映画『CBGB ニューヨーク、PUNKが生まれた場所』に、ヤラれてしまってどうしようかわからない【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】
黒田勇樹です。
公演後の束の間の休息がちょっと長くなってしまって、うずうずが止まらなくなってきた今日この頃です。
とはいえ、このコラムもですがいろいろな作品を見て刺激をもらっているので、まあ充電の時期と思って、うずうずしておきます。
では今週も始めましょう。
カントリー、ブルーグラス、ブルースの頭文字から名付けられたライブハウス「CBGB」の、オーナーを中心とした物語。“古き良き音楽”を、やろうと始めたのに、どんどん新しいものが生まれていく。筆者はロックとパンクの関係は四角と正方形みたいなものだと思っていて、それ以上の説明というか分類は野暮だと思っています。「バンドの編成がこうならロック」とか、「ビートの刻み方がこうならパンク」とか、言い始めたら、ジャンルそのものが死ぬ。そういった印象なんです。
その“パンク”という、ジャンルが生まれた歴史を非常に丁寧に再現されていた映画でした。
テレヴィジョン、トーキング・ヘッズ、パティ・スミス、ラモーンズ、ブロンディといったアーティストをどんどん発掘していくオーナーのヒリー。
起こる出来事たちが、全て「コンプラ原理主義」の現代では許されないことばかり。その中で素晴らしいアーティストや音楽、カルチャーが生まれていくさまに、共感しか出来ない筆者がいました。
「やっぱ、こんくらいイカれてないと面白いもん作れないよな!?」と、悪魔に囁かれているような感覚。これを教科書にアップデートしたモノづくりをしなければいけないとギリギリ踏みとどまりました。
「戦国時代なら斬ってたけど、時代が変わったからじゃんけんで決めよう」みたいなことが言える大人になりたい。そんな映画でした。
でも…「パンク超えてぇ」という気持ちもフツフツと沸き起こる。
新しいジャンルを生む過程の記録と教科書だと言ってもいい映画だったんではないでしょうか?
背筋が伸びるのか、中指が立つのかわかりませんが、本当に素敵な時間を提供してくれる作品でした。いい子は真似しないように。やんちゃな大人は是非劇場へ! ヤラれました。

