佐々木蔵之介と片桐はいり、共通点は池袋西口公園と緑魔子!?「東京芸術祭 2022」開幕

写真左より『嵐が丘』に出演する片桐はいりと『守銭奴 ザ・マネー・クレージー』に出演する佐々木蔵之介

 後半は佐々木と片桐によるトークセッション。それぞれ整備される前の池袋西口公園で舞台出演を経験し、観劇デビューも「本多劇場がオープンした時の緑魔子さんと柄本明さんの『秘密の花園』」(片桐)、「唐十郎さんの『下町唐座』を見に行ったら緑魔子さんと唐さんがいて“これが演劇体験なんだ”と圧倒された」(佐々木)と意外な共通点の多い2人。

 テント芝居をしていたという片桐は「完全に野外ではないんですけど、テントの上に雨が降るとバーっというものすごい音がするんです。“うわ~、すごい拍手”と思って出て行ったら雨の音だった(笑)」と笑顔に。

主要演目『嵐が丘』『守銭奴 ザ・マネー・クレージー』の見どころは?

 エミリー・ブロンテの名作を大胆に再構成した『嵐が丘』に出演する片桐は、会場となるグローバルリングシアターを見渡し「この円形を全部使ってやることになるんですけど、けっこうすごいことだなと今改めて思っています。映画館や劇場は魔法の箱と言いますか、劇場に入っていくことでかかる魔法ってあるじゃないですか。その箱がないところでどれだけできるのかはけっこうなチャレンジ」と目を見張る。

『嵐が丘』の見どころを「『嵐が丘』って恋愛劇で、濃密な人間関係のお芝居というイメージじゃないですか。改めて読んでみるとあまりにも激しすぎて、キャサリンという人は自然災害に近いような存在なんじゃないかと思い始めています。雨、風、雑踏の音、車の音、ネオン……街にあるものを全部取り込んでお芝居ができたらいいなと思うのと、通行していて“邪魔だな”という方にも見て、触れていただいて次に劇場の扉を開けるきっかけになれば」と語った。