劇団鹿殺しの世界最小衣装のお芝居「ザ・ショルダーパッズ」が上演スタート。「本多劇場でやることに意味がある」

劇中の1シーン

 このショルダーパッズは彼らが小劇場を主戦場にしていた2005年の第12回公演『百千万』の中での劇中劇で宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」の1シーンを演じる際に初めて登場した。その後も作品中やライブハウスなどで披露することもあったが、2020年には「劇団鹿殺し ザ・ショルダーパッズ #1」として、東京・池袋のあうるすぽっとで『銀河鉄道の夜』と『少年探偵団』の2作を上演。今回は『銀河鉄道の夜』をブラッシュアップした『鹿版 銀河鉄道の夜’23』と新作『鹿版 The Wizard of OZ 』(原作:オズの魔法使い)を同時上演する。

 劇団の脚本家で俳優としても出演する丸尾丸一郎は「座長のチョビの“本多劇場でこのショルダーパッズを一度は上演したい”という強い気持ちがあって実現しました。前回についてはコロナ禍で密で作品を作りにくいから“いっそ そぎ落とそう”ということでやったんですが、今回は座長の強い意志の元、あえて、の上演です(笑)。本多劇場じゃなかったら、やってなかったと思います。この下北沢の真ん中で小劇場からやってきた僕らがこういった攻めたお芝居をすることに意味があるって感じたんだと思います。まだ老けるには早いんで、僕らは攻めの姿勢でいつまでもやっていきたい」と今回の上演に至った経緯を明かした。