T.T彩たまが琉球との激闘制し悲願の開幕戦勝利【8・30 Tリーグ】

世界でもトップクラスのピッチフォードがTリーグデビュー(撮影・上岸卓史)
Tリーグデビュー戦のピッチフォードがフルゲームのシーソーゲームを制し初白星

 第2マッチは彩たまのリアム・ピッチフォードと琉球の吉村真晴によるシングルス。

 ピッチフォードは今季から加入の世界ランク12位の世界でもトップクラスの選手。開幕直前に獲得が発表された吉村は2016年リオ五輪の団体銀メダルのメンバーだ。

 第1ゲームはピッチフォードが正確なバックと強烈なフォアで吉村を攻め立てるが、吉村も食らいつき10-10。今季からジュースが廃止され、ここでポイントを奪ったほうがこのゲームを奪うことになる。激しい動きのラリーの末、ピッチフォードがバックで逆サイドを突き、このゲームをものにした。

 第2ゲームはネットにかかるラッキーなプレーもあり序盤は吉村が8-2と大きくリードするが、ピッチフォードは怒涛の追い上げ。7-9まで押し返すが最後は11-7で吉村が取り1-1のタイとした。

 第3ゲームはこれまでと違い派手なラリーこそなかったが、1点を取り合うシーソーゲーム。最後はピッチフォードのバックのレシーブがネットに当たり大きく外れ、吉村が11-7で取り、2-1とした。

 第4ゲームも第3ゲーム同様、一進一退の攻防が続く。ピッチフォードのバックが冴えわたり、徐々に吉村を引き離すと11-8で取り2-2のタイとした。

 最終の第5ゲームは6-6からスタート。地力で勝るピッチフォードが9-8としたところで琉球がタイムアウト。ここから吉村が反撃を見せ、10-10。

 第5ゲームはジュースあり。吉村のレシーブがネットにかかり方向が変わるなど、ピッチフォードにとってアンラッキーなプレーもあったが、11-11からピッチフォードが2ポイントを連取し、吉村を振り切った。

 3-2でピッチフォードの勝利となり、これで彩たまの2勝となった。

 ピッチフォードは試合後「試合自体は個人的にもチーム的にも良かった。初めての試合で緊張したが勝てたし、Tリーグも全体的に良かった。最初の3ゲームは良くなかった。監督のアドバイスでバック対バックで勝負したほうがいいと言われたなかで、レシーブも4、5ゲームで良くなってバック対バックの展開が作れて良かった」などと試合を振り返った。

 またTリーグについては「世界のトップ選手がたくさんいて、来年の五輪に向けて強い選手と試合をしていくのが自分にとって重要だと思ったので参戦を決めた。ヨーロッパリーグはもっとお客さんが少ない。演出も含めて、Tリーグのほうがよりプロフェッショナルな感じ」などと話した。