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【ショートショート フィルムフェスティバル & アジア】×【TOKYO HEADLINE】コラボ企画 WEB連載[2]

2011.05.23 Vol.510
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東京から世界に発信!「ショートフィルム・フィーバー」

米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア2011」が6月16日から開幕。映画祭開催の記念企画として、ヘッドライン・WEBでは、映画祭の注目情報を連載で紹介。短い時間の中にこめられたショートフィルムの無限の可能性を探ります。

あのハリウッド俳優も、この巨匠監督も!
お宝発掘!超豪華なショートフィルムたち

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『廊下の彼氏』
別れた後も、元カレがずっと廊下に住み続けたら…?『ソーシャル・ネットワーク』でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたジェシー・アイゼンバーグが母性本能をくすぐる元カレを熱演!

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『スティーブ』
とあるカップルの部屋を訪れた男・スティーブの目的とは?『英国王のスピーチ』のコリン・ファースと『パイレーツ・オブ・カリビアン』のキーラ・ナイトレイが夢の競演!

 ショートフィルム(短編映画)と聞いて、学生が撮る低予算な実験映画と思う人もいるのでは? 確かに全国の映画館で公開される長編映画と違い見る機会の限られるショートフィルムだが、長編映画に劣らずハイプロダクションで、豪華な顔触れが参加する作品は、意外に多い。

 それらを大きく分けると「著名な映画監督・俳優が新人のころに撮ったショートフィルム」と、「今現在、著名な映画監督・俳優が撮ったショートフィルム」とがある。SSFF & ASIAでも、そういった、普段目にすることのない“お宝作品”を多数上映してきた。

 前者のケースでは、例えば2010年に米国アカデミー賞にノミネートされた『マイレージ・マイライフ』のジェイソン・ライトマン監督。彼は2001年、SSFF & ASIAのオフィシャルコンペティションに出品し、観客賞を受賞した。その後『サンキュー・スモーキング』『JUNO/ジュノ』、そして『マイレージ‐』をヒットさせメジャー監督としての地位を確立。他にもこのコンペ部門には、『カンフーパンダ』などPixarで活躍するマーク・オズボーン監督や、『881 歌え!パパイヤ』のロイストン・タン監督など、現在第一線で活躍する監督たちの作品も数多く出品されてきた。

 後者のケースとしては、映画祭の人気企画「セレブリティショート」や「マエストロショート」といった作品たちがあげられる。今年は、『オールドボーイ』のパク・チャヌク監督が全編iPhone4で撮影し、ベルリン映画祭短編コンペティション部門金熊賞を受賞した『波瀾万丈(Night Fishing)』や、ツァイ・ミンリャン監督が故郷のマレーシアで撮影したショートフィルム『マダム・バタフライ』が上映される。他にも『英国王のスピーチ』でアカデミー主演男優賞を受賞したコリン・ファースと『パイレーツ・オブ・カリビアン』キーラ・ナイトレイが夢の競演を果たした『スティーブ』、『ソーシャルネットワーク』のジェシー・アイゼンバーグ主演『廊下の彼氏』など、豪華俳優陣が出演する作品も多数上映。

 さらに、イタリア統一150周年を記念して実施する「イタリア特集」も見逃せない豪華なラインアップとなっている。現代イタリアを代表する女優モニカ・ベルッチ主演、『幸せのちから』のガブリエレ・ムッチーノ監督の『ハートタンゴ』や、2010年カンヌ映画祭主演男優賞を受賞したエリオ・ジェルマーノが主演の『ミツバチと風』、そしてイタリアの巨匠ミケランジェロ・アントニオーニ監督作『街の清掃人』などを上映。

 豪華かつ、レア感満点のショートフィルムが一堂に会する映画祭を堪能あれ。

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★いよいよ6月16日(木)より開催!【ショートショート フィルムフェスティバル & アジア2011】
米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭が今年も原宿に帰ってくる! 今年は映画祭初の「3D部門」「CGプログラム」がスタート。6月16日(木)〜19日(日)まで表参道ヒルズスペース オー、6月22日(水)〜26日(日)までラフォーレミュージアム原宿ほかにて開催。 http://www.shortshorts.org

★「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」とは?
短いもので1分、長いものでも25分というショートフィルムを上映するユニークな国際短編映画祭。1999年に原宿で誕生し、今年で13回目の開催となる。世界中から毎年4000品以上の応募作品が寄せられるコンペ部門だけでなく、著名な映画人たちが参加する豪華作品も多数上映される。


【関連記事】

【ショートショート フィルムフェスティバル & アジア】×【TOKYO HWEADLINE】コラボ企画 WEB連載[1]
【ショートショート フィルムフェスティバル & アジア】×【TOKYO HWEADLINE】コラボ企画 WEB連載[3]


三谷幸喜監督が3Dで映画館のマナーを呼び掛け!

2011.05.19 Vol.509

 今秋公開の三谷幸喜監督の最新作『ステキな金縛り』が、3Dマナー特報となって、本編公開に先駆けスクリーンに登場する。
 注目は、このマナー特報用に撮影された三谷監督のダンスパフォーマンス。監督自身が3D映像となって、スクリーンから飛び出して、ダンスをしながらマナーを伝えるという内容。三谷監督は「ぜひ僕のダンスと飛び出しに注目してご覧ください」とのこと。ちなみに「『ステキな金縛り』は2D映画ですので、映画では2Dならではの醍醐味を味わって頂けたらと思います」。この3Dマナー特報は、全国のTOHOシネマズ限定で、5月20日から3D作品の予告編として上映される。映画『ステキな金縛り』は10月29日より全国公開。


梅田彩佳 チャンスの順番をつかまえた!

2011.05.16 Vol.509

5月18日、ダンス&ボーカルグループDiVAでデビュー

 AKB48の4人のメンバーで結成されたDiVAがいよいよメジャーデビューを飾る。AKB48から派生したユニットとしては、初のダンス&ボーカルユニットだ。メンバーは、秋元才加、梅田彩佳、増田有華、宮澤佐江の同期4人組。新生DiVAにかける意気込みを、東京タワーイメージガールとして、小紙でも毎月連載を務めた梅田彩佳が語る。

5年かけてやっとここまでこられた。
スタッフ、ファンに本当に感謝したい。

「DiVAの結成、そしてメジャーデビューの話を聞いた時、やっとチャンスの順番がきたんだなって思いました」。その発表は、AKB48らしくサプライズで行われ、その時の映像はデビューお披露目イベントで流された。その時の率直な思いを聞いた時に、梅田が最初に言った一言だ。「来たはいいけど、なんとしてもそれをつかまなきゃって思いました」とも。「チャンスは何回くるか分からない。これが最後かもしれないし、一回目かもしれないですけど、これをつかまないでどうするぐらいの気持ちでやらなきゃなって」。

 AKB48の人気が上がり始めた時に、足のケガのため、長期離脱していた梅田。どんどん有名になっていくメンバーを見ながら、絶対またステージに立つという強い思いを秘めながらリハビリにはげみ、見事復帰した時の思いがよみがえったのかもしれない。

「初めて自分たちの曲を聞いた時に思ったのが、今までたくさんの曲を聞いてきて、それと同じようになるんだなって。誰かのiPodに入ったり、この曲聞くとテンション上がるよねって言われたり。そう思うと自分が今まであこがれていたところにきたんだとしみじみ思いました」。

 あこがれのところは、今までよりさらに厳しく多忙な世界だ。

「以前に比べれば取材も増え、PVの撮影など今まであまりやらなかったようなお仕事もやらせていただいて、正直戸惑いとか不安もあるんですが、それだけがんばれる場所があるのはありがたいことだと思っています。目標があるってすごくいいことだと思うから、プラス思考で前に進んで行きたいですね。PVもお昼の12時から翌4時か5時ごろまで、ダンスシーンを撮って、すごく大変でした。でもAKB48に入りたての時にダンスの先生に、映像はずっと残るけど、苦しいとかきついは一瞬のこと。だからそこを耐えなさいって言われたんです。その時は全然ピンときてなかったけど、ケガをしたぐらいから分かりだして。だからDiVAはダンス&ボーカルユニットなので、何回踊っても、どこから撮られて、どの一瞬が使われてもいいように最善をつくしたつもりです。それにそれだけ多く撮ってもらえるってありがたいことだし」。

 自分自身はネガティブなタイプだから、意識してプラス思考でものを考えると言うが、インタビューの間、ファンやスタッフに対する”ありがたい”という言葉を何度も口にする梅田。DiVAではどんな立ち位置なのか。

「けっこう姉御です(笑)。才加と私がキャーキャー言っている有華ちゃんと佐江ちゃんを見守ってる感じ。私たちは撮影中の映像をチェックする時に、すぐに反省会をやりだし、ここはどうしたらいいかな?って言ってるのに、2人は騒いでいる(笑)。でもイメージカラーが、AKB48の時は、黄色とか緑の衣装だったのが、DiVAではピンク担当になることが多いんですよ! ピンク大好きだから、めちゃくちゃうれしい。最初は大人っぽいユニットだからクールにいこうと思ってたんですが、ちょっと無理っぽいので、姉御だけど、ピンクでかわいいっていうのどうですか(笑)」。

 ほかのメンバーは何キャラ(笑)?

「キャラっていうか、有華はまずザ・歌姫です。歌に対するプライドもすごく強いし、私はどちらかというとダンスが得意で、歌は苦手意識があったんですけど、発声とかも教えてくれてすごく勉強になるし、刺激をもらってます。佐江ちゃんは、下手な男より男前(笑)。その男らしいところが、DiVAでドンドン磨きがかかってるなって(笑)。写真撮るときとかすごくイケメンで、かっこいいって思いながら見てます。才加は存在感がすごいです。才加なら、こんなふうに歌ったり踊ったりするんだろうなって、想像できるところが、存在感じゃないかな」

 今回のCDは歌詞にも注目してほしいという梅田。

「男性も女性もきっと共感できる部分があると思うんです。つらい恋の歌だったりするんですけど、秋元さんはなんでこんなに、切なくて人の気持ちのキュンキュンくるところをついてくるんだろうって(笑)。ダンス&ボーカルのパフォーマンスも楽しみつつ、歌詞の奥深いところに共感していただければうれしいですね」

 最後にDiVAに求められていることで、苦手なところはどこか聞くと…。

「私、セクシー系がすごく恥ずかしいんです。水着のグラビアがあったんですけど、マネジャーさんに”私にこれ、求められていますか?”って聞いちゃったぐらい(笑)。DiVAでは、セクシーな要素もはずせないので挑戦ですね。…って思うんですけど、そこはなかなかプラス思考になれませんね(笑)」。

(本紙・水野陽子)

カンヌ国際映画祭開幕!デ・ニーロらウォーク

2011.05.16 Vol.509

 世界有数の映画祭のひとつ、第64回カンヌ国際映画祭が11日、フランスのカンヌで開幕した。スタートにあわせて、ハリウッドの人気俳優たちが続々現地入り。初日のレッドカーペットイベントには、今回の審査委員長を務めるロバート・デ・ニーロを始め、ユマ・サーマン、ジュード・ロウら日本でも人気を集める華やかなメンバーが顔を見せて会場を盛り上げた。開会式では、『ラストタンゴ・イン・パリ』や『ラストエンペラー』などを手がけたイタリアのベルナルド・ベルトルッチ監督に名誉賞である「パルムドールドヌール」を贈って彼の功績を称え、ウディ・アレン監督の『ミッドナイト・イン・パリ』の上映で映画祭がスタートした。

 最高賞である「パルムドール」を競うコンペティション部門には、世界各地から20作品がノミネートされており、日本からは、実写版映画としては同部門で初となる3次元(3D)作品の『一命(いちめい)』(三池崇史監督)と、『朱花(はねづ)の月』(河瀬直美監督)の2作品が上映される。河瀬監督は1997年に『萌(もえ)の朱雀』で新人監督賞を、2007年には『殯(もがり)の森』でグランプリを獲得したカンヌの常連。三池監督は本作でカンヌに初登場。結果は、最終日の22日に発表される。

 今回のカンヌでは、東日本大震災の被災地や被災者に向けたキャンペーンと募金活動を展開。会場には、日の丸をモチーフにしたと思われるイラストに応援メッセージが添えられたポスターなどが張られているという。


『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉』

2011.05.16 Vol.509

新監督&新キャストも加わって、さらなる冒険へ!

 ジョニー・デップが孤高の海賊を演じ、世界中で大ヒットを記録するシリーズ、待望の第4弾が、シリーズ初の3D映画として登場。永遠の命をもたらすといわれる伝説の泉を求め、ジャックと海賊たちがせめぎ合う! 本作では、ジャックがかつて愛した女海賊・アンジェリカ役で、オスカー女優ペネロペ・クルスが初参加。ジョニデとペネロペという豪華共演もさることながら、“元カノ”アンジェリカとジャックの掛け合いも楽しみだ。さらに、アカデミー賞受賞作『シカゴ』のロブ・マーシャル監督が本作からメガホンをとっているのも注目。

 実在した史上最恐の海賊“黒ひげ”、ジャックの宿敵バルボッサ、そしてアンジェリカとジャック…伝説の泉を狙う最強の海賊たち。幾重にも仕掛けられた罠と謎を解き明かし、泉にたどり着くのは誰なのか? 

STORY:永遠の生命をもたらすといわれる“生命(いのち)の泉”を狙って、史上最恐の海賊・黒ひげが動き出した。泉への地図を持ち、その場所を知っているという唯一の人物こそ、孤高の海賊ジャック・スパロウ。そんな彼の前に、かつて愛した女海賊アンジェリカが現れる。

監督:ロブ・マーシャル 出演:ジョニー・デップ、ぺネロぺ・クルス、イアン・マクシェーン他/2時間17分/ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン配給/5月20日(金)より全国ロードショー 3D同時公開 http://www.disney.co.jp/


頑張っているお父さんも、涙で気持ちを浄化して

2011.05.10 Vol.508

 映画『星守る犬』の完成披露記者会見が9日、都内会場で行われ、俳優・西田敏行、玉山鉄二、川島海荷、中村獅童、岸本加世子、藤竜也と、瀧本智行監督、原作者・村上たかしが登壇した。
 本作は、リストラされ家族とも別れた中年男性とその愛犬・ハッピーの、切なくも温かい放浪の旅を描いた感動作。主人公の“おとうさん”を演じた西田は「ロケ撮影を行った場所が津波の被害に遭ってしまい、図らずも震災前の姿を記録することになってしまった」と語った。今回、参加したエキストラの1人も被災して亡くなったことを明かした西田は、奇しくも発生からちょうど3カ月後の6月11日に本作が公開となることについて「被災地で家族に涙を見せずに頑張っているお父さんたちも、この映画を見ている間は泣いて、涙で気持ちを浄化して頂けたら」。
 会見後に行われた完成披露舞台挨拶では、少年少女合唱団が「三百六十五歩のマーチ」を披露し、会場は明るい拍手で包まれた。

『星守る犬』6月11日より全国公開。http://hoshimamoru.com/



『ブラック・スワン』

2011.05.09 Vol.508

世界が絶賛した“表現者”ナタリー・ポートマン

 本年度のゴールデン・グローブ賞、アカデミー賞をはじめ今年の賞レースでナタリー・ポートマンが主演女優賞を総なめにした超話題作! ミッキー・ロークの復活作となった『レスラー』で高い評価を得たダーレン・アロノフスキーという気鋭監督と、ナタリー、こだわり派同士のタッグが見事世界中を魅了した。プリマのチャンスを与えられたバレリーナが、難役に挑むうちに、自らを狂気に追い詰めてしまう姿を描いたドラマ。今回ナタリーは、10カ月にも及ぶ過酷なトレーニングの末、バレリーナ特有の肉体を獲得。ナタリーは劇中の舞踏シーンの大半を自ら演じており“バレリーナそのもの!”と大絶賛。そんなフィジカル面に加え、主人公・ニナの光と闇を鬼気迫るリアリティーで演じきり、ナタリー・ポートマンという表現者の真髄を全世界に見せつけた。本作の撮影で出会ったイケメンダンサーとのゴールインそして妊娠も話題になった。

STORY:ニューヨークのバレエ・カンパニーに所属するニナに、新作『白鳥の湖』のプリマとして白鳥・黒鳥を演じるチャンスが訪れる。しかし優等生タイプのニナにとって黒鳥は大きな挑戦だった。さらに黒鳥役が似合う奔放な新人ダンサー・リリーの出現もニナを追いつめていく。役作りに没頭するニナはしだいに自らの心も闇にむしばまれ…。

監督:ダーレン・アロノフスキー 出演:ナタリー・ポートマン、ヴァンサン・カッセル他/1時間48分/20世紀フォックス映画配給/5月11日(水)よりTOHOシネマズ日劇他にて公開 http://movies2.foxjapan.com/blackswan/


『少女たちの羅針盤』成海璃子

2011.05.09 Vol.508

ピュアな女子高生×ダークな殺人ミステリー

2005年ドラマ『瑠璃の島』の初主演で注目を集めて以来、実力を認められ多くの主演作も経験してきた成海璃子。本作『少女たちの羅針盤』は、そんな成海をして“マズイ!!”と思わせたというから、注目せずにはいられない。

同世代との共演は「難しいけど楽しいんです(笑)」

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撮影:蔦野裕 ヘアメイク:竹下あゆみ スタイリスト:杉山まゆみ
ワンピース1万290円、腰に巻いたシャツ9345円/goocy 原宿(03-5771-2325)/リボンパンプス2万4150円/BLAZE(03-3874-6444)

「今回は、これまでとまったく状況が違ったんですよ。脚本をもらった時、どんな作品になるのか、良い悪いや面白いかどうかを一言で言えなかったんです」

 女子高生劇団< 羅針盤> はいかにして伝説となったのか。かつて、そのメンバーの1人を殺したという女優・舞利亜の正体とは。舞利亜の秘密を暴こうとしているのは誰なのか。過去と現在が絡み合う物語に加え、キラキラした女子高生たちの青春ストーリーと、ダークな殺人ミステリーという異なる要素が観客を翻弄する。成海が演じるのは〈羅針盤〉を立ち上げた演劇一直線の女子高生・瑠美。

「毎回、どんな作品でも“どうしよう〜”ってなるんですけど(笑)、今回は特に分からなくて、不安でしたね。このままじゃマズイと思って、自分から監督に話をしに行ったりもしたんです。いままでは、そんなこと全然しなかったんですけど。でもだからこそ、これまでとは少し違う雰囲気の作品になるんだろうな、とは思っていました」

 すでに何本も主演作を経験している彼女にとっての“不安”とは?

「自分の役作りがどうとかより、どちらかというと周りとのことが大きいんですよね。特に、自分と同世代の役者さんたちとの共演作になると、あれこれ考え込んでしまうんです。柄本明さんや松山ケンイチさんといった先輩たちと共演していたときは、ただ自分の芝居をすれば良かった。でも同世代の女優さんたちとの共演となると、このシーンをもっと良くするにはどうしたらいいんだろうとか、いろいろ考えてしまって、難しいな〜って(笑)」

 成海とともに〈劇団・羅針盤〉のメンバーを演じるのは忽那汐里、森田彩華、草刈麻有。本作ではその絆が重要だった。

「私たちが本当に〈劇団・羅針盤〉になるためにどうしたらいいのかを考え続けた現場でした。長崎監督は、どうしたらいいのかハッキリ言ってくれないんですよ。“今のままじゃ〈羅針盤〉じゃないな。クランクインまでには、なっておいて”という感じで。だから4人で、ホテルの部屋に集まって会議をしました。“監督が〈羅針盤〉になってくれって言っていたけど、どうする?”って。広島で撮影していたんですけど、その間4人で食事に行ったり、何度も稽古を重ねたり、とにかくずっと一緒にいましたね」

 特筆すべきは、劇中で〈羅針盤〉が見せる芝居のインパクトだ。

「本当にたくさん稽古しました。まだやるの?と思うくらい(笑)。あの劇中劇は、実際に劇団で活動している方が台本を書いて、演出もしてくださったんです。台本は全部書かれていて、私たちも台詞を全部覚えて一通り演じました。どの部分が映画で使われるかは分かりません、と言われつつ(笑)」

 この劇中劇を通しで見たい。そして、舞台に立つ成海璃子をもっと見たい。

「それはすごくうれしいです! 以前から、機会を頂けるなら舞台もやりたいと思っているので」

 過去パートでは10代ならではの揺れる心情も描かれるが…。

「私も複雑な時期がありました。以前はあまり人に興味が無かったと言いますか、周りのスタッフと自らすすんで会話することも少なかったです。“若いのに演技ができてすごい”とか“きれいですね”とか言って頂いても、素直に受け取ることができませんでした」

 今は“かわいい”なんて言ってもらえたらうれしいですよ、と笑顔。

「近年『武士道シックスティーン』や『書道ガールズ!!』で、同世代の俳優さんたちと共演することが多かったのが、きっかけになったのかなと思います。自分でもいろいろと考えるようになって、人との付き合い方を学んだ気がします。最近すごく楽しいんですよ。いろいろなこともポジティブに受けとめられるようになったというか。今回の現場はとくに、スタッフもキャストも、みんなのことが大好きでした」

 楽しさと不安、両方のドキドキをいつも持っていたいと笑う。気さくな笑顔も、凛としたまなざしも、女優・成海璃子にしかできない表情をこれからも見せてほしい。

(本紙・秋吉布由子)

『少女たちの羅針盤』

監督:長崎俊一 出演:成海璃子、忽那汐里、森田彩華、草刈麻有他/1時間53分/クロックワークス、ゴー・シネマ配給/5月14日よりヒューマントラストシネマ渋谷他にて公開 http://rashinban-movie.com/


【ショートショート フィルムフェスティバル & アジア】×【TOKYO HWEADLINE】コラボ企画 WEB連載[1]

2011.05.09 Vol.508
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東京から世界に発信!「ショートフィルム・フィーバー」

米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア2011」が6月16日から開幕。映画祭開催の記念企画として、ヘッドライン・WEBでは、映画祭の注目情報を連載で紹介。短い時間の中にこめられたショートフィルムの無限の可能性を探ります。

カードのポイントでショートフィルムを見よう!

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『ザ・シークレットショウ』
監督:中尾浩之 出演:主演:要潤、石原良純、次長課長ほか(「ジャパンShortセット」より)
自転車便の堀田は、TV番組司会者・田島の愛人から、田島の“忘れもの”を生本番までに届けるよう依頼を受けた。しかし、TV局を目指して疾走する堀田の前には数々の困難が…。21分強とは思えない見ごたえ満点の1本。

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100ポイントで1パーッケージ(2作品)と交換できる。眠らせているポイントがある人なら即、鑑賞してみて!

 現在、ショートフィルム(短編映画)と出会うために欠かせない場所となっているのが、インターネット空間だ。長編映画と違い上映時間の短いショートフィルムは、気軽に試聴でき、モバイルなどでも鑑賞しやすい。ショートフィルムはネットと相性の良いメディアとして、注目はますます高まっている。

 毎年、原宿を中心に開催される米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)」や、ショートフィルム専門のブティックシアター「ブリリア ショートショート シアター」(横浜)を企画・運営する株式会社パシフィックボイスでは、iPhone/iPad向けのショートフィルムの有料配信も行っているが、今年新たにユニークな配信サービスをスタートする。そのサービスとは、クレディセゾン「永久不滅ポイント」と提携し、ショートフィルムをカードのポイントと交換して試聴することができるというもの。セゾンインターネットサービス「Netアンサー」会員(セゾンカード会員限定)に向け、永久不滅ポイント100ポイントで1セット(2作品)と交換。過去のSSFF & ASIAで上映され好評を博した傑作12作品を、「コメディShort」「ジャパンShort」「ハッピーな恋愛Short」などジャンルごと全6セット。交換日から1カ月間、専用サーバーにてストリーミング視聴できる。

 クレジットカードを使用すると貯まるポイントは、さまざまなアイテムやサービスと交換できるが、眠らせたままという人も多いはず。そんなポイントで手軽に、ちょっとした映画鑑賞のひとときと交換してみてはいかが。

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★いよいよ6月16日(木)より開催!【ショートショート フィルムフェスティバル & アジア2011】
米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭が今年も原宿に帰ってくる! 今年は映画祭初の「3D部門」「CGプログラム」がスタート。6月16日(木)〜19日(日)まで表参道ヒルズスペース オー、6月22日(水)〜26日(日)までラフォーレミュージアム原宿ほかにて開催。 http://www.shortshorts.org

★「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」とは?
短いもので1分、長いものでも25分というショートフィルムを上映するユニークな国際短編映画祭。1999年に原宿で誕生し、今年で13回目の開催となる。世界中から毎年4000品以上の応募作品が寄せられるコンペ部門だけでなく、著名な映画人たちが参加する豪華作品も多数上映される。


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【ショートショート フィルムフェスティバル & アジア】×【TOKYO HWEADLINE】コラボ企画 WEB連載[2]
【ショートショート フィルムフェスティバル & アジア】×【TOKYO HWEADLINE】コラボ企画 WEB連載[3]


復興再生債の償還財源に消費税増税とは…【ニュースの焦点】

2011.04.25 Vol.507

ニュースの焦点

 民主党の役員会は18日、東日本大震災の本格的な復興に向けて編成する平成23年度第2次補正予算案の財源確保のため、「復興再生債」(仮称)の発行を野党側に打診した。そしてこの償還財源として消費税の増税が本命視されている。

 民主党の岡田克也幹事長が18日の記者会見で「既存の歳出削減だけでは財源が対応できない。復興再生債を発行する」と表明。償還財源についても「基本は税だ」と明言した。しかし19日に行われた民・自幹事長会談で、自民党の石原伸晃幹事長は、岡田氏に対し、消費税を復興再生債の償還財源とすることに明確に反対した。他党も一斉に批判した。

 償還財源として消費税増税があてられることには、野党ばかりか政府内でも反発の声があがった。蓮舫行政刷新担当相は「増税ありきですべてを決めていくという順番ではない」とくぎを刺した。

 政府・民主党は消費税率を3年間3%引き上げることを視野に入れている。一般的には消費税を1%上げると2.5兆円の税収が見込まれるといわれている。3%の引き上げを3年間続けると22.5兆円。今回の震災での被害総額は内閣府の推計によると16兆〜25兆円に上ることから被害額にほぼ匹敵するというわけだ。

 増税対象には所得税や法人税も選択肢にある。しかし所得税の税額を10%増やしても1兆円、法人税は数千億〜1兆円しか確保できず、十分な財源捻出には大幅な増税が必要。法人税は国際競争力強化を目的に今年度から実効税率5%引き下げを打ち出したばかり。結局、見送りとなる見通しだが、「企業の海外移転がさらに加速する恐れがある」(政府関係者)と、増税に否定的な声が多い。

 この3年間で税率を元に戻すのなら問題はないのだが、その後、一体改革による社会保障財源に衣替えするというのが、財務省を中心とした政府や民主党の一部のシナリオといわれている。

 社会保障費の不足分の約10兆円を穴埋めするには、4〜5%の税率引き上げが必要で、「3年後に目的を復興から社会保障に衣替えし、税率を10%に上げれば、財政健全化という財務省の悲願が達成される」(政府関係者)というわけだ。

 だが、デフレ不況下に増税すれば、景気が一段と冷え込むのは避けられない。

 一方、菅直人首相は18日の参院予算委員会で、たちあがれ日本の片山虎之助氏から退陣を求められるも「財政再建の道筋を付けることも含めてやれたら、政治家としての本望だ」と「長期政権」への意欲を語った。この発言に、長期的な課題である財政再建問題を政権延命の材料にしようとする意図を嗅ぎ取った民主党内の「反・菅」勢力は、今回の増税問題を格好の攻撃材料にしつつある。16日には小沢一郎元代表が内閣不信任案への同調を示唆するなど首相批判を強めた。また19日には宮城県選出の参議院議員である桜井充財務副大臣が自身のメールマガジンで首相批判を展開するなど、菅内閣は政権末期の様相を呈している。

 

“クール・ジャパン”にハリウッドがリスペクト!

2011.04.25 Vol.507

話題のハリウッド大作、ヒロインは“セーラー服と日本刀”!?

海外で“クール・ジャパン” と評価されている日本のコンテンツ。そんな“クール・ジャパン” の洗礼を受けた『300』の鬼才、ザック・スナイダー監督の最新作『エンジェル ウォーズ』。日本のゲームやアニメからの影響も感じる本作を、サブカルチャーをけん引するこの4 人も絶賛! 特別イベント〈COOL JAPAN!! 〜世界を変えるクロストーク〜〉での熱いトークをリポート!

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トークイベントの模様や、インタビューは下記のWEB サイトをチェック。
【エンジェルウォーズ特別試写会トークセッション】http://www.ustream.tv/recorded/13946628/highlight/164890
【桂正和】http://mantan-web.jp/pp/aw_110413/
【須田剛一】http://journal.mycom.co.jp/ad/2011/entertainment/suckerpunch/
【武田梨奈】http://news.livedoor.com/article/detail/5501862/
【喜屋武ちあき】http://movie.nifty.com/sp/angelwars/


『エンジェル ウォーズ』と“クール・ジャパン” の関係は?

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スナイダー監督もビデオメッセージで登場。日本での震災について「日本はこれまでにも世界に手本を示してきた。驚くほどの速さで復興できるはず」とコメントを寄せてくれた。

 本作は、自由を奪われた5 人の少女が、脱出に必要なアイテムを手に入れるためにさまざまな敵と戦う姿を描いた物語。『killer7』など世界的ヒット作を生み出しているゲームデザイナー・須田剛一は「目的のためにアイテムを揃えていく、というのもゲームの世界を思わせるし、ベイビードールが日本刀で武者姿の敵と戦う場面なんて、ゲームの『鬼武者』かと思いました。ドラゴンと戦う場面は『モンスターハンター』を思わせるし」と大興奮。「日本に感銘を受けたというよりこの作品を見て、僕らが感銘を受けると思う」と答えたのは、『ウイングマン』など世界中にファンを持つ漫画家・桂正和。「日本風のバトルシーン、武器の重みとか、ヒロインが飛ばされた衝撃とか、あそこまでリアルに感じられるのは、マンガじゃ無理。もうちょっとこっちもガンバらないと飽きられてしまう」。“セーラー服のヒロイン” に萌えたと興奮するのが自称“グラビアアイドルの威を借るオタク”喜屋武ちあき。「私は妄想の世界に入って戦う主人公・ベイビードールに共感しました。私もツライ現実から逃れるために妄想して日々を生きていたので、この設定はすごく萌えました」。超人的なアクションに反応したのは、本格アクション映画で活躍する空手2段の女優・武田梨奈。「アクションに感激しました。主人公のベイビードールが目をつぶると空想世界に入り込んでバトルになるじゃないですか。アクションが始まると息をするのも忘れるくらい世界に入ってしまいましたね」。

 クール・ジャパンの申し子たる4人も“この映画はスゴすぎる!”と大興奮。なにしろ本作のクール・ジャパンへの傾倒ぶりはハンパではない。

“クール・ジャパン”もザック・スナイダーをリスペクト!?

「現実と空想の世界をつなげるための、あのアイデアは天才的。もちろん、映像やアクションもすごい」と桂が言えば、須田も「『トロン』とか異世界に移行して戦う作品が最近多いけど、桂先生が20年以上も前に『ウイングマン』で描いてますよ。ゲームや漫画が大好きな、まさにザック・スナイダー監督の作品ですね」とコメント。「ベイビードールからして、まさに女子高生というブランドが使われていますからね。それに、ミニスカートのセーラー服ですよ! しかもあのスカート丈は完璧に日本の女子高生の“絶対領域”そのままです」と語った喜屋武は「“萌え”と“燃え”が両方とも入っている映画」と本作の魅力を語った。スナイダー監督、これは相当に日本のアニメやゲームを意識している…と4人の意見が一致したところで、監督からのビデオメッセージが。「僕は『AKIRA』や『攻殻機動隊』など日本のカルチャーの大ファンなんです! 桂先生の作品も大好きです」。そんな監督の熱意に喜屋武は「国や言葉が違ってもオタクはハートでつながることができるんです」。本作は、ハリウッド超大作でありながら本場・日本のアニメやゲームファンに向けたラブレターなのかも。しかも、本作の吹き替えは大人気声優ユニットの「スフィア」。ハリウッドの“萌え”と“燃え”ぶりを受けとめて!

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4人が“萌え&燃え”たシーン・その〈1〉
 日本の人気ゲーム『鬼武者』かと思った、と須田剛一が語ったのが、このシーン。主人公・ベイビードールの最初のバトルステージは、15世紀の日本がモデル。日本刀と銃を手にしたベイビードールが、戦国武将のような鎧姿の巨大な敵に立ち向かう。過酷な訓練を経たヒロインのアクションシーンのカッコよさは必見!

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4人が“萌え&燃え”たシーン・その〈2〉
 何といっても本作の中心は、セクシーでキュートなヒロインたち。アクション女優の武田は「本作のように、ドラゴンと戦ったりする空想の世界でのアクションにあこがれます。それにヒロインたちのセクシーさも身につけたい(笑)」。ミニスカセーラー服で超人アクションを披露するベイビードールは、まさに日本のアニメから出てきたかのよう。


そこは、命がけのミッションが待つ空想世界。
自由をかけた、5人の少女たちの戦いがいま始まる!

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『300〈スリーハンドレッド〉』『ウォッチメン』など究極の映像世界を生み出してきたザック・スナイダー監督最新作! 何が起こるか分からない空想の世界を舞台に、数々の敵と戦い抜く5人の少女たちを描くバトルアクション。かつてない世界観と映像美が、見る者を未知のトリップへといざなう、GW必見の話題作!

STORY:愛する者と自由を奪われた少女・ベイビードールは施設でスイートピー、ロケット、ブロンディ、アンバーという4人の少女たちと出会い、自由を手にするため戦いに挑んでいく。
監督:ザック・スナイダー 出演:エミリー・ブラウニング、アビー・コーニッシュ他/1時間50分/ワーナー・ブラザース映画配給/丸の内ピカデリー他にて公開中 www.ANGELWARS.JP ©2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURES

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ベイビードール
愛する者と自由を奪われた少女。再び自由を手にするため、4人の仲間とともに、空想の世界でのし烈な戦いに挑む。演じているエミリー・ブラウニングはオーストラリア出身の旬な若手女優。

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スイートピー(アビー・コーニッシュ)
リーダー格。新たにやってきたベイビードールに反感を抱く。

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ブロンディ(ヴァネッサ・ハジェンズ)
あだ名とはうらはらの黒い髪がチャームポイント。気弱な一面がある。

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ロケット(ジェナ・マローン)
スイートピーの妹。気さくな性格で、すぐにベイビードールと親しくなる。

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アンバー(ジェイミー・チャン)
仲間思いの少女。脱出計画でも献身的にサポートする。

『エンジェル ウォーズ』“ココがクール”

★ヒロインはツインテール、セーラー服、日本刀
ブリトニー・スピアーズもPV の中で日本の女子高生ルックを披露して話題になったが、本作のヒロインは“萌え”ど真ん中。ミニスカセーラー服と、ニーハイ黒ソックスのヒロインなんて“クール・ジャパン”以外に存在しません!

★これっていわゆる日本の“カワイイ”文化?
過酷なバトルの中でも少女たちは“カワイイ”を忘れない。ベイビードールの銃には女子高生のようなストラップ。アンバーが愛用する有人型戦闘ロボットには、ポップなウサギのイラスト。戦いの中にあっても、だって女の子だもん!


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