そうめん研究家「ソーメン二郎」直伝!本当においしいそうめんとは?

外食、内食、お取り寄せなど、圧倒的に楽しみ方の幅が広いそうめん(写真はイメージです)
 外食でそうめんを食べられるお店もずいぶん見かけるようになりました。

「都内には14〜15軒くらいのそうめん専門店ができています。徳島県の半田そうめんを扱う東中野『阿波や壱兆』は、800くらいあるアレンジレシピがおいしいし、小豆島そうめん『島の光』にこだわる恵比寿『そうめん そそそ』は、SNS映えする『明太クリームそうめん』の元祖。坦々麺のような『豆乳肉ラーぶっかけ』やカリカリ梅がのった『梅鬼おろしぶっかけ』が名物の大井町『そうめん屋はやし』、西荻窪『まほろば』はちょっと変わっていて、そうめんのフライをバンズにした『そうめんバーガー』を出しています。今日お邪魔している新宿『素麺屋 糸』は昨年11月にオープンした新店で、小豆島そうめんと三輪そうめんの2種類から麺を選べます。

 冷房が効き過ぎていて寒い、身体が冷えるという理由で意外と夏ににゅうめんを食べるという人も多く、専門店では季節を問わずあたたかいメニューにも対応しています。新型コロナウイルスが落ち着けば、外食需要が伸びてそうめん専門店はもっと増えるのではないでしょうか」

 ソーメン二郎さんから見た今後のそうめんの動向を教えてください。

「今年は外で流しそうめんができない状況ではありますが、家庭用流しそうめん機やお中元、徐々に専門店ができてきて、ご当地そうめんをお取り寄せするという楽しみ方もあります。 外食、内食、お取り寄せなど、そうめんは他の麺類に比べても圧倒的に楽しみ方の幅が広い。とはいえ、実家で食べていたものこそがその人にとってのそうめんの味で、一人暮らしすると何となく食べなくなってしまう。だから、お母さんが最初に作って子どもに食べさせる味はすごく大事だと思って、創作絵本『そうめんソータロー』を作って幼稚園で読み聞かせもしているんですよ。

 そうめんは日本最古の麺で長年愛されてきた愛され麺、コミュニケーションツールでもあります。そうめんブームはなかなかこないのですが(笑)、そうめんシーズンは毎年必ずありますし暑さが長引くのでメディアのそうめん特集も増え、実際そうめんはじわじわきていると思います。来年は流しそうめんも含め、みんなでわいわいそうめんを食べて遊んでほしいですね」

取材協力:素麺屋 糸 歌舞伎町本店

(了)

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