映画『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』(6月27日公開)のプレミアイベントが16日、都内にて行われ、俳優の綾野剛、柴咲コウ、亀梨和也らキャスト陣と三池崇史監督が登壇。柴咲の迫真の演技を共演陣が恐怖とともに振り返った。
福田ますみのルポルタージュ『でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相』を原作に、20年前、日本で初めて教師による児童へのいじめが認定された体罰事件に迫る。
大盛況のレッドカーペットでファンを楽しませた一同。三池監督は「特別な悲劇ではなく日常でいつ起きてもおかしくないこと。誰が善で悪でという物語ではなく登場人物一人ひとりの気持ちを理解できるはず」と言いつつ「柴咲さんへの共感率は低いかと思います。すっげぇ怖いので(笑)」。
綾野が演じた主人公の小学校教諭・薮下を告発する保護者・室律子役の柴咲は「そうかぁ?」と首をかしげ観客も大笑い。
対峙する綾野も「むちゃくちゃ怖かった」と断言。光石研も「本当に怖かった、あなたは!」。北村一輝は「あり得ないくらいNGを出してしまったんですけど、そのときのコウちゃんの目が一番怖かった」。
息子役の三浦綺羅も「演技中の迫力がすごくて。こんなお母さんだったら怖いしどうしようと思いました」と振り返り、柴咲も苦笑。
さらには三池監督も「目力という言葉では表せない。目を通して気持ちを見せるというより、逆に完全にシャッターを閉じていて、見つめ合っていてもなにも見せない怖さがある」と感服。
一方で「目の玉に怖さがある。それは演技しようがない。多分、日常から怖いんだと思う。『着信アリ』(2003年)のときは怖がる役をやっていただいたんですけど。“はじめまして”と言ったら“はじめましてじゃないですけど”って怒られた」と暴露。
覚えがないという柴咲は「ホントかなそれ。真実?」と首をかしげ、すかさず亀梨が「『でっちあげ』じゃない」とオチをつけ、会場は爆笑に包まれていた。
この日の登壇者は綾野剛、柴咲コウ、亀梨和也、大倉孝二、迫田孝也、三浦綺羅、木村文乃、光石研、北村一輝、小林薫、三池崇史監督。