パラ水泳、パラリンピック1年前に決意表明。「いつ開催されても10日間闘い抜ける」

記者会見を開いた一般社団法人日本身体障がい者水泳連盟と同日本知的障害者水泳連盟
 東京パラリンピック開催まであと1年の節目を迎える中、22日、パラ水泳の競技連盟である一般社団法人日本身体障がい者水泳連盟と同日本知的障害者水泳連盟がリモート記者会見を行い、選手たちが東京大会に向けて意気込みを語った。

 この夏から代表合宿などを再開したパラ水泳。日本代表監督の上垣匠氏はまず、「我々としては、いつ開催されてもパラリンピックを10日間闘い抜ける準備を着々と進めているところ。選手たちも各自のパフォーマンスを発揮してくれると信じている」と期待を込めた。

 練習拠点のアメリカから帰国し、現在は日本で練習を積むリオ大会銀メダリストの木村敬一は「今はアメリカのコーチからトレーニングメニューを貰って日本で練習しています。日本でしかできないことも沢山ある。施設やサポート体制は日本の方が進んでいるし、その環境を生かしていければ」と前向きな姿勢を示した。
2019年世界選手権では400m自由形と100mバタフライで銀メダルを獲得した富田宇宙
 来年の五輪パラリンピック開催に向けては、秋から組織委員会らによって具体案が議論される。新型コロナウイルスの感染拡大で開催が不透明な中、選手たちにとって新たな目標も設定された。同連盟は2021年5月21〜23日に日本代表選考会として「2021 ジャパンパラ水泳競技大会」を横浜国際プールで行うことを発表した。

 2019年世界選手権の銀メダリストの富田宇宙は「期間が延びた分、レベルアップの機会として捉えようとしています。(パラリンピックの)試合直前ということで、5月にパラリンピックを迎えるくらいの気持ち。自己ベストをしっかりと出して、その勢いで本番でさらに上を目指すという展開にしていきたい」と意気込んだ。

 来年に向けては「開催されれば、これまでとはひと味違った意味合いになると思う。障害者がコロナという状況下でそれぞれ工夫をして、さらなるパフォーマンスの向上をお見せする機会。これまでのパラリンピックを超えるような強いメッセージをお届けできるのでは」と富田。1年後の未来へ向け、言葉に力を込めた。