格闘家イケメンファイル Vol.36 よく笑い、よく投げ、よく倒す男 安藤達也(あんどう たつや)

2015.11.09 Vol.654
 ごついイメージのある総合格闘家の中でも、ザ・総合といった見た目の安藤達也。国士舘大学のレスリング部出身で、デビューするやモンスター・ルーキーと呼ばれた安藤はいかにして生まれたのか。 「小学校の時に地上波の格闘技を見て、その影響で中学校の時には将来は格闘技をやりたいと思っていました。Dream、PRIDE、HIRO'S…。当時は須藤元気や山本“KID”徳郁、宇野薫、魔裟斗など格闘技を知らない人でも分かるアイコン的選手がいて、ものすごくあこがれていました」  格闘技歴は? 「高校でレスリングを始めるんですけど、その前に空手をやっていて、それも格闘技に向かったきっかけです。小学校の時にちょっとばかりやんちゃで、母親に心を鍛えろって言われ、空手の道場に入れられました(笑)。そこで礼儀も習いましたし、自分の人間形成的に大きな影響を与えられたと思います。母親の言うとおり、心は鍛えられました(笑)。それで、受験の時にレスリング部がある高校を調べ、須藤元気さんの母校でもある関東一校に進学しました。レスリングを選んだのは、さっき言った選手のほとんどがレスリング出身だったので、格闘技にレスリングって大事なんだなと思って。そこで自分が母校で最初の高校チャンピオンになるなど、割と活躍して(笑)。で、レスリングにハマったのと、国士舘大学からスカウトしていただいて、スポーツ特待生として入学できるということと、教員免許も取りたいと思い、格闘技の夢はいったん置いておいて、大学に進学しました」  大学でも大活躍をした安藤。いよいよ格闘家としての道を歩み出すかと思いきや…。 「それがですね、アメリカに行っちゃったんです。高校生の時に全国優勝者だけが行ける海外遠征に、高校生日本代表として、アメリカのミシガン州に行ったんです。そこで海外のいろいろな学校の選手と試合をさせてもらって、アメリカいいなって(笑)。文化も好きだし、スタイルとか人との関わり方が自分と合っているんじゃないかと思い、住んでみたいとあこがれを持ちました。それで大学卒業後、半年ぐらいバイトを3つ掛け持ちするなど、ボクシングをやりつつ、必死にお金を貯めて、渡米しました。なんのツテもなく、行けばなんとかなるだろう思って行ったんですけど、何とかならず(笑)、いろいろトラブルもあり、1年の予定が3カ月で帰ってきた(笑)。アメリカで格闘技を始めたかったんですけど、結局12月30日に帰国して、翌1月5日に現在も所属しているTRIBE TOKYO M.M.Aに入門しました」  そして晴れて2014年9月にプロデビュー。 「やっとリングに立てるという気持ちでワクワクでしたね。デビュー戦はKOで勝ち、ROAD TO UFC JAPANを除けば、戦績は現在4戦3勝1敗2KOです。寝技はレスリングをやっていたので、倒したり、倒されなかったりというのは自信がありますが、パンチは自分で言うのもなんですが、まだ粗いので、ボクシングジムに通って集中的にやっています。理想の勝ち方はKOか一本。はっきりさせたいんです」  今後はプロフェッショナル修斗への参戦が決定。11月29日の後楽園大会では昨年度新人王との対戦が決定。 「前回の試合で自分の思う戦いができなかったので、そこをしっかり修正して挑みたいと思います。課題は見えているので、それにしっかり取り組んで爆発できたら。格闘技を知らない人が見ても“わー、おもしろい”ってぶっ飛ぶような試合をしたいですね。これまではあまり相手を研究せず、なんとかなるでしょって感じだったんですけど、前回の負けで相手の研究をする必要性を感じたので、じっくり研究して、倒しにいきたいと思います。将来的には日本で一番強くなって海外で戦ってみたい。ラスベガスのMGMっていう世界で一番大きな会場で試合をして勝って世界一になります」  おお、頼もしい。では女性ファンに男としての魅力をアピールして下さい! 「ワイルドさと甘えん坊のギャップ(笑)?! ワイルド&マイルドってことで」

宇宙、地球、そして人々の歴史『光のノスタルジア』『真珠のボタン』

2015.11.08 Vol.654
 南米ドキュメンタリーの巨匠パトリシオ・グスマン監督が“宇宙視点”の映像美で、混迷する文明社会に疑問を投げかける壮大なドキュメンタリーが現在、岩波ホールで上映中。世界の天文学者が集う天文観測拠点であり、独裁政治の犠牲者が眠る場所でもあるチリ・アタカマ砂漠を舞台にした『光のノスタルジア』と、地球規模の絶景を誇るチリ・西パタゴニアの海底で発見されたボタンの背景を語る『真珠のボタン』。宇宙の神秘と人間の愚行を対比させた巨匠の眼差しに絶賛が集まっている。  上映期間中、岩波シネサロン(岩波ホールのビル9F)にて、ゲストを招いてのトークイベントも開催。映画と合わせて専門家のトークを楽しんでみては(各回先着50名)。

原作者が語る、今なお続く“美術と戦争”

2015.11.08 Vol.654
 第二次世界大戦中“芸術”のために命をかけた男たちがいた…! 大戦当時、ナチス・ドイツからヨーロッパの美術作品を守るべく、芸術家や博物館学芸員などによって結成された“モニュメンツ・メン”の実話を、ジョージ・クルーニーが監督・主演で描く話題作『ミケランジェロ・プロジェクト』。この奇跡の物語を発掘したのが原作者のロバート・M・エドゼル氏だ。この、知る人ぞ知る歴史的秘話をエドゼル氏が書籍化したことによってモニュメンツ・メンの活動も再注目された。 「実際のところ、美術館関係者やユダヤ人コミュニティーはあまり協力的とはいえず、取材は大変でした。私が美術のプロではなかったからというだけでなく、戦時中に略奪された美術品の話題は、彼らにとって今なお非常にデリケートな問題だからです。兵士でもない美術館スタッフが戦地を渡り歩きながら、ゴッホやミケランジェロの作品をナチスから守るという一見、実に痛快な物語のようですが、実際は今なお見つかっていない作品や所有権、賠償問題が解決してない作品も多く、ある意味タブーともいえるエピソードなんです」  しかしクルーニーは映画化を熱望。 「初めて話をしたとき、ジョージがこの作品にものすごい情熱を持っていることを感じました。私が長年かけて、当事者や関係者と会い取材したことについても、評価してくれましたね。そして今回の映画化によって、モニュメンツ・メンの実話はまさに世界中の人の知るところとなったわけです」  一つの美術品の過去をたどるとき、そこには芸術的価値に加え、歴史のドラマが浮かび上がってくる。 「もしかしたら今もどこかに、失われた傑作が眠っているのかもしれませんね」

今週のオススメMOVIE 11/9~ vol.2

2015.11.08 Vol.654
『サヨナラの代わりに』  突然、難病・ALSと診断されたケイトは、介助の素人どころか家事すらできない女子大生・ベックを新たな介助人に選ぶ。介助人としてではなく友人としてそばにいてほしいというケイト。やがて2人は絆を深めていく…。 監督:ジョージ・C・ウルフ 出演:ヒラリー・スワンク、エミー・ロッサム他/1時間42分/キノフィルムズ配給/新宿ピカデリー他にて公開中  http://sayonarano-kawarini.com/

『第28回東京国際映画祭』リポート!

2015.11.07 Vol.654
10月22日から10日間にわたって開催された『第28回東京国際映画祭』。六本木のメイン会場に加え新宿にも上映エリアを拡大した今年は、劇場やイベントなどを合わせて総数44万9171人の動員を記録。その白熱の様子をリポート!

今週のオススメMOVIE 11/9~ vol.1

2015.11.07 Vol.654
『グラスホッパー』  気弱で心優しい草食男・鈴木は、渋谷スクランブル交差点で突然起きた無差別殺人事件で、婚約者・百合子を失う。事件現場で真犯人を示唆するメモを見つけた鈴木は復讐のため裏社会に身を置き、真犯人を追う。 監督:瀧本智行 出演:生田斗真、浅野忠信、山田涼介他/1時間59分/KADOKAWA、松竹配給/丸の内ピカデリー他にて公開中  http://grasshopper-movie.jp/

現地ロケで描き切った、本物のエベレスト!『エベレスト 3D』

2015.11.07 Vol.654
 1996年に起きたエベレスト史上最悪といわれる遭難事故を、超豪華な国際派キャストを揃えて映画化した話題作。本作は、キャスト・スタッフが実際に訓練を経てエベレストで撮影を行っている。その顔ぶれは、『ターミネーター:新起動/ジェニシス』のジェイソン・クラーク、『ナイトクローラー』のジェイク・ギレンホール、『ミルク』のジョシュ・ブローリン、『アバター』のサム・ワーシントン、『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』のキーラ・ナイトレイと、そうそうたるもの。それぞれ実在の人物をモデルに、命がけの戦いに挑むクライマーと、帰りを待つ家族の極限状態を演じ切る。入念な準備をし、経験豊かなクライマーたちが揃った登山ツアーのはずが、悲劇はなぜ起きたのか。本物ならではの映像を3Dで体感する感動に加え、エベレストに挑む人々の群像劇としても、感銘深い。  第72回べネチア国際映画祭でもオープニング作品として上映され絶賛された一本。あるときは天国のように美しい峰々の姿を、またあるときは人智を超える自然の恐ろしさを、ありのままにスクリーンに映し出す映像美は必見のひとこと。 (日本人キャスト・森 尚子インタビュー下部にリンクあり)

豪華キャストとエベレスト登山! 女優・森尚子

2015.11.07 Vol.654
 標高8848メートル。そこは本来であれば、人間が生身で立つことを許さない“デス・ゾーン”。1996年に発生した遭難事故を、現地ロケを交えてリアルに描き切った映画『エベレスト3D』が日本公開。ジョシュ・ブローリンやジェイク・ギレンホールといったハリウッド俳優とともにネパールでの撮影に挑んだのが、ロンドンを拠点に活動する女優・森尚子だ。生還した者、命を落とした者、一度は見捨てられながら自力で下山した者…そこには想像を絶するドラマがあった。 「なかでもやはり自分が演じた難波康子さんに非常に感銘を受けました。彼女は、この登山隊に参加した唯一の女性登山家であり、すでに6大陸最高峰登頂を成功させていて、チームの中で最高齢の47歳だった。そんな人をどうリアルに演じようかと思ったのですが、実際に山に立ったら、感動も苦しさもリアルに出てきました(笑)。長期間訓練をして、実際に5000メートルあたりまで登ったんです。体も辛かったですけど、クレバスにかけられたハシゴを渡るシーンは本当に怖くて。思わず足を止めてしまったらジョシュがすぐさま助けに来てくれました。状況が過酷だと、本当にみんな“仲間”になるんです(笑)」  奇跡的な出会いもあった。 「撮影中、偶然に難波さんの知人だという登山家の方にお会いしたんです。難波さんのお話を伺うこともできて、まさに山の奇跡が生んだ出会いでしたね。難波さんの勇気、行動力、そして山を一途に愛する姿に私自身、大きな影響を受けました」  海外で活動する困難さも乗り越えてきた。 「エベレストの大きさに比べれば私はまだまだ小さいな、と(笑)。皆さんも、この映画でエベレストの偉大さをリアルに感じてもらえたらうれしいです」

お台場のガンダムが動く!?

2015.10.26 Vol.653
 人気アニメ作品「機動戦士ガンダム」生誕40周年に向けたプロジェクト『ガンダム GLOBAL CHALLENGE』の第一次選考発表会が、26日に秋葉原にて行われた。  今回の発表ではロボット研究者ら4名を選出。機動戦士ガンダム総監督の富野氏は、今後の展開に大いに期待するとエールを送った。

鬼才ジョー・ライトが生み出した、懐かしくて新しいピーター・パンの世界

2015.10.26 Vol.653
 これまで『プライドと偏見』『つぐない』といった叙情豊かな人間ドラマを描いてきたジョー・ライト監督が、新たに手掛けるのは誰もが知っている、あの夢の世界の冒険物語! 最新作『PAN ネバーランド、夢のはじまり』を引っ提げて来日したライト監督は「僕のキャリアのなかでも、新たな挑戦となった作品」と語る。 「僕のこれまでの作品とはまた違った反応を聞くのも、すごく楽しいね。人々の感情に訴える作品に仕上がったと思っています。ピーター役のリーヴァイや、ヒュー・ジャックマンら役者の存在も大きかったね」  本作では“11歳の自分”の視点を大切にした、と監督。  「ピーターにはすごく僕自身が投影されていると思う。自己中心で移り気で(笑)、何より強い想像力を持っている。子供時代の僕は、世の中に圧倒されて、趣味のマジックに没頭しながら早く大人になりたいと願ってた。10代のころはマジシャンになるという夢を持っていてコヴェントガーデンのストリートで披露していたこともあったんだけど、あまり受けなくてね(笑)。そのころ初めて家にテレビが来て、テレビで映画を見て“これこそ新たなマジックだ”と思ったんだ」  映画というマジックの使い手となり、豊かな想像力を発揮するライト監督。物語の中でも想像力は大きな力として描かれる。 「想像力というのは人間にとって不可欠な物だと思います。映画監督でも数学者でも、子供でも大人でもね。想像力は筋肉みたいなもので、鍛えないと育たない。だから日本の子供たちにもいろいろな世界に触れて、ぜひ想像力を働かせてほしいね」  かつてないほど臨場感にあふれたネバーランドの光景と、ピーター・パン誕生の物語。3D上映で想像力を広げてみては。

格闘家イケメンファイル Vol.35 ハイパーノヴァ 大雅(たいが)

2015.10.26 Vol.653
 兄はK-1甲子園2008チャンピオンで、高校時代からその実力が認められている格闘家・HIROYA。そしてまた大雅も弱冠16歳でプロデビューし、まだ19歳ながら13戦11勝という好成績を残している。強く、そして揃ってイケメンな兄弟が格闘家になったのは必然だった。 「プロの格闘家になろうと思ったのは小学校1年生…いや、幼稚園の時には決めていました。ずっとK-1を見ていて大好きだったので、なるのが当たり前という感覚。さらに兄の試合も小さなころからずっと見ていたので、自然とプロを目指す環境になっていたと思います。僕はそうですが兄は小さいころすごく泣き虫で、無理やり道場に連れて行かれたって聞いています(笑)。K-1では、特に魔裟斗選手がかっこいいと思ってずっとあこがれていました。ですから小学校2年生の時に空手を始め、5年生で黒帯になると、ボクシングジムへ3年間通いました。その後キックボクシングを始め、今に至ります。最初から将来的にはキックボクシングをやろうと思っていました。ただ、小さいころは近所にキックボクシングジムがなかったので、空手を習い、ボクシングジムもキックボクシングをやるために、パンチの技術を学ぼうと思いやっていた。全部キックボクシングをやるための手段でしたね」  今年4月から休養をしていて、11月21日に東京・国立代々木競技場第二体育館で行われる試合が復帰戦となる。 「4月に行われたK-1 WORLD GP 2015 IN JAPAN〜−55kg初代王座決定トーナメント〜の決勝戦で負けてそれが結構ショックで…。あと手も痛めたということもあり、休養していました。決勝で負けた相手の武尊選手とは、去年の11月にも試合をしたんですが、KO負けをして、本当に悔しくて、悔しくて。そのあとすぐにトーナメントが決まったので、そこで返すつもりだったんですけど…。ただ、休養明けの試合となる11月21日のK-1 WORLD GP 2015 IN JAPAN 〜THE CHAMPIONSHIP〜のスーパーファイトから階級を−60kgに変えるので、武尊選手に借りを返すのは、いつになるか分からないですね。−60kgは初めてですが、以前から変えようという話もあり、自分でもずっと変えたほうがいいなと思っていた。しかし、大事な試合が先々決まっていたので、たまたまこのタイミングになりました。相手のレオナ・ペタス選手は最近勝ち続けていますし、間違いなくこの階級のトップの選手。背が高くてパンチが得意だという印象がありますが、僕もパンチが得意なので、今回はパンチで勝負しようと思っています」  試合を控えますます格闘技中心の生活を送っているが息抜きは? 「趣味もありませんし、興味のあるものも特には…。友達とご飯を食べに行くぐらいが息抜きかな。あと実家にグーっていうボストンテリアがいるんですけど、こいつにはめっちゃ癒されます。おっさんみたいな座り方をする犬なんですけど(笑)。人懐っこいので誰にでも懐くので、実家に帰って会うとめちゃくちゃ懐いてくる。好きな女性のタイプ? 自分がしっかりしていないので、しっかりしている人がいいですね。格闘技を知らなくてもいいけど、格闘家としての生活をサポートしてくれる人。もちろん年上でもいいです」  夢はK-1が昔の輝きを取り戻すということだという大雅。 「まず、地上波で生放送されるのが目標です。深夜ではありますが、テレビ東京で『新K-1伝説』という地上波のレギュラー番組が始まりましたし、少しずついい方向にむかっているなというのは肌で感じます。ですから、今度の試合ではしっかり相手を倒して実績を作り、いつか地上波で試合が生放送されるようにしたい。とは言っても、格闘技は生で見ると迫力があるし、面白いので会場に足を運べる人にはぜひ生で見てほしいです。11月の試合は、それまで格闘技を見たことがない人にも分かりやすいように派手な試合をしようと思っているので、みなさん楽しみにしてて下さい」

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