「ハリウッド・スターは、なぜ来日しなくなったのだろう?」映画評論家が考察
約30年の取材人生を彩ったスターたち…映画評論家が振り返る
先日、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督のブラックコメディー『DIGGER/ディガー』(26)のプロモーションで主演トム・クルーズが通算26回目の来日を果たし、3日間にわたって大好きな日本に滞在、大きな盛り上がりを見せた。クルーズ以上に日本を訪れたスターはこれまで存在しなかったし、今後もいないのではなかろうか。それにしても近年、ハリウッド・スターの来日が減少している。
かつては映画=ハリウッド映画であり、スター=ハリウッド・スターであった。そして華やかなオーラをまとったゴージャスな人気俳優たちがこぞって来日し、お茶の間を賑わせていた。特に個人的に記憶に残っているのが、1990年代後期から2000年代前半だ。『タイタニック』(97)、『アルマゲドン』(98)、『マトリックス』(99)、『シックス・センス』(99)、『ロード・オブ・ザ・リング』(01)、『スパイダーマン』(02)、『ラスト サムライ』(03)といったハリウッド大作は日本でも興行的に大ヒットを記録。レオナルド・ディカプリオ、トム・クルーズ、ジョニー・デップ、キアヌ・リーブス、ブルース・ウィリス、ブラッド・ピット、ジム・キャリー、ヒュー・グラント、オーランド・ブルーム、トビー・マグワイア、ウィル・スミス、ジョディ・フォスター、メグ・ライアン、ニコール・キッドマン、アンジェリーナ・ジョリー、ナタリー・ポートマン、ミラ・ジョヴォヴィッチ、シャーリーズ・セロン、エマ・ワトソン、アン・ハサウェイ、さらには80年代から90年代にかけて大スターだった少し上の世代のシルヴェスター・スタローンやアーノルド・シュワルツェネッガー、ハリソン・フォード、トム・ハンクスたちが新作を引っ提げて来日し、レッドカーペットを歩き、プレミア上映に登壇するという華々しい光景は珍しくなかった。
個人的には、『スパイダーマン』の記者会見で、目の前にいたキルスティン・ダンストに挨拶したところ、チャーミングな笑顔で挨拶を返してくれたのが印象に残っているが、『ロード・オブ・ザ・リング』の記者会見では、目の前にいた当時は無名のオーランド・ブルームに声をかけたところ、返事がなかったので無視されたかな。と思いきや、5秒ほど経ってから恥ずかしそうに挨拶が返ってきたということがあった。そして監督ピーター・ジャクソンが、裸足で登壇していたのを今でも鮮明に覚えている。
『ギャング・オブ・ニューヨーク』レオナルド・ディカプリオとマーティン・スコセッシ監督(2002年)/『レッド・ドラゴン』エドワード・ノートン(2003年)/『パニック・ルーム』『フライトプラン』などで来日したジョディ・フォスター/『バイオハザード』シリーズで度々来日したミラ・ジョヴォヴィッチとポール・W・S・アンダーソン監督/(筆者撮影)






