スマホアプリで心のバリアフリー。「出かける勇気と楽しさ」感じて

アプリを立ち上げれば、すぐに出迎えや手助けを依頼できる
合理的配慮の認識、道半ば

 袖縁の想定する配慮者は、電車やバスなどの公共交通機関や、飲食店、ショッピングモールなどで働く人たち。こうした事業者からの導入利用料のほか、将来的には、店舗や施設が希望するサービスに繋ぐアフィリエイト広告、利用者のビッグデータ解析によるコンサルティング等を収入源とする考えだ。2016年に障害者差別解消法が施行されて以降、民間事業者にも義務化された合理的配慮の提供だが、実際にはその認識・浸透が進んでいるとは言いがたい。しかし、現在は、各自治体が、合理的配慮を導入するために必要な費用を助成しているほか、企業の価値を測る新たな尺度であるESGや国連の定めたSDGsなど、社会的価値を追求する動きもあり、潜在的なニーズは高いと見込んだ。