外出困難者が遠隔操作で接客!「分身ロボットカフェDAWN ver.β」常設実験店が6月オープン

 何らかの理由で外出が困難な人が、分身ロボットを操作して接客する「分身ロボットカフェDAWN ver.β」。これまで期間限定で出店してきた同店が今年6月、常設実験店を日本橋エリアでオープンすることが発表された。
「分身ロボットカフェ」イメージ
「分身ロボットカフェDAWN ver.β」とは難病や重度の障がい、海外在住などの理由で外出および移動が困難な人々が、パイロットとして分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」 「OriHime-D」を遠隔操作し、オーダーや配膳、利用客との会話などの接客を行う実験カフェ。分身ロボットは「人類の孤独をコミュニケーションテクノロジーで解決する」をミッションに掲げる株式会社オリィ研究所が開発、提供を手がけ、パイロットとして働くのはALSをはじめとした難病や重度の障がいなど、さまざまな事情でこれまで労働することができなかった人々。自宅や病院にいながら分身ロボットを媒介として社会に参加し、人と出会い、働くことができる画期的な技術だ。

 カフェにはロボットの研究開発室が併設され、利用客からのアンケートやパイロットの声を反映してOriHimeの機能や接客フローを随時変化していくことが特長。2018年から現在までに4回の期間限定出店を実施し、のべ5000人が来場している。

 同店は分身ロボットカフェの旗艦店と位置づけられ、カフェ営業の中でのさまざまな実証実験を通し、分身ロボットを活用した外出困難者の社会とのつながりや働き方を研究・提唱。今までにも「分身ロボットカフェ」でトレーニングを積んだパイロットが企業に就労する事例が多く生まれたことから、昨年7月には分身ロボットを使ったテレワークのための人材紹介サービス「AVATAR GUILD(アバターギルド)」をスタートした。「分身ロボットを活用したテレワーク」という新たな社会参加の形に、企業や地方自治体からの問い合わせも増えているという。

 常設実験店の詳細、場所、オープン日時などは後日正式発表される。
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