッド映画とは一線を画した詩的かつリアリスティックな作品を発表してきました。特に『ノマドランド』はヴェネチア映画祭金獅子賞、アカデミー賞®作品賞を受賞するなど世界的に高い評価を受け、その成功はアジア系女性監督たちに大きな勇気を与えました。その功績と今後の世界映画への更なる貢献を期待し、クロエ・ジャオ監督に黒澤明賞を授与します。
映画『浮雲 4Kデジタルリマスター版』のジャパン・プレミアが1日、日比谷にて開催中の日比谷にて開催中の第38回東京国際映画祭で行われ、出演俳優の岡田茉莉子が登壇。年齢を感じさせない軽妙なトークで70年前の代表作を振り返った。
『浮雲』(1955年)は林芙美子の同名小説を原作に、成瀬巳喜男監督が、戦中戦後の混乱期を舞台に男と女の宿命的な愛と悲劇を描いた恋愛映画の最高傑作。
1951年に成瀬監督の『舞姫』の準主役に抜擢されて女優デビューを果たした岡田。成瀬監督について「巨匠ですのに、とても優しくしてくださって」と振り返り、『浮雲』で演じた、おせい役に「難しい役でしたけど今になってみれば本当に好きな役です」と振り返り「(成瀬監督は)あまり演技指導をなさらない方で。1回だけ、ほめていただいたことがあるんです。(主人公たちを見送った後の)戸の締め方がすごく良かった、と(笑)」。
『浮雲』の主演・高峰秀子や、森雅之との撮影を懐かしそうに振り返った岡田。「高峰さんはとても明るい方で、私が緊張しないように冗談を言ってくれたりして。森さんも、普段はとても明るい方なんです。役と全然違って(笑)」と語り、会場の笑いを誘った。
本年のカンヌ国際映画祭でも上映され絶賛された『浮雲 4Kデジタルリマスター版』。聞き手の軽部真一アナウンサーから「『浮雲』が今でも若いファンを増やし続ける理由とは?」と聞かれると「私にも分かりません。でも魅力ありますね」と笑顔。
軽部アナから「本当にお元気ですね」と感嘆されると「まったく元気です。今のところはどこも悪くないし、頭もまだ大丈夫だと思います。一生懸命生きております」と胸を張り、会場からも大きな拍手。
体をよく動かしていると言い「スポーツクラブに行って、全身を動かすようにして。エアロビクスもやっております」と答え、会場もびっくり。
軽部アナから「ご年齢を伺っても?」と言われると岡田は「いくつだと思います? まあキャリアから見ると分かりますよね」とじらしつつ「70になります」とオチをつけ、岡田の茶目っ気に会場も大笑い。
「皆さんと一緒。テレビを見ておいしいものを食べて」という岡田。好きな食べ物を聞かれると「おすし。(とくに好きなのは)マグロでーす!」と元気いっぱいに答え、会場を沸かせていた。
第38回東京国際映画祭は11月5日まで日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区にて開催中。

映画『栄光のバックホーム』(11月28日公開)のワールドプレミアが1日、都内にて行われ、W主演を務めた俳優の松谷鷹也、鈴木京香らキャストと秋山純監督が登壇。松谷が元プロ野球選手・横田慎太郎さんとの生前の交流を振り返った。
2014年から阪神タイガースで活躍しながらも21歳で脳腫瘍を発症、引退を余儀なくされて臨んだ最後の試合で圧倒のラストプレーをファンの胸に刻み付け、2023年に惜しまれながら亡くなった元野球選手・横田慎太郎の軌跡を描く。第38回東京国際映画祭 ガラ・セレクション公式出品作品。
冒頭、見城徹プロデューサーとともに、映画化から完成までの奇跡を振り返った秋山監督は「慎太郎くんに、君の人生をスクリーンに映し出させてほしいとお願いできたことも奇跡。彼が元気なうちに見に来ると言ってくれていたのに果たせなかったことには悔いもあります」と振り返りつつ、豪華俳優陣を迎えての映画化実現に感激。
主人公・横田慎太郎を演じた松谷は「今、横田さんに贈る言葉は?」と聞かれると「この4年間、一緒に歩んできたような気持ち。多くの人に慎太郎さんのことを伝えたい。公開まで引き続き見守っていてくださいと伝えたいです」。
生前の横田さんと交流があったという松谷。しだいに目に涙をあふれさせ「本当にまっすぐな人で、でもどこか天然なところもあって。目の前のことに一生懸命で、目標を立てて1日1日を大切に生きていた方」と涙をぬぐいながら振り返った。
そんな松谷はもともとプロ野球選手を目指していたと言い、前田拳太郎が演じた阪神タイガースの北條史也選手と「高校の時に実際に対戦したことがあって…。僕はホームランを打たれました(笑)」と明かし、会場の笑いをさそった。
慎太郎の母役の鈴木、父役の高橋克典、姉役の山崎紘菜という前田家を演じた一同も本当の家族さながら和気あいあい。
最後に松谷は「一人でも多くの方にこの作品と慎太郎さんのことを知ってもらえたら」とアピールしていた。
この日の登壇者は松谷鷹也、鈴木京香、高橋克典、前田拳太郎、山崎紘菜、加藤雅也、見城徹(製作総指揮)、秋山純監督。
第38回東京国際映画祭は11月5日まで日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区にて開催中。

映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』の初日舞台挨拶が31日、都内にて行われ、俳優の吉永小百合、佐藤浩市、天海祐希らキャスト陣と阪本順治監督が登壇。吉永と佐藤が劇中さながら、夫婦漫才さながらのほっこりトークを繰り広げた。
1975年、エベレストの女性世界初登頂をはじめ数々の偉業を成し遂げた登山家・田部井淳子の実話をもとに描く感動作。
主演の吉永は「本作が124本目の映画になるんですけど、昔はこういう舞台挨拶が無かったので毎回、前日の夜はドキドキして。今日は天気が悪いというので、昨日は胃がシクシクしてました」と苦笑。
親友役の天海は「偉大な女性が偉大な女性を演じた映画」と言い、吉永も思わず照れ笑い。
一方「まさか吉永さんと夫婦役ができるなんて」と感激を語っていた佐藤に、吉永が「だいぶ、私が年上なので(笑)」と茶目っ気を見せると、佐藤は「いや、とんでもない! まったくそう感じることは一切ございません!」と力いっぱい断言。
「亡き三國(連太郎)もこんな日が来るなんて思って無かったと思う」と感慨深げに語る佐藤は「三國に報告したらなんと言うと思うか」と聞かれると「“ああ、そう”」と、父である名優・三國連太郎をほうふつとさせる声色で答え、阪本監督が「ものまね?」。会場は笑いに包まれた。
この日は、映画にちなみ一同に「自分にとって“てっぺんの向こう”にあるものは?」という質問。佐藤は「てっぺんの向こうにてっぺんがいた。僕も100本以上の映画をやっていますが、そこそこ登ったかなと景色をみてもまだてっぺんがいる。いくら歩めども頂上にいけないのがこの世界」。
天海は「自分。毎作、自分の才能の無さとぶつかる」と語ると隣の吉永も「本当にそうです。この歳になってもそう思います」と共感しきり。
そんな吉永は「てっぺんの向こうに観客の皆さんがいる」と回答。「こんな天気でも見に来てくださる方が全国にいらっしゃる」と観客に感謝していた。
この日の登壇者は吉永小百合、佐藤浩市、天海祐希、のん、木村文乃、若葉竜也、工藤阿須加、茅島みずき、阪本順治監督。
映画 『SPIRIT WORLD -スピリットワールド-』の舞台挨拶が31日、都内にて行われ、俳優の⽵野内豊、堺正章、⾵吹ジュンとエリック・クー監督が登壇。堺がフランスの名女優カトリーヌ・ドヌーヴとの撮影を振り返った。
シンガポールの名匠エリック・クー監督がフランスの名優カトリーヌ・ドヌーヴを主演に、日本の豪華俳優陣を共演に迎えて描く、迷える⼤⼈たちの希望と再⽣を描く物語。
ドヌーヴが演じる亡き歌手クレアに見守られるハヤトを演じた⽵野内は「カトリーヌ・ドヌーヴが日本の風景のなかでお芝居している姿を見るだけでも価値があると思います」と胸を張り、クー監督も「カトリーヌとも話したんですが、日本での撮影は約60年越し、積年の夢だったと。『シェルブールの雨傘』で来日して大好きになった日本でやっと撮影することができたとおっしゃっていました」と明かした。
そんなドヌーヴとともに“見えざる存在”を演じた堺。ドヌーヴと2人で千葉の海を眺めるシーンは、撮影を止めてまで話し合ったドヌーヴもこだわりのシーンと言い「私もいろいろ意見を言ってみたんです。これはいいアイデアだと出したら全部、ドヌーヴさんに却下されました」と苦笑。すかさず監督が慰めるように堺の肩をたたき、会場も大笑い。
冒頭の挨拶でも「撮影は2年前なので、映っているのは少し若い自分」と笑いをとっていた堺。「私自身も高齢者になりましたので。これからの現世と来世がどうなってるんだろうといった不安を日々感じて生きています。そんな高齢者の方も、こんな来世だったら現世の続きだよねととらえられるような描き方を監督はしてくれています」。
風吹も「こんな素敵なスピリチュアルな映画が作れるんだと不思議な感覚でした」とうなずきつつ「そのままのドヌーヴが映し出されている作品。エリック監督でなければこうは映せなかったと感じられると思います」と語り、クー監督をたたえていた。
『SPIRIT WORLD -スピリットワールド-』全国拡⼤公開中。
公開中の映画『おーい、応為』の舞台挨拶が30日、都内にて行われ、俳優の永瀬正敏、髙橋海人(King & Prince)と大森立嗣監督が登壇。髙橋が北斎の弟子役を振り返った。
破天荒な絵師・葛飾北斎の娘であり弟子でもあった葛飾応為。江戸の男性社会の中、数少ない女性絵師として自由に生きた応為の人生を描く。
前回の舞台挨拶に登壇できず、主演の長澤まさみらから『おーい、海人』と呼びかけられた髙橋。「先日、仕事で登壇できなかったんですけど、家に帰ってネットを見たら『おーい、海人』とネットニュースにたくさん出ていて…何が起きているんだ、と(笑)」と苦笑しつつ「皆さんの愛を感じてアンサーさせていただきました」。
北斎の門下生・善次郎(渓斎英泉)役の髙橋。反響について聞かれると「母親が見てくれて“色っぽかった”と言ってもらいました。母親から色っぽいと言われるってなかなかないな、と不思議な気持ちになりました」と照れ笑いし、劇中の姿が「若いときの父親そっくりで。それで母親がときめいたのかもしれません(笑)」。
北斎役の永瀬は髙橋の演技をたたえつつ「(髙橋が)“今日は半歩(前に)出ちゃった”と言っていて。それを聞いて心の中でずっと“かわいい、かわいい”って思ってました(笑)」。
舞台挨拶の立ち位置でつい前に出てしまうと苦笑する髙橋を、永瀬は「前に前に出て、作品を届けたいという気持ちなんだね」と肯定。髙橋も温かく見守ってくれる“師匠”に感謝しきり。
漫画家経験もあり、アートへの関心も高い髙橋。本作を通して浮世絵の魅力を再発見したと言い「当時の人たちが描いた浮世絵というのは、その時代の“今”を素敵に絵に落とし込んだものだと思うんです。だから自分も今の日本の絵を描いてみたい、今を残すということに興味を持ちました」と語り「北斎が生きていたら今の日本をどう描くんだろうと思いました」と、芸術家肌らしい視点で振り返った。
最後に永瀬は「もしかしたらまた『おーい、まさみ』さんと、また(舞台挨拶に)立たせていただく機会もあるかも」とさらなるヒットに期待を寄せていた。
映画『平場の月』(11月14日公開)の完成披露試写会が29日、都内にて行われ、俳優の堺雅人、井川遥らキャスト陣と土井裕泰監督が登壇。大森南朋がイベント中のハプニングを笑いで和ませた。
朝倉かすみによる同名恋愛小説を原作に、中学時代の同級生が時を経て再会し、離れていた歳月を埋めながら心を通わせていく姿を描く。
主人公・青砥健将役の堺、その恋人役の井川をはじめ一同が完成作に感激。撮影中のエピソードをそれぞれが振り返る中、青砥の同級生を演じた大森はトークの順番が回ってきたことに「やっとしゃべれる」と笑いを誘いつつ、堺との久しぶりの共演に「非常に楽しく撮影できました」。
するとそこに突然、謎の音が響き渡り一同びっくり。すかさず大森が「しゃべりすぎちゃった? 僕が変なこと言ったかな?」と困惑しつつ笑いをとり、一瞬緊張した会場の空気を和ませると、堺とともに同級生たちの会話シーンを「延々とできそうでしたね」「2時間くらいいける」と楽しそうに振り返った。
ところが大森が話を続けようとすると、またしても謎の音声トラブル。大森が「裏で誰か、オレがしゃべらないように音出してるんじゃ…」と首をかしげると、土井監督が「僕が話しているときは鳴らなかった」と言い、会場も大笑い。
この日は、一同が「推しの台詞」を回答。キャストの中で最後に順番が回ってきた大森は「考えてきたんですよ」と言いポケットからスマホを取り出し高と思うと「考えてきたうちの2つがでちゃったんで…」とメモを確認。
4つの回答候補を考えてきたという大森の真面目さに堺が「そんな準備されるんですね」と感嘆し、観客のさらなる笑いを誘っていた。
この日の登壇者は堺雅人、井川遥、坂元愛登、一色香澄、中村ゆり、吉瀬美智子、椿鬼奴、大森南朋、土井裕泰監督。