離島で海との共生について考えよう!「海と人と 人をつなぐ。」

海と日本PROJECT東京離島調査隊

 四方を海で囲まれた日本にとって、古来から「海からの恵」というものは切っても切れないものとなっている。時には生活を支え、時には安らぎやワクワク感を与えてくれる。その海では昨今、環境の悪化などさまざまなことが起こっている。この現状を知り、実際に体験することで全国の人たちが「自分ごと」としてとらえて、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくための「海と日本PROJECT」が全国各地で開催されている。

 この夏、「海と日本PROJECT 東京離島調査隊〜離島で海との共生について考えよう!」というイベントが8月20〜22日に東京都の離島である神津島で開催された。

 今回の目的は神津島でさまざまな体験をすることで離島の海について学び、都会の海にも通じる「海を大切にする取り組み」を探ろうというもの。

 参加したのは東京都在住の小学生10人と神津島在住の小学生3人。

 初日、東京から高速ジェット船で訪れた10人を神津島の3人がお出迎え。そこで交流会を行い、都内の10人を3グループに分け、そこに神津島の3人が1人ずつ加わった。3つのグループに分かれた子供たちは、同島の自然・伝統・産業などについて用意された8つのテーマから2〜3個ずつを選び、調査。そしてその内容を取りまとめ「神津島MAP」を作成するというのが今回、子供たちに課せられたミッションだ。

 Aグループは「海の環境保全活動」「都会の違い」「海に囲まれた暮らし」、Bグループは「海を守る取り組み」「神津島の海とは」、Cグループは「神津島の漁業について」「神津島の自然・文化」「海との共生について」のテーマをそれぞれ選択。
 まずは前浜市場に移動し、神津島の漁の仕方を動画を交えて説明を受ける。残念ながら水揚げ作業は見られなかったが規定サイズに満たない小さな金目鯛を用意してもらい、魚の選別機体験を行った。また、漁船に乗船する体験も実施し、子供たちも大喜び。その後、海産物の加工を行う「よっちゃーれセンター」に移動し、窓越しに海産物をさばいている様子を見学した。

 夜は地域おこし協力隊として平成27年11月から神津島へ移住している中村圭さんから神津島に関する民話・昔話を話してもらう。

 その後、天候不良で残念ながら予定していた星空観測はできなかったものの、星空観測キットを使用して、星の解説を受けた。

 2日目は朝から多幸湾海水浴場で海の安全教室を実施。海の安全対策としてライフジャケットの付け方を学び、さらに「ガンガゼ」という有毒のうにを実際に見せてもらいながらマリンシューズの大切さの説明を受けた。その後、シュノーケルの付け方を確認したうえで待望の海水浴。子供たちは笑顔でいっぱいとなった。

 海水浴の後は、海岸の漂着ゴミ拾いを実施。漂着ゴミにはペットボトル、空き缶、プラ容器、漁網、サンダルといったものが目に付いた。

 外国のものと思われるゴミも多かったが、「漂着ゴミの8割が本州の街から流れてくるゴミである」という説明を受けた子供たちはより身近な問題としてゴミ問題を捕らえることとなった。

 昼食時は浜川謙夫村長が挨拶に来て、一緒に食事をとり、ライフジャケット贈呈式を実施した。その後、温泉保養センターへ移動し、神津島の天然温泉で汗を流す。夕方には、今回調査した内容を各グループごとに発表し、神津島MAPを作成した。

 最終日の3日目もさまざまな体験学習が予定されていたのだが、折からの台風により、急きょ取りやめ。朝9時半の大型客船で子供たちは都内に戻る事になった。

 最後は、紙テープを島の人と子供たちで両端を持ち合い、船が離れていくにつれ、紙テープが伸びていく中、神津島とお別れをした。

 天候には恵まれないながらも2泊3日の神津島での経験は子供たちにとってかけがえのない体験になったに違いない。