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韓国映画史上初のカンヌ最優秀男優賞を是枝裕和監督最新作『ベイビー・ブローカー』主演ソン・ガンホが受賞

2022.05.29 Vol.web original

 第75回カンヌ国際映画祭授賞式が現地時間28日に行われ、「コンペティション」部門に出品していた是枝裕和監督の最新作『ベイビー・ブローカー』が最優秀男優賞(ソン・ガンホ)とエキュメニカル審査員賞を受賞した。

 是枝裕和監督が、主演ソン・ガンホをはじめカン・ドンウォン、イ・ジウン、イ・ジュヨン、ペ・ドゥナといった韓国映画界の実力派を迎えて挑んだ自身初の韓国映画。

 26日(現地時間)に行われた公式上映では、今回の映画祭出品作史上最長の12分にわたるスタンディングオベーションを受けていた。

「最優秀男優賞」に見事選出されたソン・ガンホは、隣に着席していたカン・ドンウォン、是枝裕和監督らと熱い抱擁を交わした後、登壇。「偉大なる芸術家、是枝裕和監督に深く感謝申し上げます」と、監督や共演者、スタッフらに感謝。「今、2階にいると思いますが、愛する家族と共に来ました。本当に大きなプレゼントになりました。とてもうれしいですし、このトロフィーの光栄と永遠なる愛を差し上げます。多くの映画ファンにこの栄光を差し上げます」と目をうるませながら喜びのスピーチをした。

 カンヌ国際映画祭において、韓国人俳優が最優秀男優賞を受賞するのは初。また、是枝裕和監督作品がカンヌ国際映画祭で同賞を受賞するは、2004年に『誰も知らない』で柳楽優弥が受賞して以来2度目となる。

 なお監督賞は『DECISION TO LEAVE』(英題)のパク・チャヌク監督が受賞。最高賞となるパルムドールはリューベン・オストルンド監督、ウディ・ハレルソン出演の『Triangle of Sadness』(原題)が受賞。
また「ある視点」部門に出品していた倍賞千恵子主演、早川千絵監督作『PLAN 75』はカメラドール スペシャル・メンション(特別賞)を受賞した。

『ベイビー・ブローカー』は6月24日より公開。

倍賞千恵子、磯村勇斗も感激のコメント!カンヌ国際映画祭で『PLAN 75』“特別賞”受賞

2022.05.29 Vol.web original

 第75回カンヌ国際映画祭授賞式が現地時間28日に行われ、「ある視点」部門に出品した倍賞千恵子主演映画『PLAN 75』がカメラドール スペシャル・メンション(特別賞)を受賞した。

 超高齢化社会に対応すべく75歳以上が自らの生死を選択できる制度〈プラン75〉が施行され、その制度に大きく翻弄される人々の姿を描いた衝撃作。

 受賞が発表されると早川監督はやや緊張の面持ちで登壇しながらも、自身にとって長編初監督作となった本作の受賞に「すべての映画監督に最初に撮る一本目の映画があります。誰にとっても最初の一本目というのは思入れが深く、特別なものだと思うのですが、私にとっての特別で大切な一本目の映画をカンヌに呼んでいただき、評価してくださって本当にありがとうございます。『PLAN 75』という映画は今を生きる私たちに必要な映画であると言ってくれた方がいました。その言葉が心に深く響いています」とスピーチした。

 同作の受賞にキャスト陣からも祝福のコメントが届いた。

倍賞は「この作品で“生きるということ”を優しく、力強く撮影していた日々が、昨日のことのように熱くよみがえってきました。サァーこれからもどんどん映画作ってくださいね」と早川監督にさらなる期待。

 現地のレッドカーペットや公式上映にも参加した磯村勇斗は祝福とともに「受賞を聞いて、心が喜びで波打っています。監督に現場で寄り添っていただいた日々が恋しいです。改めて『PLAN 75』に参加させて頂けたことを光栄に思います。早く日本の皆様にも届けたいです」。

 河合優実は「『PLAN 75』がひとりひとりの心に何かを届け、それが今回このような形で残ることを、私も大変うれしく思います。これからも、早川監督のように心を尽くしてものづくりをされている方に光が当たる世界であることを願っています」と感激のコメントを寄せた。

 20日(現地時間)に行われた公式上映でも、5分以上にわたるスタンディングオベーションを受けていた。

 なお、是枝裕和監督最新作『ベイビー・ブローカー』は最優秀男優賞(ソン・ガンホ)とエキュメニカル審査員賞を受賞。またパク・チャヌク監督最新作『DECISION TO LEAVE』(英題)が自身初の監督賞を受賞。最高賞となるパルムドールはリューベン・オストルンド監督、ウディ・ハレルソン出演の『Triangle of Sadness』(原題)が受賞した。

『PLAN 75』は6月17日より公開。

女王蜂アヴちゃん「この役は私がやらなアカン」圧巻の歌声で演じた室町のポップスター『犬王』に共感

2022.05.28 Vol.web original

 

 劇場アニメーション『犬王』の初日舞台挨拶が28日、都内にて行われ、ボイスキャストのアヴちゃん(女王蜂)、森山未來、柄本佑、津田健次郎と湯浅政明監督が登壇した。

「平家物語 犬王の巻」(古川日出男著/河出文庫刊)を原作から生まれた物語を変幻自在のイマジネーションで描くミュージカル・アニメーション。

 主人公・犬王の声を演じたアヴちゃんが「試写を見た人から“この役はアヴちゃんにしかできない”と言ってもらえた。私がやらなアカン役やと感じました」と本作への思い入れをあらわに。

 犬王の相棒となる琵琶法師・友魚(ともな)役・森山未來は、役作りで琵琶を習ったと言い「ギターに近いんですけど、弾くのと歌うのとがセットになってる。自分が発した歌にどんな音を合わせるかが大事」と振り返った。

 室町時代、能楽の黎明期を描きながらも、湯浅ワールドならではの超越的表現にあふれたミュージカルアニメーション。人気声優・津田健次郎は「湯浅ワールド全開。なるほど、こういう作品になりましたか、と」と感嘆。湯浅監督が「“室町なめんなよ”という気持ちで作っていました」と言えば、アヴちゃんも「“レペゼン室町”です」、森山も「フェス映画。見終わった帰り道、一人でもモッシュしたくなると思う」と“エア”モッシュをし、まさにフェスさながらの盛り上げぶり。

“室町のポップスター”犬王を演じたアヴちゃんは、役との共感を聞かれると「あまりにもたくさんあった。男の子を全うしていたら、彼のように生きていたのではないかなと思う」と話し、犬王と友魚について「2人を好きな気持ちは、実際の人を好きなるような感覚。“推し”です」と目を輝かせた。

シリーズ初の前後編か『ミッション:インポッシブル』最新作が日本公開決定

2022.05.26 Vol.web original

 トム・クルーズ主演の『ミッション:インポッシブル』シリーズ7作目が、『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』の邦題で日本公開(2023年)することが決定した。

 トム・クルーズ演じるスパイ組織IMFに所属する主人公イーサン・ハントと彼率いるチームの活躍を描く大ヒットシリーズ。タイトルの“PART ONE”が示す通り本作はシリーズ初の前後編となる予定。

 主人公イーサン・ハントを演じるトム・クルーズの他、ベンジー・ダン役のサイモン・ペッグ、イルサ・ファウスト役のレベッカ・ファーガソン、ルーサー・スティッケル役のヴィング・レイムスといったおなじみのメンバーに加え、前作から参加のホワイト・ウィドウ役ヴァネッサ・カービーも出演。
 
 さらに、シリーズ1作目以来の登場となるユージーン・キットリッジ役のヘンリー・ツェーニーがカムバック。そして、新たにヘイリー・アトウェル(『アベンジャーズ/エンドゲーム』)、ポム・クレメンティエフ(『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズ)、イーサイ・モラレス(『バッド・ボーイズ』『ザ・タウン』)が初参加となる。

 邦題と日本公開決定に合わせ、特報映像も解禁。かつてCIAに所属しIMFの監督官だったユージンより「君の”大義”のための戦いは 終わりだ」と告げられるイーサン。「君が守ろうとしている理想は存在しない どちらにつくか選べ」。これまで不可能なミッションを完遂してきたイーサンたちの行いは果たして本当に”善”であったのか…?

 本作のタイトルである「デッドレコニング」とは“推測航法”の意。航行した経路や進んだ距離、起点、偏流などから過去や現在の位置を推定し、その位置情報をもとにして行う航法のことであり、イーサンのこれまでの軌跡を辿る集大成の物語となるようだ。

 アブダビ、ベネツィア、ローマ、ノルウェーなどさまざまな国で繰り広げられるアクションも見どころ。映像の最後にはバイクで超特大ジャンプを決め崖から真っ逆さまに落下するイーサンの姿も。実はこのシーン、トムは1万3000回ものバイクジャンプを行い1年以上にもわたるトレーニングを積み、自ら挑戦したとのこと。本作も不可能を超えたアクションを楽しませてくれそうだ。

『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』は2023年、公開。

【特報映像】

 

『シン・ウルトラマン』で話題「私の好きな言葉です」大喜利にキャスト、監督が挑戦“本家”山本耕史の回答は?

2022.05.25 Vol.web original

 

 映画『シン・ウルトラマン』の大ヒット御礼舞台挨拶が25日、都内にて行われ、斎藤工、長澤まさみ、西島秀俊、有岡大貴、早見あかり、山本耕史と樋口真嗣監督が登壇。映画を見た人の間で話題を呼んでいる劇中のセリフ「私の好きな言葉です」にちなんだトークで盛り上がった。

 昭和41年(1966年)の放送開始以来、国内外で愛されてきた名作キャラクター“ウルトラマン”を、55周年記念作品として映画化。企画・脚本を庵野秀明が務める。

 公開初日から8日間で観客動員は103.2万人、興行収入は15.4億円を突破する大ヒットを記録中。

 主演・斎藤は「普段メールで済ませる人も電話で感想を伝えてくれる」と周囲の熱い反応に感激。長澤も「ネタバレ禁止が多かったんですが、やっと言える」と笑顔を見せ、劇中で巨大化するシーンについて「面白かった、笑えたと言われますね。この映画はなかなか笑えるシーンも多いので、映画館に2回目は笑いに来てほしい」とアピール。

 異星人らしい違和感がすごいと話題のメフィラス星人役・山本は「少し前に出演した映画の興行収入を1日で抜かれました」と驚きつつ喜び「近日中に、メフィラス関連の何か(入場者プレゼント)が用意されるようですよ」と明かした。

広瀬すず「制服もリコーダーも姉と兄のおさがり」でも「お姉ちゃんのほうにしてあげる」で納得

2022.05.24 Vol.web original

 映画『流浪の月』大ヒット御礼舞台挨拶が24日、都内にて行われ、広瀬すず、松坂桃李、横浜流星、多部未華子、李相日監督が登壇。大ヒットを喜びつつ、映画にまつわるトークを繰り広げた。

 凪良ゆうによる同名小説を『フラガール』『悪人』『怒り』などの李相日監督が映画化。10歳のころに“誘拐の被害者”となった少女・更紗(広瀬すず)と、その“加害者”となった青年・文(松坂桃李)が再び出会うことで動き出す宿命を描く。

 公開以来、周囲からも大きな反響を得ているという広瀬は「いろんな方から連絡いただいて、会う人会う人に今見てきたよ、と言われるのが、私の中で“過去一”多くて」と振り返り「流星くんのことを嫌いになりかけたという話を聞きました(笑)」。二面性のある恋人を演じた横浜は迫真の演技を評価されたことを喜びつつ「僕ではないので、嫌いにならないでほしいです(笑)」。

 この日は、物語にちなみ、子供のころに反対されたことは?という質問。松坂は「最初、漫画家を目指していたんです。小学校のころ、描いた絵を姉に見られたときのひと言が…。“絶望的にヘタクソだね”と言われ漫画家をあきらめました。(その絵は)泣きながらゴミ箱に入れました(笑)」と切ない過去を明かした。

 一方、横浜は「ないです」という回答。「人任せにせず自分でやりたいことをやれという家族だったので。否定されることはなかったけど、失敗したら自分のせいだ、という。習い事をやれば、というくらいで。球技が全然できないので、空手を選びました」。それを聞いた松坂は「意外! 運動神経すごく良さそうだし、実際いいだろうから。なんかうれしくなりました(笑)」。

トム・クルーズ 横浜の花火に感激「来年の夏『M:I』最新作でまた帰ってきます!」

2022.05.24 Vol.web original

 

 映画『トップガン マーヴェリック』ジャパンプレミアが24日、横浜港・大さん橋にて行われ、来日中の主演トム・クルーズとプロデューサーのジェリー・ブラッカイマーが登壇。トムは「また来年の夏も日本に帰ってきます」とファンに約束した。

 1986年公開の映画『トップガン』から36年ぶりとなる続編。前作に続き、トムが演じる伝説的パイロット・マーヴェリックと若きパイロットたちが大空を舞台に熱きドラマを繰り広げるスカイアクション。

 トムはレッドカーペットに詰めかけたファンと自撮りや会話を楽しみ、たっぷり時間をかけてファンサービス。約4年ぶりの来日を喜ぶファンやメディアに「僕の方が興奮しているよ。本当にうれしく特別な夜になりました。みんなが笑顔になるようにと、一生懸命この映画を作りました。皆さんが素敵な夏を過ごせますように!」と話した。

 日が暮れ始めたころファンサービスを終えたトムは、ジェリー・ブラッカイマーとともにステージに登壇。ブラッカイマーが「日本にまた帰ってこれてうれしいです。ちょっと間が空きすぎましたね、もっと早く戻りたかった。最高の作品で最高のスターと戻ってきました。日本に来るのはいつもうれしい」と笑顔。

 レッドカーペットで多くのファンと交流したトムだったが、今日来場できなかったファンにメッセージを求められると「今日、ここに来ることができなかった方も心配しないで。来年の夏『ミッション:インポッシブル:デッド・レコニング パート1(原題)』で必ず帰ってきます。その翌年も戻ってきます」と、次の新作を携えての再来日を約束し、会場のファンも大盛り上がり。

 この日は、トムからファンへのプレゼントとして、横浜港の夜空に花火を打ち上げ。トムは「どっち側から上がるの?」と目を輝かせ、報道陣の方を向いてと言われると少し残念そうな顔を見せ笑いをさそっていた。

『トップガン マーヴェリック』は5月27日より公開。

トム・クルーズが日本のファンと自撮り!ファンサービスあふれるレッドカーペットが復活

2022.05.24 Vol.web original

 

 映画『トップガン マーヴェリック』ジャパンプレミアが24日、横浜港・大さん橋にて行われ、来日中の主演トム・クルーズとプロデューサーのジェリー・ブラッカイマーがレッドカーペットに登場。コロナ感染対策を徹底したうえで、ハリウッドスターとファンが交流を楽しめるレッドカーペットの形を復活させたのは、やはりハリウッドの“トップ・オブ・トップ”、トム・クルーズだった。

 1986年公開の映画『トップガン』から36年ぶりとなる続編。前作に続き、トムが演じる伝説的パイロット・マーヴェリックと若きパイロットたちが大空を舞台に熱きドラマを繰り広げるスカイアクション。

 昨日23日に都内にて行われた来日会見では、36年ぶりの続編についての思いや、久しぶりの来日へ喜びを語っていたトム。日本のファンとの交流も心待ちにしていたようで、レッドカーペットに現れたトムは、たっぷりと時間をかけてファンと交流。

 コロナ対策を徹底し、直接的な接触やサインはNGなど注意事項はあったものの、トムはファンの前で長い間足を止め、話をじっくり聞くこともしばしば。レッドカーペットに詰めかけたファンは、写真撮影の許可どころか一緒に“自撮り”できる時間をエリアごとに設けてくれ、会話を交わしてくれたトムの厚いファンサービスに大感激していた。

『トップガン マーヴェリック』は5月27日より公開。

檀れい「皆さんの心を幸せにしてくれる」水谷豊の最新作で主演

2022.05.24 Vol.Web Original

 

 水谷豊の最新監督作品、映画『太陽とボレロ』の東京プレミアが23日、都内であり、主演の檀れいほか、石丸幹二、町田啓太、森マリアの主要キャストと、水谷監督が登壇した。

 映画がフォーカスするのは、ある地方都市のアマチュア交響楽団。解散を決めた主宰者が、個性豊かなメンバーに振り回されながらも、ラストコンサートを開こうと奔走する姿を描く。クラシック音楽がつなげるかけがえのない時間を綴る優しく温かい物語で、劇中では、チャイコフスキーの「白鳥の湖」やベートーヴェンの「悲愴」ピアノソナタ第8番第2楽章など、クラシック音楽に親しみがない人も一度は耳にしたことがあるような楽曲が登場する。

 主演の檀は「クラシックというと、ついつい敷居が高いのかなって思ったりするかもしれませんが、ユーモアあふれる作品なので、肩の力を抜いてゆったりと腰をかけて、存分に作品を楽しんでいただけたらいいなと思っています。個性豊かなメンバーたちに囲まれて、いろんな問題も起こりますが、最後には小さな小さな奇跡が起きます。見終わった後、きっと皆さんの心を幸せにしてくれることと思います」と、胸を張った。

町田啓太と森マリア「試練だった」水谷豊監督最新作『太陽とボレロ』でオーケストラ団員演じる

2022.05.23 Vol.Web Original


 町田啓太が23日、最新出演映画『太陽とボレロ』(6月3日公開)の東京プレミアに登壇し、同作を「試練だった」と笑って振り返った。

 町田が本作でオーケストラのトランペット奏者を演じており、劇中では、バイオリン担当を演じている森マリアとともに、自ら演奏している。

 町田は最初の挨拶で「実は小学校の鼓笛隊で少しだけ鳴らしたことがありまして、まさか、またこうしてトランペットに縁があるとは思いもしなかったので、本当にうれしく思ってます」と笑顔を見せたが、途中司会者に練習について聞かれると、森と顔を見合わせて「……試練でした」と苦い顔。

「毎日7時間練習した」と森。町田は1日当たりの練習時間については触れなかったが、「期間的には1年以上。トランペットはすごく音が大きいもので、家でどう練習しようかと思ったんですが、布団をかぶり、時にはマウスピースだけでやったり、そんなふうに練習してました」と、“試練”を乗り越えた方法を明かした。

 

河瀨直美監督「これからカンヌへ出発」オリンピック公式映画完成披露に登壇し『SIDE:B』の未完成を告白

2022.05.23 Vol.web original

 

『東京2020オリンピック SIDE:A』完成披露舞台挨拶が23日、都内にて行われ、河瀨直美監督が登壇。「私にしか撮れない作品を」と臨んだ本作への思いや、第75回カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション クラシック部門(カンヌ・クラシックス)に選出された感激を語った。

 2021年、コロナ禍の中、史上初の無観客で開催された「東京2020」を追ったオリンピック公式映画。表舞台に立つアスリートを中心としたオリンピック関係者たちを描いた『東京2020オリンピック SIDE:A』と、大会関係者、一般市民、ボランティア、医療従事者などの非アスリートたちを描いた『東京2020オリンピック SIDE:B』の2部作で製作。

 大会が1年延期になったこともあり撮影時間は延べ5000時間超。閉会から3年近くが経った今の心境を聞かれた河瀨監督は「歳をとりました(笑)。5000時間(の映像)は24時間見ても相当かかる。それだけの時間が目の前にやってきて夢中になりました。物事に対して、できるだけ客観的でいよう、と。この先、100年、1000年先の人たちにも、どんな立場であれ一生懸命生きていたということを伝えたいと思いました」と本作への思いを語った。

 大会の延期、コロナ禍での練習、無観客試合と異例尽くしの大会の中で追ったアスリートの姿に「彼らはスポーツを通して生き様を体現している。そこに私たちは勇気や感動をもらえる。スポーツとはそういうものだと感じました」と選手へのリスペクトをあふれさせた。

 また今注目のアーティスト藤井風の主題歌について「最高です。風さんはコロナ禍でデビューしたまだ若いアーティストですが、この人の歌声や奏でる音、歌詞に存在しているものは、すべてを愛で包むんです」と絶賛。

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