海のうまみを堪能! 牡蠣フライ【午前0時に揚げてみた】

第14回 海のうまみを堪能! 牡蠣フライ【午前0時に揚げてみた】

 総菜店で冷めた牡蠣フライを買うのは、もう卒業! 料理研究家グー先生のレシピはとっても簡単です。ポイントは「加熱用の牡蠣を買う」「衣はバッター液」「揚げ時間は1〜2分」の3つ。揚げたての牡蠣フライならではの、ふっくらミルキーなおいしさは感動ものです。

材料(2人分)
牡蠣(加熱用) 150g(8〜10個)
<バッター液>
 溶き卵 1個分
 水または牛乳 大さじ2
 小麦粉 大さじ5〜6
塩、こしょう 各少々
生パン粉 適量
揚げ油 適量

【作り方】

1)牡蠣は塩水でさっと洗う

ボウルに塩水(水500ml、塩大さじ1)に牡蠣を入れて、さっとふり洗いする。バットにペーパータオルを敷いて牡蠣を並べ、上にペーパータオルをかぶせ、軽く押さえて水気をふく。

<ポイント>
☆牡蠣は加熱用を選ぶ

「加熱用(写真上)のほうが生食用(写真下)よりうまみがあって縮みにくい牡蠣です。実は加熱用と生食用の違いは“洗浄回数の違い”。生食用は加熱用より何回も洗浄しているのでうまみが落ちています。生食用のほうが鮮度がいいわけではありません」

2)バッター液、パン粉の順に衣をつける

<バッター液>の材料、溶き卵、水、小麦粉、塩、こしょうを合わせて、なめらかになるまで混ぜる。バットにラップを広げ、パン粉をたっぷり入れる。1)の牡蠣をバッター液にくぐらせてパン粉にのせる。上からパン粉をたっぷりかけて、軽く手で押さえる。

<ポイント>
☆衣はバッター液を使う

「バッター液は第10回 基本のとんかつでも登場した衣です。写真のようにどろっとした状態になればOK。牡蠣の細かいひだにもしっかりバッター液をつけてから、パン粉をまぶしましょう」

3)揚げ油を170℃に熱して、1〜2分揚げる

フライパンに揚げ油を少し多め(3cm深さほど)に入れて強火で熱し、高温にする。2)を入れて、衣が少しかたまってきたら、絶えず揚げ油をゆっくり混ぜながら揚げる。1〜2分して衣がカリッとしたら網に取り出す。

<ポイント>
☆揚げ時間は1〜2分

「牡蠣フライは短時間で揚げることが大切。牡蠣はじっくり揚げると身が縮んでかたくなってしまいます。揚げ油をかき混ぜながら揚げると、高温が均一に保たれて短時間でもカリッと揚がります」

牡蠣のミルキーなうまみを堪能!

牡蠣フライの衣に塩、こしょうが入っているので、まずはそのまま食べてみて。牡蠣のプリッとした食感とミルキーなうまみが味わえます。あとはとんかつソースや辛子酢みそ(第4回 あじフライを参照)など好みのたれをつけて。たれはかつおだしや麺つゆで少しのばすと上品な味わいになりますよ。

【揚げ物大好き!編集部員がやってみた】
目からウロコとはこのことか…。思わずそんなつぶやきが出た今回。だって、だって「牡蠣は生食用こそ新鮮でおいしい。ゆえにちょっとお高いけど、奮発する価値はあるわよねー」と信じて疑っていなかったのに、家でやる牡蠣フライには加熱用がいいだなんて…。グー先生にその理由をみっちりと説明され、深く納得致しました。ほんと、勉強になったわー。と、早速、加熱用の牡蠣を買って家で挑戦! 味はかなりいい感じに出来たのだが、問題は見た目。なんというか、グー先生のように、パン粉がフワッとつかず、貧相な感じになってしまった。たっぷりのパン粉を使うという教えを守っているのになぜ? 思い返せばとんかつも、パン粉のつきがいまいちだったんだよな…。よーし、こうなったらふっくらとした牡蠣フライができるまで、パン粉職人のごとく練習だ!
揚げる道具、揚げるコツに迷ったら基本に帰ろう!
第1回 揚げもの基本のキ
http://www.tokyoheadline.com/412642

同じく、バッター液を使った揚げ物はこちら!
第10回 基本のとんかつ

http://www.tokyoheadline.com/428661/

第4回 あじフライ
http://www.tokyoheadline.com/414151/
【監修】林幸子先生

料理研究家。東京・表参道の料理教室「アトリエ・グー」主宰。愛称は“グー先生”。
兵庫県出身。大手食品会社で料理開発に携わったのち、独立。料理研究家として30年以上のキャリアをもつ。栄養士、フード・コーディネーター、江戸ソバリエ・ルシック、日本茶アドバイザー、雑穀エキスパート。実生活にそったむだのないレシピが好評で、基本の料理からアイデアあふれるオリジナル料理まで得意分野は幅広い。NHK「ガッテン!」などのテレビや雑誌、書籍等でも活躍。レシピ本の著書も多数出版しているほか、台所仕事のかしこい時短テク満載の『料理研究家がうちでやっているラクして楽しむ台所術』も好評発売中。
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