斎藤工「毒と分かっていながら研究して食す。他の国ならUターン」日本のフグ食文化に感嘆

 

 公開中の映画『GUN FISH あなたの知らないフグの世界』の舞台挨拶が9月5日、都内にて行われ、俳優の斎藤工と宇野航監督が登壇。斎藤が“日本人とフグ”の歴史に感嘆した。

 日本のフグ食文化を通して「安全とは?」「食文化とは?」という食の根源を問いかけるドキュメンタリー。

 本作でナレーションを務めた斎藤は、この日フグをモチーフにしたファッションで登場し「作っていただきました。僕も毒を持った人間ではありますので(笑)」と笑いを誘いつつ「本作は、フグを通して、毒があると分かっていながら研究して料理にするという日本人のDNA、最終的に自分のDNAも考えさせられました」と感嘆しきり。

 会社を辞め私財を投じ、約10年をかけて本作を完成させた宇野監督は「最初ドキュメンタリーを作ろうとして一番面白かったのがフグだった。“下関ではフグがとれない”とか“天皇陛下はフグを食べない”とか面白ネタが次々出てきてハマっちゃって(笑)」と照れ笑い。

 撮影を始めた最初の年に、フグ調理師免許を取ったという宇野監督。「ルール的にはさばける免許なんですけど、私が取ったのが大阪府で…」と言うと、映画を鑑賞した観客から“腑に落ちた”笑い。宇野監督は「大阪府ではこの10年で落ちたのはたった1人。それが堂々と大阪府のホームページに載ってるんです。料理ができない僕でも取れた」と苦笑した。

 映画では、そんなフグ調理師免許のルール統一に向けてさまざまな意見がぶつかり合う姿も描かれており、『仁義なき戦い』さながらの様子に、斎藤は「背景に水槽があると『冷たい熱帯魚』みたいに…」とブラックジョークで笑いを誘いつつ、フグ食に情熱を注ぐ日本人に「他国だったらUターンしていただろうな、と。さっさと禁止にしていただろうところを、もっと先にあるんじゃないかという探求心。僕のDNAにも感じるものがありました」と感慨深げ。

 温暖化の影響などフグにまつわるトリビアや、680時間にもおよぶ膨大な撮影記録について盛り上がった2人。

 最後に斎藤は「僕は、フグを頂くときのひと口を味わう時間が変わりました。奥深いひと口になる映画。フグを通して日本人、人間というものを知っていただきたい」とアピールしていた。

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