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名作の裏に隠され続けた“白い怪物”との死闘の真実『白鯨との闘い』

2016.01.12 Vol.658

 これが、誰も知らなかった「白鯨」誕生秘話! 伝説の白い巨大なクジラとの死闘を描いたメルヴィルの名著『白鯨』。実はその原点となったのは、ある捕鯨船が陸地から隔絶された太平洋沖で、30メートルを超える白いクジラに襲われたという実際の海難事故だった。その衝撃の実話を綴り、数々のノンフィクション賞を受賞した作品を『アポロ13』『ビューティフル・マインド』のアカデミー賞監督ロン・ハワードが映画化。小説『白鯨』では書かれることの無かった真実が、いまここに明かされる!
 巨大なクジラと人間との死闘に秘められたドラマを映画化。誰も助けてはくれない大海原。そして乗組員を恐怖のどん底に突き落とす、体長30メートルもの巨大な白いクジラ。海の男たちに降りかかる困難を、圧巻の映像で描き出す。

 主演は『アベンジャーズ』『マイティ・ソー』のクリス・ヘムズワース。極限状態に追い込まれる乗組員を率いる人望熱きリーダーを熱演。他、乗組員役に『リンカーン/秘密の書』のベンジャミン・ウォーカー、『ダークナイト』シリーズのキリアン・マーフィーら。『白鯨』の著作者メルヴィル役に『007』シリーズのベン・ウィショー。
 圧巻のスペクタクル映像で描かれる、白鯨との死闘や大自然の恐怖。船を破壊され、大海原に投げ出された男たちをさらなる試練が待ち受ける。命の瀬戸際で、彼らが下した究極の選択とは…。

巨匠にして挑戦者であり続けた映画監督・市川崑の傑作を一挙上映

2016.01.11 Vol.658

 日本映画界を代表する巨匠・市川崑。1915年三重県に生まれた市川は、京都J.O.スタジオにアニメーターとして入社。短編アニメ『新説カチカチ山』を監督。その後、新東宝、東宝、日活と籍を移しながら評価を高め、1956年の『ビルマの竪琴』でヴェネツィア国際映画祭サン・ジョルジュ賞を受賞。以後、海外でも高い評価を得た『鍵』や『おとうと』、ドキュメンタリー『東京オリンピック』、名作ミステリーを映画化し、のちに自らリメイクした『犬神家の一族』など、ジャンルにとらわれることなく、常にエポックメーキングとなる話題作を発表し続けてきた。日本のみならず海外のクリエイターたちからのリスペクトも厚く、第65回ベルリン国際映画祭での特集上映に始まる巡回上映が、高く評価されている。

 そんな市川崑の代表的作品を一挙上映する、生誕100年記念企画『市川崑映画祭 光と影の仕草』が1月16日よりスタート。上映されるのは、長谷川一夫主演作『雪之丞変化』、京マチ子の犯罪コメディー『穴』、市川雷蔵主演作『炎上』、戦争大作『野火』、岸恵子主演作『おとうと』、昭和の名女優が集結した『黒い十人の女』、『細雪』、横溝正史原作のミステリー『犬神家の一族』『悪魔の手毬歌』、名作文学の映画化『吾輩は猫である』『破戒』など、市川崑を語る上で欠かせない作品が勢ぞろいする他、岩井俊二監督による、市川崑の半生とその伴侶・和田夏十の絆を見つめたドキュメンタリー作品『市川昆物語』も上映。中には、今回初デジタル化される作品もあるので、当時のいきいきとした映像をお楽しみに。

「映画は所せん、光と影だと思います。光と影がドラマなのです。その光と影は、尽き果てることのない永遠のものだと思います」という言葉を残した市川監督。彼が紡いだ、さまざまな光と影のドラマを、再びスクリーンで見る絶好の機会だ。

「動物たちの目線」で見る、2万年の物語 監督 ジャック・クルーゾ

2016.01.11 Vol.658

 大自然や生物たちに肉薄し、その美しさと厳しさを伝えてくれるネイチャードキュメンタリー。撮影クルーの苦労はよく知られたところだが、彼らにとって最も難しいのは“ありのままの姿”を間近で撮影することだという。「どんなに野生の生物に迫って撮影できても、彼らがカメラマンに警戒してしまえば、自然な行動を撮影することはできなくなってしまうんです」と語るのは、『シーズンズ 2万年の地球旅行』のジャック・クルーゾ監督。『オーシャンズ』に続きジャック・ペランとタッグを組んだ作品。

「今回はさまざまな動物たちの“自然な姿”を撮ることが大きな目的でした。そのため、野生の動物たちの撮影に加え、『WATARIDORI』のときと同様、動物行動学に基づいた撮影方法も活用しました。例えば撮影で使ったオオカミたちは子供のころから人間に慣れさせており、人間やカメラを意識せずに自然の行動をとってくれます。それによって、群れの狩りにカメラを並走させるという、完全な野生のオオカミでは不可能な撮影が可能となったのです。あのオオヤマネコにしても、現在では劇的に数が減っているので、自然な行動を撮影どころか野生の個体を発見することすらできなかったでしょう」

 悠久の時を動物の視点で描く切り口もユニークだ。

「動物たちは厳しい自然の中で命をつないできました。やがて人間が文明社会を築き、その影響を受けながら生きる動物たちも現れました。しかし人間社会はどんどん自然を侵食しています。悠久の時を生き延びた野生の動物たちは、これからどうなるのか。本作をきっかけに、我々人間がこれからどうすべきか、地球や動物の目線で考えてもらえればうれしいですね」

『シーズンズ 2万年の地球旅行』
監督:ジャック・ペラン、ジャック・クルーゾ/日本語版ナレーション:笑福亭鶴瓶、木村文乃/1時間37分/ギャガ配給/1月15日より TOHOシネマズ日劇他にて公開  http://gaga.ne.jp/seasons/

今週のオススメMOVIE 1/11〜 part4

2016.01.11 Vol.658

『の・ようなもの のようなもの』

 30歳で脱サラし落語家になるもいまだ前座の出船亭志ん田。ある日、師匠・志ん米から以前に一門にいた兄弟子・志ん魚を探し出すように命じられる。ところが志ん魚は落語と無縁に生きていて…。

監督:杉山泰一 出演:松山ケンイチ、北川景子、伊藤克信他/1時間35分/松竹配給/1月16日より新宿ピカデリー他にて公開  http://no-younamono.jp/

今週のオススメMOVIE 1/11〜 part3

2016.01.11 Vol.658

『シンドバッド 魔法のランプと動く島』

 伝説の魔法族の姫・サナと出会ったシンドバッドは、バハル号の乗組員とともにサナの仲間を探して大海原へと旅立つ。とある島に上陸したシンドバッドたちは、サナに導かれ“魔法のランプ”を探す。

監督:宮下新平 声の出演:村中知、田辺桃子、永澤菜教他/50分/イオンエイターテイメント配給/1月16日より品川プリンスシネマ他にて公開  http://www.sinbad.jp/

『偉大なるマルグリット』試写会に15組30名

2016.01.11 Vol.658

 本国フランスで100万人を動員した、衝撃の“音痴”音楽エンターテインメント!
 誰が聞いても音痴なのに誰からも愛されたという、実在のソプラノ歌手にインスピレーションを受けて生まれた、笑いと感動のドラマ。監督はカンヌ国際映画祭やセザール賞の常連、グザヴィエ・ジャノリ。主人公の音痴の歌姫マルグリット役には『大統領の料理人』などでセザール賞6度のノミネートを誇るカトリーヌ・フロ。

 1920年、パリからそう遠くない貴族の邸宅でサロン音楽会が開かれていた。会に参加した新聞記者・ボーモンは、その日の主役・マルグリット夫人の歌声に唖然とする。なんと彼女は絶望的なほどの音痴だったのだ。しかし儀礼的な貴族たちは拍手喝采。本人だけが、事実にまったく気づいていなかった…。
 彼女がいつ真実を知るのか、知ったらどうなるのかハラハラすること必至。彼女のユニークな人生を見守りながら、いつしか愛や孤独について考えさせられる。
 2月、シネスイッチ銀座ほか全国公開。

『クーパー家の晩餐会』試写会に25組50名 

2016.01.11 Vol.658

『I am Samアイ・アム・サム』のジェシー・ネルソン監督が、ダイアン・キートン、ジョン・グッドマン、マリサ・トメイ、オリヴィア・ワイルド、アラン・アーキン、アマンダ・セイフライドという豪華キャストを迎えて描く、訳アリすぎる一家の一日!

 1年に1度、クリスマスに集まるクーパー一族。とびきりのご馳走を前に皆が笑顔──のはずが、ひと口食べるごとに、それぞれの嘘がバレていく──。彼らは、笑顔の裏にそれぞれやっかいな秘密を抱えていたのだ。この日を最後に離婚することを隠している父と母、不倫の恋を隠すために空港で出会った男を恋人に見立てて連れてきた娘、失業を言い出せない息子…嘘と秘密を持ち寄った神聖な晩餐会の席で、彼らは何を語り出すのか?

 『I am Sam アイ・アム・サム』では世界中を涙で包んだネルソン監督。今回は、秘密と嘘だらけの家族が大波乱のクリスマスのなかで互いを受け入れていく姿を、笑いあり涙ありで綴る。2月19日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開。

『ザ・ブリザード』試写会に10組20名 

2016.01.11 Vol.658

 アメリカ沿岸警備隊(コーストガード)史上最も偉大で最も不可能な救出ミッションとして語り継がれている“SSペンドルトン号の救出劇”の実話を描くスペクタクルな感動作。救助艇の船長、バーニー・ウェーバーの没後、2010年に発表されたノンフィクション小説を原作に、『ミリオンダラー・アーム』のクレイグ・ギレスピー監督が映画化。主人公・バーニー役は『スター・トレック』シリーズのクリス・パイン。ブリザードに襲われた凍てつく海での救出劇を体感させる、圧巻の映像に注目を。

 史上まれに見るブリザードによって、巨大タンカーSSペンドルトン号が真っ二つに破壊されてしまった。生存者32人の救出に向かったのは、4人のコーストガードが乗る全長11m弱・定員12人の小型救助艇だった。風速40mという雨と雪交じりの強風、最大20m超える高波。荒れ狂う冬の海でタンカーを発見したとしても、定員12人の船がどうやって、32人と隊員4人の36人全員を無事に帰還させられるというのか。2月27日より全国公開。

今週のオススメMOVIE 1/11〜 part2

2016.01.10 Vol.658

『パディントン』

 はるばるペルーから大都会・ロンドンへ、家さがしにやってきた小さな紳士。丁寧な言葉づかいで道行く人に話しかけるも、誰からも相手にしてもらえない。なぜなら彼は“クマ”だから! やっと出会った親切なブラウンさん一家に“パディントン”と名付けられ…。

監督:ポール・キング 出演:ヒュー・ボネヴィル、サリー・ホーキンス、ニコール・キッドマン他/1時間45分/キノフィルムズ配給/1月15日(金)より全国公開  http://paddington-movie.jp/

今週のオススメMOVIE 1/11〜 part1

2016.01.10 Vol.658

『クリムゾン・ピーク』

 死者の魂と通じ合う力を持つ作家・イーディス。魅力的な男性トーマスの求婚を受け、彼の屋敷“クリムゾン・ピーク”で暮らすことになるが、それは以前、母の霊が警告していた場所だった。やがてトーマスの真意、そして屋敷の秘密が明かされ始める。

監督:ギレルモ・デル・トロ 出演:ミア・ワシコウスカ他/1時間59分/東宝東和配給/TOHOシネマズ シャンテ他にて全国公開中  http://CRIMSONPEAK.jp  R15+

ブルーリボン賞 『海街diary』が4部門ノミネート

2016.01.08 Vol.658

 東京映画記者会(在京スポーツ7紙の映画担当記者で構成)が選ぶ「第58回ブルーリボン賞」の各部門候補が3日、決定した。各賞の候補には映画『海街diary』の面々がずらり。綾瀬はるかが主演女優賞、長澤まさみが助演女優賞、広瀬すずが新人賞、そして是枝裕和監督も監督賞にノミネートされている。ほかにも『ビリギャル』に主演した有村架純、『HERO』などに出演した吉田羊ら映画界をにぎわした顔ぶれがズラリと並んだ。

 本選は今月中に行われ、1月下旬に発表予定。2月9日に東京・内幸町のイイノホールで授賞式が行われる。

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