歴史的大ヒットの『オブセッション』に続け!『バイオハザード』ほか今後期待のホラー映画10本!
【映画監督が解説】“YouTuber監督”の記録的ヒット作に続くのは…?
アメリカの低予算ホラー映画『オブセッション 災愛』(7月17日公開)が、歴史を塗り替える驚異的なヒットを記録している。
現時点での北米の興行収入は2億2219万ドル、世界興収は3億3922万ドル。北米では公開6週目で3位と非常に粘り強い興行を見せている(初登場3位、2週目2位、3週目2位、4週目4位、5週目2位という驚くべき推移)。北米配給を手がけたユニバーサル傘下のフォーカス・フィーチャーズの作品としては『ダウントン・アビー』(19)を抜き北米&世界興収歴代1位。『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』(99)や『メッセージ』(16)を抜いて、映画祭で配給権を獲得された映画の累計興収1位にも輝いた。また、アカデミー賞を受賞したホラー『ゲット・アウト』(17)や『WEAPONS/ウェポンズ』(25)の興収もすでに超えている。北米興収は間もなく『プラダを着た悪魔2』(26)を超えると見られており、アカデミー賞16部門にノミネートされたライアン・クーグラー監督の『罪人たち』(25)の2億7998万ドルに迫る勢いだ。
『オブセッション 災愛』の監督・脚本・編集は、現在26歳のカリー・バーカー。これが長編デビュー作で、無名の俳優たちと共に75万ドルという超低予算で製作された。バーカーはYouTuberとしてスケッチコメディのシリーズや短編ホラー映画を製作し、若くして注目を集めた人物(チャンネル登録者数は120万人。動画の総視聴回数は6億超え)。2023年に監督を務めた短編ホラー『The Chair(原題)』が1000万以上の視聴回数を記録し、プロデューサーのジェイムズ・ハリスから同作を基にした長編映画の製作を持ちかけられるが、代わりにバーカーが提案したのが『オブセッション 災愛』だった。2024年には製作&監督した製作費800ドルのファウンドフッテージホラー映画『Milk & Serial(原題)』をYouTubeで公開、これがバイラルとなり2025年に大手エージェントのユナイテッド・タレント・エージェンシーと契約を結んだ。
2024年10月から20日間にわたってL.A.で撮影された『オブセッション 災愛』は、昨年のトロント国際映画祭のミッドナイトマッドネス部門でワールドプレミア上映され話題を呼び、激しい争奪戦の末フォーカス・フィーチャーズが1400万〜1500万ドルで配給権を獲得。これはトロント国際映画祭で取引されたジャンル映画の最高値となった。その後、敏腕プロデューサーのジェイソン・ブラムが製作総指揮に加わったことで、作品の強力な追い風となる。楽器店の従業員の男性が、片想いする同僚女性が自分に恋することを願い、クリスタルショップで購入したおまじないのおもちゃを使用すると、恋するどころか恐ろしく執着(オブセッション)するようになり…というストーリーの同作は、もしかしたら来年のアカデミー賞ノミネートもあるかもしれない。
バーカーは最新監督作『Anything But Ghosts(原題)』の撮影をすでに終えており、主演はアーロン・ポール(「ブレイキング・バッド」)とブライス・ダラス・ハワード(『ジュラシック・ワールド』)。ジェイソン・ブラムとロイ・リー(『WEAPONS/ウェポンズ』)がプロデュースを務め、フォーカス・フィーチャーズが北米配給する。2人のインチキ心霊調査員が本物の幽霊に遭遇してしまい、というストーリーのスーパーナチュラルホラーだ。来年には北米公開されるだろう。バーカーの次の監督作はA24製作の『悪魔のいけにえ』最新作だが、さらにその次の監督作(タイトル未定のオリジナルのホラー映画)もユニバーサルとブラムハウス・アトミックモンスターと巨額の契約を結んでいる。快進撃は続きそうだ。

