パラリンピックメダルは「心を束ねる扇」。日本らしさ盛り込んだデザイン発表

初披露の聖火リレーコスチュームに身を包んだ公式アンバサダーの石原さとみ、サンドウィッチマンら
 なかでも注目を集めたのは、この日初めてお披露目されたパラリンピック聖火ランナーのユニフォーム。黄金色で彩られたユニフォームは、異なる光が集まって、黄金色に照らし出す共生社会をイメージしているという。聖火リレー公式アンバサダーの石原さとみは「居心地いいですね。黄金色の温かさや優しさを感じます」と語った。また、パラリンピックの聖火リレーは、「シェア・ユア・ライト」をコンセプトに、3人1組のグループ走行で、多様性が表現されることも併せて説明された。石原は「そこで生まれる出会いが刺激になって、心のレガシーが生まれそうですね」と、期待を寄せた。
発表されたパラリンピックのメダルデザイン ©︎Tokyo 2020
 会の中盤では、メダルデザインの発表も。421作品の中から選ばれたのは、松本早紀子氏のデザインで、扇を広げたような日本らしいデザインが特徴だ。「このメダルは、人々の心を束ねて新しい風を生み出す扇をモチーフにしたデザインです。パラリンピックの舞台でアスリートの胸にこのメダルが輝くことを楽しみにしています」とデザインに込めた思いを語った。
デザインコンセプトを語る松本早紀子デザイナー
 パラリンピックメダルならではのユニバーサルデザインもメダルの特徴だ。審査員を務めた河合純一は「扇の形が触ってわかるのが良いですね。視覚障害者は、同じデザインだと、どれが金・銀・銅メダルなのかわからない。このメダルは側面にくぼみを作って、印が付いているから、目が見えなくてもわかるようになっています」とデザインの工夫を語った。

 メダルを間近に見たリオパラリンピック走り幅跳び金メダリストのマルクス・レームも「ぜひ勝ち取りたいですね。メダルにたくさんの思いが込められていて、もし取れたら日本の一部を持って帰れるのかなと思います」と、来年に思いを馳せた。
側面に彫られたくぼみで、目の見えない人もメダルの色の判別ができる ©︎Tokyo 2020
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