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桜庭ななみインタビュー「撮影現場には素敵なニィニィがいる」

2011.10.03 Vol.526

ニィニィから教えてもらったたいせつなこと。映画『天国からのエール』

ギターを弾きながらマイクに向かう桜庭ななみの姿は、本当に楽しそうだ。この映画のモデルとなった仲宗根陽(なかそね ひかる)氏もこんな表情を見て、若者たちを応援したいと思ったのかもしれない。昨年『最後の忠臣蔵』で同年の新人賞を総なめにし、今年も公開作が続く若手女優の注目株・桜庭ななみが最新作を語る。

撮影現場には必ず素敵な“ニィニィ”がいるんです。

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ヘアメイク:石原知世 スタイリスト:東野邦子 撮影:新妻和久

 沖縄・本部町(もとぶちょう)にある〈あじさい音楽村〉は、近所で弁当屋を営んでいた仲宗根氏が高校生たちの夢を応援するため私財を投じて作った無料の音楽スタジオ。彼は“あいさつをすること”“人の痛みの分かる人間となること”などルールを設けて高校生たちを見守った。2009年に帰らぬ人となったが、スタジオからは数組のアーティストがプロとして巣立っている。本作では実際の〈あじさい音楽村〉などで撮影されている。

「手作り感満載のスタジオなんですよ。防音のため、壁に紙の卵ケースが張られているんですけど、撮影中にそのケースの中に虫が入ってしまって、虫の音で撮影が止まったりしました(笑)。でも、私もわりとアバウトなタイプなので、その手作り感が居心地良かったです(笑)。私は、スタジオを使っている高校生たちの演奏は聞いてないんですけど、彼らの姿を見ていて、きっと演奏も上手なんだろうなと感じました。本当に、礼儀正しいんです。私はテニスとバレーボールをやっていたんですけど、運動部でも、強いチームはあいさつがしっかりしているんですよ」

 クライマックスのライブシーンは桜庭の演技によって最も感動あふれる場面となった。

「実は台本には“アヤ、歌う”しか書かれていなかったんです。それで監督に聞いたら“好きなようにやってみてください”と言われ…。ええーって思いました。見せ場なのにいいのかな!?って(笑)。どう演じたらいいのか撮影直前までずっと考えていたんです。でもステージに立って、アヤになったとたん、それまでのシーンを振り返ったらいろいろな思いがあふれてきて…。1000人のエキストラさんたちにも引っ張ってもらって、あのシーンはあの場にいた全員で一緒に作り上げたものだと思っています」

 主人公・大城陽を演じた阿部寛は現場でもみんなの“ニィニィ”だったという。

「私は最初すごく緊張していたんですけど、阿部さんが“昨日、テレビ出てたね”とか何かと話しかけてくださって。撮影ではどの現場にも“ニィニィ”みたいな素敵な人がいるんです。今回も熊澤監督に“自由にやってみて”と言われて、自分なりに考えることができて、そのおかげで少しは成長できたかなと思います」

 アヤは陽に叱られながら成長するが、そんなふうに怒られたことは…?

「いっぱいありますよ(笑)。事務所のスタッフさんにもよく怒られるし、学校の課題を貯めこんでしまって先生によく怒られたし。でもそれは私のことをすごく考えてくれている、ということだから」

 作品を重ねるごとに成長目覚ましい。

「私生活や精神面にはデビューからあまり変わりがないような…(笑)。変わったのは、お芝居に対しての思いですね。もっとこうしてみたいとか、こんな役もやってみたいとか、以前よりももっとはっきり考えるようになりました。どんどんお芝居することが楽しくなってきているんです。成長していく人物を演じることが多いんですけど、私自身も役と一緒に成長できたらいいなと思っています」

 クライマックスのフェスシーン、もしデビュー当時だったら…。

「たぶん、棒読みで歌ってます(笑)。今よりももっと緊張して、頭が真っ白になってたんじゃないかな。私、実はけっこう緊張するタイプで、しかも緊張するとすごくしゃべるんです。泣くシーンの前に“ななみちゃんは次、泣くシーンだからそっとしておいてあげよう”なんてなるともっと緊張しちゃってダメなんですよ。でも撮影前にしゃべっているって、見た目的には良くないですよね…撮影に集中してないみたいで(笑)」

 本人はそう言うが、スクリーンから伝わってくるのは真摯な演技。8月にはガールズユニット“bump.y”の4thシングルを発表。10月スタートのドラマ「僕とスターの99日」や、ボイスキャストを務める主演作『ドットハック』(2012年1月公開予定)など活躍めざましい桜庭に、そんな一面があると聞くと、ますます応援したくなる。

(本紙・秋吉布由子)

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© 2011『天国からのエール』製作委員会

『天国からのエール』

監督:熊澤誓人 出演:阿部寛、ミムラ、桜庭ななみ他/1時間54分/アスミック・エース配給/新宿バルト9他にて公開中 http://yell-movie.com


第24回東京国際映画祭 10月22日より開催

2011.10.03 Vol.526
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(写真左から)
『キツツキと雨』 ©2012「キツツキと雨」製作委員会
『マネーボール』 ©Columbia TriStar Mark eting Group, Inc. All rights reserved.
『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』 2011 Constantin Film Produktion GmbH, NEF Productions, S.A.S., and New Legacy Film Ltd. All rights reserved.

 毎年、世界中から注目の映画が集まる東京国際映画祭(以下TIFF)が10月22日から30日まで六本木ヒルズをメイン会場に、都内の各会場で開催される。

 コンペティション部門では、役所広司と小栗旬が初共演を果たしたヒューマンドラマ『キツツキと雨』や、グレン・クローズが男装して執事を演じるロドリゴ・ガルシア監督作『アルバート・ノッブス』、現代アメリカの教育現場の実態を描いたエイドリアン・ブロディ主演作『デタッチメント』など力作がそろい踏み。東京 サクラ グランプリの行方が楽しみだ。

 ミラ・ジョヴォヴィッチが悪役に扮する『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』や、ブラッド・ピット主演作『マネーボール』など、特別招待作には豪華作品がめじろ押し。ビッグスターの来日も期待できそう?

「震災を越えて」「香川京子と巨匠たち」など、特別上映や特集上映など、今年も見どころ満載だ。

 詳細は公式サイトhttp://2011.tiff-jp.netへ。


レズビアン&ゲイ映画祭は7日からスパイラルホール

2011.10.03 Vol.526
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オープニング作品『ロミオ』

 東京国際レズビアン&ゲイ映画祭が7日から表参道のスパイラルホールで開催される(〜10日まで)。劇場公開される機会の少ないセクシュアリティやジェンダーをテーマにした映画を上映してきた同映画祭も今年で20周年を迎える。回を重ねるごとに観客動員数もうなぎ登りで、同種の映画祭ではアジア最大規模の映画祭にまで成長した。

 かつてはセクシャルマイノリティたちが楽しむためのものという側面が強かったが、今ではひとつのカルチャーイベントとして、定着している。

 上映スケジュールなどはhttp://tokyo-lgff.org/2011/まで。


『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』

2011.10.03 Vol.526

あの名作の“エピソードゼロ”が今、明かされる!

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©2011 Twentieth Century Fox Film Corporation

 なぜ、猿が劇的な進化をとげ、人間を支配するようになったのか…。1968年、主演チャールトン・ヘストン、監督フランクリン・J・シャフナーで公開され、世界中に衝撃を与えた名作映画『猿の惑星』。同作では語られなかった“すべての始まり”を、壮大なスケールで映像化した話題作が、ついに日本上陸だ。

 物語では、ある新薬によって高度な知能を遺伝的に受け継いだ猿・シーザーと、その薬の開発者で育ての父でもある科学者・ウィルとの葛藤、そしてシーザーが自由を求め、困難を乗り越えながら成長する姿をドラマティックに描いていく。この物語をよりリアルに伝えるのが『アバター』を手掛けたWETAデジタル社の最新技術。特殊メイクでも着ぐるみでもなく、すべてCGでシーザーという血の通ったキャラクターを生み出している。

 発端となる新薬を開発する科学者・ウィル役に『127時間』のジェームズ・フランコ。パフォーマンス・キャプチャーの名手、アンディ・サーキスがシーザーの動きと感情を体現している。

STORY:若き神経科学者・ウィルは実験体だったチンパンジーが生んだ子を密かに持ち帰りシーザーと名付け育てる。シーザーは成長するにつれ、類まれな知性を発揮していくが…。

監督:ルパート・ワイアット 出演:ジェームズ・フランコ他/1時間46分/20世紀フォックス映画配給/10月7日(金)よりTOHOシネマズ 日劇他にて公開 2D/3D http://www.foxmovies.jp/saruwaku


神木隆之介、少しオトナの役に挑戦! が「深い経験をしたことがないから…」

2011.09.27 Vol.525

『時をかける少女』『サマーウォーズ』など名作を世に贈り出してきたアニメ・スタジオ、マッドハウスの最新作『とある飛空士への追憶』完成披露試写会が22日、都内で行われ、ボイスキャストを務めた俳優の俳優の神木隆之介と新人の竹富聖花、監督の宍戸淳、原作者の犬村小六が登壇した。

 神木は現在18歳だが、今回声を担当した主人公・シャルルは21歳という少し年上の設定。「年上の役は初めての挑戦だったので、なるべく声を低く低くと意識した。元々声が高いので。いざ聞くと別人だな〜と思いました。自分、こんな声出せたんだ、意外だなって」と、本作を通して幅を広げたようす。名もなき飛空士と次期皇妃との身分違いの切ない恋を主軸に、たった一機の水上偵察機が敵の圧倒的戦力を突破する様を描いたストーリー。

 身分違いの恋愛観について質問されると神木も竹富も「深い経験をしたことがないから…」と苦笑い。

 映画は10月1日よりテアトル新宿ほかにて全国公開。


『とある飛空士への追憶』
© 2011犬村小六・小学館/「とある飛空士への追憶」製作委員会 http://hikuushi-tsuioku.com/


台風15号直撃で交通網ストップ プロ野球も中止

2011.09.26 Vol.525

ニュースの焦点

 台風15号が21日夕から翌未明にかけて日本列島を北上した。都内では企業や学校などでは終業時間を早めるなどしたが、電車など帰宅の足が運休に。都心のターミナル駅では一時、東日本大震災時の帰宅難民を思わせる光景が見られた。乗降者が1日300万人を超える東京・新宿駅では乗り入れ線が軒並み運休となった。東京駅では「本日中のご旅行はお取りやめください」とのアナウンスが繰り返し流れた。

 輸送網の混乱は、鉄道各社が被害を避けるため、早い時間から運休を決断したために生じた。JR東日本によると、21日昼の段階では、風速計や雨量計が規制値を超えていなかった東北新幹線や秋田新幹線でも、一部列車・区間の運休を決めた。JR東は「台風が直撃する進路をとっており、駅間停車などの輸送障害を事前に避けるため」と説明。このような「計画運休」は、平成21年10月の台風18号以来という。

 地下鉄を運行する東京メトロによると、JRや私鉄の運休で行き場をなくした帰宅客が地下鉄駅に滞留。東西線や千代田線などで安全のため一時全線で運転を見合わせる事態も発生した。

 学校の休校や授業の打ち切りも相次いだ。東京都では区市町村立の幼、小、中学校など計2120校中、121校が臨時の休み。神奈川県は小中の208校、埼玉県で38校、千葉県でも164校が臨時休校。それぞれの都県では、公立学校の大半が終業時間を繰り上げて授業を打ち切った。

 プロ野球も21日に予定されていた5試合中、4試合が中止になった。ドーム球場でも、東京ドームで予定されていた巨人−横浜戦、西武ドームの西武−日本ハム戦が、交通機関に乱れが生じるなどしたとして試合を取りやめた。


『はやぶさ HAYABUSA』

2011.09.26 Vol.525

日本に勇気と希望を与えてくれた奇跡の実話が映画化!

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©2011『はやぶさ/HAYABUSA』フィルムパートナーズ

 2010年6月13日、小惑星探査機・はやぶさが奇跡の帰還を果たしたというニュースに日本中が歓喜した。その快挙は日本や海外の映画スタジオをも動かし、はやぶさをテーマにした作品が続々製作されている。その1本、ハリウッドのメジャースタジオ・20世紀フォックスが、世界配給を視野に映画化したのが本作。30人以上の関係者への取材に基づき、波乱に満ちたはやぶさの旅をドラマチックに描き出す。

 ひょんなことからプロジェクトに参加することになった主人公・水沢恵役を、竹内結子がイメージを覆す“地味系”女子を演じているのも注目。他、AXA対外協力室室長の的場役・西田敏行、カメラ班のリーダー坂上役に高嶋政宏、プロジェクトの責任者川渕役・佐野史郎ら、豪華キャストが実在の人物をモデルに、苦闘の日々を熱演。

 7年、60億キロに及ぶ壮大な旅の末に世界で初めて月以外の小惑星のサンプルを持ち帰るというミッションを成し遂げたはやぶさ。そのエピソードの一つひとつに驚嘆と感動が湧きおこる。

監督:堤幸彦 出演:竹内結子、西田敏行、高嶋政宏、佐野史郎、山本耕史、鶴見辰吾他/2時間20分/20世紀フォックス映画配給/10月1日より全国公開 http://movies.foxjapan.com/hayabusa/


秋映画はスリルモード

2011.09.26 Vol.525

この秋はスリラー&サスペンスが豊作!

この秋はスリリングな極限体験ができるスリラー&サスペンスが続々公開。“今そこにある危機”に立ち向かうヒントや勇気をもらえるかも?

手に汗握るサスペンス系

 あの名作の“エピソードゼロ”を描く『猿の惑星:創世記』はこの秋イチオシのSFサスペンス。実際の猿を一切出演させていないというCGにも注目を。ラッセル・クロウやサミュエル・L・ジャクソン、ブラッドリー・クーパーら人気俳優が主演する秀作サスペンスもより取り見取り。

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『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』

20世紀フォックス映画配給/10月7日(金)よりTOHOシネマズ 日劇他にて公開
© 2011 Twentieth Century Fox Film Corporation

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『4デイズ』

ショウゲート配給/銀座シネパトス他にて公開中
©2009 Unthinkable Clock Borrower, LLC. All Rights Reserved.

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『スリーデイズ』

ギャガ配給/丸の内ルーブル他にて公開中
©2010 Lions Gate Films Inc. All Rights Reserved.

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『スイッチを押すとき』

フェイス・トゥ・フェイス、リベロ配給/新宿武蔵野館他にて公開中
©2011山田悠介/「スイッチを押すとき」製作委員会

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『リミットレス』

プレシディオ配給/10月1日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズ他にて公開
©2011 RELATIVITY MEDIA.


ただただ絶叫! スリラー系

 人気シリーズの続編『ファイナル・デッドブリッジ』『スクリーム4』はファン必見。ヒット作が続く疑似ドキュメンタリー系からは、悪魔払いの儀式の一部始終を撮ったという設定の『ラスト・エクソシズム』と、廃墟ホテルに乗り込んだ撮影隊の恐怖体験を描く『スピーク』を押し!

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『ラスト・エクソシズム』

コムストックグループ、クロックワークス配給/10月8日よりシネマサンシャイン池袋他にて公開
©2010 STUDIOCANAL & STRIKE ENTERTAINMENT

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『スピーク』

ブロードメディア・スタジオ、カルチュア・パブリッシャーズ配給/10月1日より池袋シネマ・ロサ他にて公開
©2010 THE SPEAK PRODUCTIONS LLC

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『スクリーム4:ネクスト・ジェネレーション』

アスミック・エース配給/10月29日よりシネマスクエアとうきゅう他にて公開
©2011 The Weinstein Company LLC. All Rights Reserved.

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『ファイナル・デッドブリッジ』

ワーナー・ブラザース映画配給/10月1日よりシネマート新宿他にて公開
©2011 NEW LINE PRODUCTIONS, INC.

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『ラビット・ホラー3D』

ファントム・フィルム配給/シネマサンシャイン池袋他にて公開中
©「ラビット・ホラー」製作委員会2011


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『ゲット・ラウド ジ・エッジ、ジミー・ペイジ、ジャック・ホワイト×ライフ×ギター』
©2009 Steel Curtian Pictures, LLC, All Rights Reserved

秋映画もう1つのキーワードは“音楽”!

 ジ・エッジ、ジミー・ペイジ、ジャック・ホワイトという違うバンドの名ギタリスト3人の貴重な映像とライブを追った『ゲット・ラウド ジ・エッジ、ジミー・ペイジ、ジャック・ホワイト×ライフ×ギター』や、“レッチリ”の1日限定ライブを映像に収めた『レッド・ホット・チリ・ペッパーズ ライブ “アイム・ウィズ・ユー”in シアター』、さらに人気ドラマの出演者によるコンサートをスクリーンで楽しめる『glee グリー ザ・コンサート 3Dムービー』など、注目の音楽系映画も公開中!


“ニィニィ”阿部寛を具志堅用高が絶賛「一番いい男だね!」 『天国からのエール』舞台あいさつ

2011.09.21 Vol.524
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©2011 『天国からのエール』製作委員会

 実話をもとにした映画『天国からのエール』の舞台あいさつが、20日都内にて行われ、キャストの阿部寛、ミムラ、桜庭ななみが登壇した。阿部が演じた主人公・大城陽のモデルは、沖縄の本部町に実在する音楽スタジオ「あじさい音楽村」を創設し、亡くなるまで地元の若者たちを応援し続けた仲宗根陽(なかそね・ひかる)さん。「あいさつをすること」「赤点はとらないこと」などルールを設けて若者たちを見守り“ニィニィ”の愛称で慕われていた。そんな仲宗根さんについて阿部は「仲宗根さんが(生前)いつも座っていた場所があるんですが、撮影中もそこでいつもドンと座ってこちらを見ているような感覚を受けながらやっていました」。主人公と出会って成長する少女・アヤを演じた桜庭は「この映画を通して夢を追いかけることは大切だと思ったし、熱い思いがあればきっとかなうと感じた」と本作をアピールした。イベント中盤には、沖縄出身の具志堅用高が登場。阿部が演じた“ニィニィ”に感激したという具志堅は「いやー、感動して最後泣いちゃった!(阿部演じるニィニィは)一番いい男だね!」と絶賛。「あいさつは一番大事。ジムに入ってきた子にもまずあいさつを教える」と、その姿勢に深く共感したことを語った。阿部は「出会いはお互いを成長させてくれるもの。仲宗根さんの生き方やメッセージを多くの人に感じてもらえたらうれしい」とイベントを締めくくった。映画は10月1日(土)より新宿バルト9他全国ロードショー。


『アジョシ』

2011.09.12 Vol.524

ウォンビン挑む本格ハードボイルド!

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©2010 CJ ENTERTAINMENT INC & UNITED PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED

“韓国四天王”ウォンビンが、昨年韓国中を熱狂させた超話題作! ケガによる除隊後、リハビリ期間を経て挑んだポン・ジュノ監督作『母なる証明』では、無垢な青年を演じて高く評価されたウォンビン。本作では一転、少女を守るために命がけの戦いに挑む元特殊要員という役どころで、鍛え抜かれた肉体を駆使した本格アクションに挑んだ。その熱演は、昨年の韓国映画界でNO.1ヒットを記録。ウォンビンは韓国アカデミー賞〈大鐘賞〉主演男優賞に輝いた。

 ウォンビン自ら挑んだハードなアクションや、近年の韓国ハードボイルドの例にもれない壮絶なバイオレンス描写に目を奪われる一方で、ウォンビン演じる主人公・テシクと注目子役のキム・セロンが演じる隣家の少女・ソミの孤独な2人が織りなすドラマが涙を誘う。

 アクション映画ファンも韓流ファンもこれまで見たことのない“アジョシ(おじさん)”ウォンビンにしびれる1本。

STORY:ある過去から、自ら孤独な生き方を選び都会の片隅で質屋を営む男・テシク。ただ1人、隣に暮らす少女・ソミは彼を“アジョシ(おじさん)”と呼んで慕っていた。ところがある日、ソミは麻薬密売に巻き込まれた母親とともに誘拐されてしまう。テシクはソミを助けるため、危険な組織に立ち向かってゆく。

監督:イ・ジョンボム 出演:ウォンビン、キム・セロン他/1時間59分/東映配給/9月17日より丸の内TOEI他にて公開 http://www.ajussi2011.jp


『ミケランジェロの暗号』

2011.09.05 Vol.523

『ヒトラーの贋札』のスタッフが贈る極上ミステリー

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©2010 AICHHOLZER FILM & SAMSA FILM ALL RIGHTS RESERVED.

 ナチスの紙幣贋造作戦に従事させられたユダヤ人技術者たちの苦悩を描き、アカデミー賞外国語映画賞を受賞した『ヒトラーの贋札』のチームが手掛ける注目作。

 所有していた幻のミケランジェロの作品をナチスに奪われ収容所に送られたユダヤ人青年画商・ヴィクトルと、その絵をイタリアとの交渉の材料にしようともくろむナチスとの攻防を、スリルのなかにもユーモアを交えて描くミステリー。ナチス・ドイツの戦況と画商一家の命、その両方の命運を左右するミケランジェロの絵。ところが本物の絵のありかを知る父は、息子に謎のメッセージを残し収容所で死亡。果たしてヴィクトルは謎を解き本物の絵を見つけ出して家族を救うことができるのか。

 すべてを奪われた主人公・ヴィクトルが、知恵と勇気でナチスと渡り合う攻防の行方が巧みに描かれ、痛快なラストまで、観客を引きつけて離さない。若きユダヤ人画商・ヴィクトルを『ラン・ローラ・ラン』の実力派俳優として知られるモーリッツ・ブライプトロイが好演している。

STORY:ユダヤ人画商のカウフマン一家はミケランジェロの絵を密かに所有していた。ある日、息子・ヴィクトルが親友・ルディに絵のありかを教えてしまい、ルディの密告により一家は絵を奪われ収容所へ送られる。ところが絵が贋作と分かり…。

監督:ウォルフガング・ムルンベルガー 出演:モーリッツ・ブライプトロイ他/1時間46分/クロックワークス、アルバトロス・フィルム配給/9月10日よりTOHOシネマズ シャンテ他にて公開 http://code-m.jp


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